ノースマン 導かれし復讐者のレビュー・感想・評価
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あなたはヴァルキリー
なんでこんな映画撮ろうと思った??笑 独特すぎる世界観と知識が無いために理解不能な北欧の時代背景。序盤はこの映画がその日3本目だったこともあり、見事パンク。父・国王の死から思わず爆睡してしまい、気付いたら謎の魔女がなんか言ってた。笑 目を覚ましてからもじめじめとした湿っぽい雰囲気は続き、キャラクターが多いのと同じような見た目ばかりで、またパンク寸前。何言ってんだ、何してんだが続き、上手いこと乗れなかった前半。暗すぎてウトウトしてたら、女神・アニャ登場。睡魔は消え、そこからは夢中になって見てしまいました。え、今回のアニャのビジュ最高に良くない??? アニャの登場からもストーリーの難解さは続くが、ふとした瞬間から急に面白くなる。父・国王を殺したおじを殺すために確実に自分の評価を高めていく主人公。なんやかんやよく分からんこと言ってたけど、結局はシンプルな内容。理解できないところがあったため、65%分くらいは楽しめたかなと。北欧について知識があれば...とは言うけど、なかなか勉強する気になれないのです。今後のためにも必要な気はするけどね。 PG12となってはいるものの、R15はあっていい。映倫の判定基準が未だによく分かりません。結構グロくて、残虐的。アクションもめちゃくちゃ渋くて、やっぱり海外のレベルは日本とは違うなぁと思い知らされる週末でした。なんでこんなにアクションの質高いのに、上映館少ないんだろう。DOLBYとかIMAXとかで見たかった。まぁ、内容が万人受けしないからかな笑 何度も言うように、アニャ・テイラー=ジョイの美貌が本作凄まじく、彼女目的だけでもお釣りが返ってくるくらいでした。「ラストナイト・イン・ソーホー」「ザ・メニュー」「ノースマン 導かれし復讐者」とどの映画でも爪痕残しまくりのアニャ。次回作は「ザ・スーパーマリオブラザーズ ムービー」でピーチ姫の声優ですからね。いいぞ、この調子でもっと出演してくれ! 先日公開された「イニシェリン島の精霊」以上に好き嫌いが別れそうな作品ですが、質が高いことは確か。「キングスマン ザ・ファーストエージェント」が好きな人は絶対好き。ご覧になる方は是非劇場で。
惜しい。
《良かった点》 ①アイスランドの広大な自然 ②….が育んだ歌姫ビョークの起用 ③ところどころに出てくる古ノルド語 ④モツがいっぱい ⑤シンプルな復讐劇なので登場人物が多くても乗り切れる ⑥音楽 《良いとも言えなかった点》 ①ニコール・キッドマンの起用←オーラが出過ぎて浮いてる ②アクションシーンが全体的に重い ③暗い ④モツがいっぱい ⑤どこだよこれ(主にラスト) ⑥なんで脱いだ(主にラスト) 正直、ファンの方には申し訳ないのですが、ニコールのギャラを全訳古ノルド語に当てた方が、もっと特色出たんじゃないかなと思いました。
俺ならもっと姑息に闘う
最強の復讐者!! ってそういうのかと思ってたが、 そういうものではない。 占い付きのごくシンプルな物語。 いや、年齢的に考えて無理だろ…って 勝手にツッコむところもあった。 流れなどは良かった気がしたが、 ベースが波乱などのない単純なストーリーなので やっぱり全体的な印象が薄くなってしまった感じ。 復讐なのであればもっと憎たらしさを 観てる側にも伝わるような、そんなドロドロとした内容が加わってればなぁと。
鑑賞動機:ビョーク4割、エガース監督4割、アニヤタソ2割
ヴァルハラかと思ったら温泉でしたー。 覚悟はしてたけどビョークは5分位しか写らずションボリ。 確かにビスタとシネスコの中間くらいの画面サイズ。 『ヴィンランド・サガ』読んだくらいの知識があれば、なんとかついていける。『ハムレット』はよく知らないけど…どうでしょう。ただシンプルな復讐譚のつもりで観ていると足下掬われる。 撮影は『ウィッチ』『ライトハウス』でも組んでた人のようなので、光というより闇/陰が美しいなと思った。長回し、好き。
ハムレットの原典であるアムレートの北欧伝説が元になっているのは事前...
