劇場公開日 2023年3月24日

「最高だよ!ニコラス・ケイジ!!」マッシブ・タレント CBさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0最高だよ!ニコラス・ケイジ!!

2025年5月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今日のキネカ大森の名画座は 「B級俳優と思われがちなニコラスケイジの真価を観よ。」という(受け取り方によっては失礼な)企画で、「ドリーム・シナリオ」と「マッシブ・タレント」の二本立て。 失礼な、と書いたが、そもそも「マッシブ・タレント」の前宣伝文句が「君はまだ、本当のニコラス・ケイジを知らない」だから、みんなそう思っているのは否めないかもね。しかし、俺はこの企画のおかげで真のニコラス・ケイジさんを、憑依型俳優の真価を観たよ。

なんとニコラス・ケイジが現実と同じ俳優役で実名の主人公を演じる映画。仕事は途切れず多いのに、大衆からは働きすぎと言われたりあきられたり、さらに思春期の娘ともうまくいかず、いっそ俳優業に見切りをつけようかと迷う主人公が、借金返済のために、参加費100万ドルで招待されたある富豪の誕生会に嫌々参加する話。主人公が映画の話題で心からわかり合えたその富豪は、なんとCIAが追う犯罪グループの首領で、主人公はCIAから、引き続き潜入して情報をとれと命令され従う話。

真面目に作ったコメディは面白い! そこかしこで演技すべき役に憑依する主人公が見ものだが、そもそもこの主人公自身が演技している姿なんだよな、という「鏡の中の鏡に無限に映っている姿を観ているような錯覚にとらわれる映画。もはやどこからどこまで映画なのかすらわからない。楽しい。

おまけ1
「あれがいいぞ。、これがいいぞといつも伝えてくるパパだから、いつのまにか『同じものが好きじゃないと、パパに嫌われるかもしれない』と、いつも緊張してた」と訴える娘のセリフは、わが身を振り返っちゃうよね。反省。

おまけ2
「走ってください。ナショナルトレジャーで足が速かったし、特典映像で『あのシーンはスタント(吹替)ではない』と言ってた」と言われた、ちゃんと走る。特典映像に嘘はない、とする俳優魂、みましたよ!

おまけ3
AFTRA? 思わず、調べちゃったよ。American Federation of Television and Radio Artists。米国テレビ・ラジオ芸能人組合。 1937年結成。 2012年、映画俳優組合(SAG)と合併し、SAG-AFTRAとなった。 なるほど。

CB
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