劇場公開日 2022年8月11日

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「設定に無理があり過ぎだと思ってしまう」ぜんぶ、ボクのせい ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5設定に無理があり過ぎだと思ってしまう

2022年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ネグレクトのため施設で成長している主人公、お母さんに会いたい気持ちはとても共感できる。
今の世の中に潜む問題であり、皆で考えなければならないテーマなのだけれど、そこから始まるドラマ全般の設定に「?」マークが灯りっぱなしで見終えてしまった。
作品の舞台となった千葉県大原、小さな町で昔からの住民が多く排他的になりがち、そんなところに中学生が、ましてや車上生活をしている得体のしれない男の下に転がり込めば、直ぐに不審者として通報されるだろうし、父親の束縛が強い女子高生が一晩帰らなかったら大騒ぎになってしまうはず。そして軽トラにほろを被せただけの空間は、あんなに外の音が遮断されるはずも無く、一瞬「ここは部屋か?」と疑ってしまいました。
今年見た「マイスモールランド」はテーマは違えど、理不尽な扱いの中で暮らさざるを得ない少女を描いていて、リアル感がとても強く、だからこそ共感できたのですが、この作品には共感できなかった。
テーマは良いだけにもったいなかった。
オダギリジョーのクズっぷりに笑いを誘われ、流石の演技だなぁと感心させられたのだけが救いでした。
残念。

ニコラス