ハムレットの原典であるアムレートの北欧伝説が元になっているのは事前に調べて行ったのだが。登場人物の描き込みも足りないし、アニャニャンも背景や心情がよくわからんから、いつ主人公好きになったのか全くわかない。とにかくキャラをたくさん配置しすぎで叔父の描き込みも足りないから、全く感情乗らないまま話が進む、故に最後のカタルシスがあまりなかった。 アクションシーンも全然に全然とゆうか、ちょっと、うーん、、、
ヴァルハラへの道のり
リベンジアクションという売り文句だったので、 素直にそういう風に受け止めて鑑賞しました。 でも、案の定エガース監督作品だけあって、 スタンダードな作品ではなかった。北欧の神話や ヴァイキングの伝説などをストーリーの土台にしている。 ヨトゥンやヨルムンガンド、ヴァルハラなどの言葉もいい。 なかなか残酷な殺しのシーンもたくさんあり、まぁ時代的に 仕方ないのかもしれないけど。色んな意味でインパクト大。 監督特有の陰鬱な色味を抑えた映像も雰囲気あり。 キャスティングは素晴らしいけど。ウィッチほどではない。
映画好きにはたまらないキャスティング、上質なシネマトグラフィー
ウィレム・デフォー アニャ・テイラー=ジョイ ニコール・キッドマン アレクサンダー・スカルスガルト イーサン・ホーク そしてビョーク 規模は小さく過度なグロテスク描写で歴史もの、下手したらB級映画行きと思いきや 非常に上質なシネマトグラフィーとキャスティングで作られている 登場人物からカメラを引いて環境を見せていく長回しやセリフなど、演劇舞台を意識している 復讐劇だけで物語を追うと、途中から退屈になってくるが 地獄の門、ヴァルキュリー、フレイ、オーディンなど 北欧神話の予備知識や文学用語を知っていると深く楽しめたんだなと思う
客寄せマッチョ
今回A24ではなくメジャー・スタジオにおける製作となったため「頭の中にあるイメージをすべてビジュアル化するには至らなかった」とインタビューで語っていた監督のロバート・エガース。7000万ドルというビッグバジェットがついたせいかスタジオから相当な茶々が入ったらしいのだ。「やりたいことができた」と語っていた前作『ライトハウス』と比べると、万人にも分かりやすい非常にポピュラーなリベンジ・アクションに仕上がっていたのは多分そのせいだろう。 中世以前の英国の歴史に並々ならぬ興味があるエガースは、8~11世紀にかけて英国に侵攻しアングロサクソン諸王国をほぼ全滅させたと伝えられるヴァイキングの(300のような)叙事詩を撮る構想があったらしいのだが、出来上がった映画はオルト・ライトがいかにも好みそうなスカンジナビアン“白人至上主義礼賛”ムービー、撮ったご本人もびっくりドンキーで大変なショックを受けたという。エガース作品には欠かせないミューズ、アニャ・テイラー=ジョイの(バックショットの)オールヌードもおそらくスタジオ側の差し金だろう。 『ハムレット』、それをハッピーエンドにやきなおした『ライオン・キング』ベースの物語も、いかにもお偉いさんが考えつきそうな安っぽいアイデアで、『LAMB』のアイスランド人シナリオ担当ショーンと共に練り上げたという本脚本からは、エガース独特のねっとりとからみつくようなおどろおどろしいシークエンスもなりをひそめてしまっている。その代わり、肩をいからせ咆哮をあげるマッチョメンののそのそとしたソードアクションや、ハリー・ポッターに出てくるクイディッチをかなり暴力的にしたようなゲームなどなど、パンピーのご機嫌を伺ったシークエンスがやけに目につくのである。 