「NOPEでした!監督ごめん!」NOPE ノープ モグワイさんの映画レビュー(感想・評価)
NOPEでした!監督ごめん!
観ていくと、「ハハ〜ン、これはあれの暗喩だな」「フフ〜ン、これはあれの風刺だな」そんなのが次々と用意されていて、チンパンジーのエピソードも、動く馬のエピソードが不可欠なのもよーく分かった。分かりましたよ。
でも分かった上で、私にとってはNOPEでした!ごめんなさい!
予告編を観て…中身ないな、観たら後悔するヤツやコレ。と直感。
しかしその後、『ゲットアウト』の脚本/監督と聞いて…なんだ、B級映画に見せかけて、すごい切り口の展開が用意されてるのか!あの監督ならね!うん!期待!
という感じで観に行きました。
決定的なモノを出さずに怖がらせる演出(映像の良さ、編集、音の構成など)はさすが一流。『ゲットアウト』の時の体験を思い出しました!
これは良かった点!!
「雲がずっと動いてない」ことの怖さとか、、初めてでした!すごい。
それと妹のキャラクター設定がチャーミングで良かった。
性格、動き、ファッションなどなど。
同性愛者という設定の伝え方はチョットわざとらしい印象でした。もうちょっと自然に伝えれたと思う。
最もNOPEだった点。
捕食者の形状。ラストで変態するのだが、その形状も意図が伝わらないデザインと思った。
制御なんて不可能なんだと伝えたいならもっと生身の感じとか生物としてのグロさを表出させて欲しかったし、
左右対象の羽根のような形は天使にも見えたので、もし美しいモノとか天上のモノとして描きたかったのならもっと神聖な見え方にして欲しかった。
なんと言っても最期、あんなイージーな2頭身の人形に騙されて、パンッ!って。。
謎が残った点。
チンパンジー事件のスタジオで、標的にされた子役女児の脱げた片っぽの靴が、まるで重力に反するような垂直な状態で立ってましたよね?
その後テーマパークの隠し部屋に展示品として飾られていましたが、あの靴はなぜ直立していたのでしょう?
個人の解釈では、チンパンジー事件では子役男児のグータッチ体験(その経験ゆえの過信で後に大きな失敗を犯してしまう)が重要と捉えていて、
あの事件の時点では、まだ人知を越える生物の存在は介在してないと思ったので、分からなくなりました。
どなたか!教えてくださいませ!