『ライトハウス』におけるマチズモからホモフォビアへの鮮やかなジャンルシフトも、本作にあってはただ複数のジャンルが混在しているにとどまっており散漫な印象はいかんともしがたい。どんな環境でも傑作を撮れる監督だけが巨匠と呼ばれるんだよと言うは易しだが、今まで小スタジオでしか映画を撮ったことのない駆け出しの映画監督にとっては、行うは難しなことばかりだったのではないだろうか。幸いダークトーンな映像美だけは本作においても健在で、今後「親しい友人への愛(独立系スタジオでこそ発揮できる作家性)」と「敵への憎しみ(大スタジオが求める娯楽性)」を“両立させる”決心をかためたエガースなのだ
欧米人理解のための北欧神話の映画
北欧神話の世界創生は、三神が巨人を殺害し、その死体から世界、つまり血から海、身体から大地、骨から山、脳髄から雲、頭蓋骨から天を作ったというもの。 日本の創生神話は、陰陽が分かれて天地が生まれ、高天原に神々が現れ、イザナギとイザナミが日本列島や神々を産んだ、というものなので、死体から世界を作ったという北欧神話に驚いた。そこでこの『ノースマン』を観て、欧米人の理解に繋げたいと思った。 物語の舞台は9世紀の北大西洋。映画の中でアイスランド・ロシア・キーウ・スラブ人、という単語が出てきたので、北欧だけでなく東欧も含んだ世界の物語なのだと思う。『ロード・オブ・ザ・リング』や『ゲーム・オブ・スローン』の下地になった世界観のようにも感じた。 王は村を襲って略奪して奴隷を売り払い、王の集落は日本の弥生時代の吉野ヶ里遺跡より小規模で、おどろおどろしいシャーマンの魔術師の前で、王と王子は狼の毛皮を纏って獣の化身になる…。 血の臭いが漂ってくるような野蛮な世界で、文化や教養は感じられなかった。まったく恐ろしい世界である。 9世紀といえば、日本は平安時代の初め。100年前に律令国家になり、シルクロードを通じて唐やインド、ペルシアなどとも繋がり、奈良の大仏を作り、正倉院に御物を納め、全国に国分寺を建立済みであるから、格段の違いである。 まず、日本人の甘っちょろい感覚で、北欧神話文化圏である欧米人の歴史や民族を理解してはいけないのではないかと思った。 もちろん現在のEUを含む西欧人社会は世界をリードする先進国であり、見習わなければならない点は多々ある。 しかし大航海時代〜産業革命〜帝国主義の時代、世界中を植民地にして奴隷貿易を行い、人種差別と民族搾取を行い、公害を引き起こして環境を悪化させたのも西欧人である。その下地には、こうした北欧神話があったということなのだろうか。 日本も鎌倉時代から武士の時代になり、戦国時代は血みどろの世界だった。しかし元寇の時に平安貴族の社会が続いていたら、日本はモンゴルに滅ぼされていただろう。 大航海時代にスペインなどが日本侵略を考えた時も、信長・秀吉・家康らによる統率のそれた軍事力によって阻むことができた。 幕末に西欧列強が日本に迫った時も、腰に日本刀を帯びた武士達の存在が、大きな抑止力となったことどろう。 平和ボケの国や民族は、軍事力に秀でた国や満足に滅ぼされる危険がある。 日本人以外の人々がどのような神話を持ち、どのようなことを考えているのかを知り、自分の身を守る方法を考え、備えておく必要性を改めて感じた。 特に現在のロシアとウクライナの紛争に関しても、日本はただアメリカやEUに追随するだけではまずいと思う。 勇気のいることだが、自らの主権を明らかにし、自国の主張を守らなければならないだろう。 西欧人と日本人は、神話も歴史も世界観もまるで違うのだから。
神話と現実が一つになった中世の世界は、今から見れば差別的で残酷、野蛮だが、リアリズムを超えた生々しさと絵画のような映像美に圧倒されます。
本作は、10世紀のアイスランドを舞台に、ヴァイキングの王子アムレートが、父親のホーヴェンディル王を叔父フィヨルニルに殺され、復讐と王座奪還を目指すという物語です。 ウィリアム・シェイクスピアの悲劇『ハムレット』の主人公ハムレットのモデルとされるスカンディナヴィアの伝説上の人物アムレートを描いています。 9世紀、スカンジナビア地域にある、とある島国。 幼き王子アムレート(オスカー・ノヴァク)は、旅から帰還した父オーヴァンディル王(イーサン・ホーク)とともに、宮廷の道化ヘイミル(ウィレム・デフォー)の立ち会いのもと、成人の儀式を執り行っていました。しかし、儀式の直後、叔父のフィヨルニル(クレス・バング)がオーヴァンディルを殺害し、グートルン王妃(ニコール・キッドマン)を連れ去ってしまうのです。10歳のアムレートは殺された父の復讐と母の救出を誓い、たった一人、ボートで島を脱出するのでした。 数年後、怒りに燃えるアムレート(アレクサンダー・スカルスガルド)は、東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返す獰猛なヴァイキング戦士の一員となっていました。ある日、スラブ族の預言者(ビョーク)と出会い、己の運命と使命を思い出した彼は、フィヨルニルがアイスランドで農場を営んでいることを知ります。奴隷に変装して奴隷船に乗り込んだアムレートは、親しくなった白樺の森のオルガ(アニャ・テイラー)の助けを借り、叔父の農場に潜り込んで、叔父の一族を滅ぼし母を取り戻そうとするのです。 が…。 古臭いキャラクターに新たな命を吹き込み、よみがえらせる。「シン・ゴジラ」など、「シン」を付けた作品群がそうです。その伝で言えばこれはさしずめ「シン・バイキング」といえるでしょう。あの北欧の伝説の海賊たちが、新鮮にリアルに、そして生き生きと、すさまじい迫力でよみがえっているのです。 その実、お話は至ってシンプルです。幼い頃に父親を目の前で殺された王子アムレートが、仇を討つため旅に出て、その憎き仇に復讐するというもの。大枠は家族や親族の因縁話ですが、世界を覆う負の連鎖といった普遍の主題がそこに圧縮されていました。 そして単純な復讐劇ではないというところがミソ。母との再会に喜ぶのもつかの間、母から告げられる父オーヴァンディル王が殺された真相、黒幕の正体にアムレートも観客も「まさか、そんな!」と愕然となります。 身内の愛憎というミニマムな関係性が、実は権力や暴力をめぐる巨大な悲劇の構造と、何ら本質は変わらないと示すように、壮大なスケールで血生臭い争いが展開する秘めたる伏線が、この復讐劇の結末をグッと盛り上げてくれました。 そして戦闘シーンにおけるバイオレンスの激しさ、北欧の大自然の荒々しさは、近年のこのジャンルで突出した迫力で、時に厳かな美しさも感じさせくれます。 歴史への探究心に満ちたリアリスティックな視点と、予言者や魔法使いを登場させた超自然的なエッセンスが混じり合い、濃厚にして重厚な2時間17分となりました。 監督はロバート・エガース。彼はドイツ表現主義の古典名作「吸血鬼ノスフェラトゥ」のリメイク企画を温め続けている武骨な映画狂として知られています。今回は壮大な冒険アクションで、初めての予算をたっぷりかけた大作路線です。前作の「ウイッチ」「ライトハウス」では、狭い場所での数人のドラマを異様な集中力で描いてきました。今回の舞台は広大で登場人物も数百人に及ます。しかし、これまで同様、徹底的なリサーチで細部まで当時を再現し、集中力はむしろ増しているのがすごいところ 。 アクション場面もダイナミックで、怖いほど暴力的。但し直接的な残酷描写を「ノースマン」は慎重に抑制しています。エガースの演出は、丁寧なショットの連鎖からアクションへと繋げていくもの。映画通を唸らせる映画の原初的な魅惑に満ちた作風なのです。 神話と現実が一つになった中世の世界は、今から見れば差別的で残酷、野蛮だが、リアリズムを超えた生々しさと絵画のような映像美に圧倒されます。 ただ個人的には、アムレートの成人の儀式を司る神さまが、オオカミの化身だったことに愕然となりました。バイキングたちが崇め、目標とするのがオオカミと一体となることだったなんて、なんて野蛮で動物的な信仰なのでしょうか。そういうところにバイキングの野蛮な本質が垣間見えました。
咆哮
アニャのファンなので、問答無用で鑑賞。あらすじをなんとなく見ただけですが、パワー型のアクションが楽しめるんだろうなと思っていましたが、思いっきりからぶってしまいました。 まず上映時間が137分なのですが、想像以上に長く感じてしまいました。セリフだったり一つ一つのシーンが間延びしており、かなり眠気が襲ってきました。映像も暗いのでより一層。 アクションもそこまで激しいものは無く、首が割とすぐチョンパするのもリアルさを感じられなかったのも残念です。終盤の戦いも吠えまくってるだけで緊張感もあまり無く…。復讐劇というよりかは殺戮祭りなので、面白いくらい人が死んでいくので、そこは見応えありましたが、それ一辺倒なので飽きが早い段階で来てしまいました。 キャスト陣も判別が難しいのも惜しい点で、アニャはとても魅力的でしたが、出番がそこまで多くないのが残念です。 ちょい期待くらいだったので、大きくは裏切られていませんが、消化不良な感じは否めませんでした。 鑑賞日 1/24 鑑賞時間 12:20〜14:45 座席 D-15
「リベンジアクションエンターテイメント」ではない
公式の宣伝文句「リベンジアクションエンターテイメント」から期待したものは得られませんでした。 漫画ヴィンランド・サガのようなストーリーで、ゲームFOR HONORのようなアクションシーンだったらいいなと思っていましたが、ストーリーもアクションもどちらも趣が異なるものでした。 ヴァイキングの死生観や北欧神話の基礎知識をもってから観たほうがよいでしょう。 全体を通してモノローグや世界観の説明はほとんどありません。 登場人物のビジュアルは素晴らしいです。 風習が具体的に描かれていて、特に儀式シーンは迫力があります。 グロテスクな描写は多くあり、戦闘中にできる傷口などにはこだわりを感じられるほどです。 主人公は孤独に行動するため隠密が多く、アクションエンターテイメントというには物足りない印象です。 ラストは、主人公にすれば最高の終末ですが、観ているこちらはそこに至るまでの没入感に乏しくカタルシスを得られませんでした。 地理的にも時間的にもスケールの大きなストーリのはずが、こじんまりした印象です。 映像美はあるものの、総合的にはあまり説得力を感じられない作品でした。
23-012
北欧神話と言えば、 『マイディーソー』と『聖闘士星矢』 ぐらいしか情報元がないのですが、 それで十分でしょう😅 王道のストーリーとも言えるし、 捻りが無いとも言えるし、 アイスランドの大自然任せの作品でした。 ニコールキッドマンはらしい役どころでしたねぇ😅
私には 単に刺激が強いだけの映画だった ストーリーに入り込むとかそ...
私には 単に刺激が強いだけの映画だった ストーリーに入り込むとかそれどころじゃなかった 予告やホームページでもう少し詳しく書いてくれたら 見に行かなかったのに、、、
北欧神話の基礎知識がないと難解
シェイクスピアの「ハムレット」が題材になっていると聞いて、なんとなく観に行きました。「ハムレット」のストーリーは言わずと知れていますが、デンマークの王子ハムレットが、父王を叔父に殺されて叔父が王位に就き、しかも父の妃だった母が叔父と再婚してしまい、叔父への仇討ちを誓うという物語でした。本作のストーリーの枠組みも、概ねこれに沿ったものでした。 そしてこれは観た後に調べて得た後知恵ですが、「ハムレット」自体がデンマークに伝わる北欧神話を題材にしているそうで、本作は「ハムレット」だけでなく、その元となった北欧神話をもオマージュして製作された作品でした。さらには公式サイトによると、 アイスランドの英雄物語やヴァイキング伝説をもベースにしているそうで、神話や伝説を現代調にした映画だったと言えるかと思います。 本作と「ハムレット」や件の北欧神話の繋がりは、主人公の名前にも見て取ることが出来ます。アレキサンダー・スカルスガルド演じる主人公の名前はアムレート(Amleth)ですが、北欧神話に出てくる王子の名前も同じアムレート。そしてハムレット(Hamlet)のスペリングは、Amlethのアナグラムになっているという訳です。 また、これは北欧神話を意識したものでしょうが、キリスト教が普及する前の北欧において崇められていたという「オーディン」という主神はじめ、「ヴァルキリー(ワルキューレ)」や「ノルン」という神々の名前や、「ヴァルハラ」というオーディンの宮殿を意味する言葉が、一切の遠慮なく続々と出てきます。当然映画の中では注釈がないため、基礎知識がないまま観に行った自分にはこの辺りのことが全く分からず、置いてけぼり感をかなり強くありました。 恐らく西洋文明に属する人々は、基礎教育段階でこうしたことを学んでいるのでしょう。しかし日本においてはそうした分野に明るい人は少ないでしょうから、必然的に本作を理解できる人はかなり限定的ではないかなと、自分の無知を棚に上げて思った次第です。観に行くなら、そうした辺りの基礎知識を得てから行くことをお勧めしたいと思います。 ただ仇討ちの話は古今東西あり、日本においても曽我兄弟の話や忠臣蔵などがあります。親の仇討ちということでは、本作は曽我兄弟の話と類似すると言っていいかと思いますが、とにかく殺して殺して殺しまくる場面が連続する本作は、現代調にしているという部分も多分にあるんでしょうが、流石はバイキング伝説の流れも汲んでいるということでしょう。この辺りは好みが分かれるところですが、個人的にはその荒涼として暗澹たる風景とマッチしていたかなと感じたところです。 あと、少し違和感があったのは、父王が叔父に殺される場面では無邪気な少年だったアムレートが、「数年後」に身長2メートルはあろうかという筋骨隆々なオッサンになっていたこと。20年後というならまだしも、数年であれだけ成長、というか豹変するというのは、ちょっと行き過ぎだったように思われました。 役者陣では、最近いろんな作品で観かけるようになったアニャ・テイラー=ジョイが、アムレートの恋人役という準主役として目立っていました。個人的に彼女の出演作を観たのは3回目でしたが、最初に観た「アムステルダム」ではイッちゃってる役だったものの、「ザ・メニュー」ではカッコいい役。そして今回は「ザ・メニュー」同様のカッコいい役。次は「アムステルダム」みたいな役どころの作品が観てみたいところです。 そんな訳で、観ている段階では置いてけぼり感が強かったものの、事後的とは言えいろんな知識を得られたこともあったので、評価は★3としたいと思います。
シリアスな復讐劇 娯楽作品ではない
予告編のイメージ通り9世紀の北欧を舞台にしたどシリアス復讐劇でした。 結論から言うと娯楽作品ではなく家族同士の憎悪と復讐を血生臭く描いた真面目に作られた人間ドラマ。 見終わった後は非常に疲れました。それも心地良くない疲労感を感じる作品でした。 漫画ヴィンランド・サガに近い世界観で見ごたえはありました。 シリアスでリアルな描写が満載で黒澤明映画の時代劇を見てるよう。 出演者アニヤ・テイラー=ジョイは相変わらず美しく名優もたくさん出演してますが髭面な為判別できず(笑) ライティングや舞台セットも見事で最後まで飽きることはなかったです。 家族の当主争いがメインなのでスケール感はなく楽しめる映画か?と言われるとかなり微妙すのでお勧め度は低め。 ヴィンランド・サガの世界感が好きな方で血生臭いのも気にならない方だけ見て下さい。
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