「ある程度の前提知識は必要。」女神の継承 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
ある程度の前提知識は必要。
今年226本目(合計502本目/今月(2022年8月度)2本目)。
他の方も書かれている通り、いわゆる地域に住まう精霊を信仰する趣旨のホラー映画。
この観点でいわゆる「シャーマン文化」という考え方が前提にあるので、その知識があると理解にかなり助けが出るかなというところです。
R18ですが、いわゆる「大人のシーン」はせいぜいPG12扱いで、残酷な描写や特定の「通常ではない食文化」でひっかかったと思います(この点で、セルビアン・フィルムとは違う)。
ホラー映画の体裁をとりつつ、「あたかも」実話ものと見せるようなドキュメンタリー映画のようなタッチをとっており、「この意味で」ネタバレが結構発生してしまいます。それらはすべて省略します。
映画の作品自体としては気になる点もあったものの、R18指定という扱いであり、映画のストーリーとしてもわかりやすいという部分も考慮して減点なしフルスコアにしています。
----------------------------------------
(参考/原題タイトルの The medium って何?)
・ medium という語はあまりききませんが「手段・方法」「保存媒体(ハードディスクなど」、さらに「(宗教における)媒体物・巫女」などの意味があり、この映画では最後の意味で用いられています。
英単語で名詞のうち、-um で終わる語はラテン語語源のものが多いです。これらの単語は単数形で、複数形にすると -um を消して -a をつけるというルールです。例えば、おなじみの「データ」(data)は実は複数形で、単数形 datum が存在します。
ただし、medium は特殊で、複数形はこのようにルールを適用して media という形をとるものももありますが(「メディア」はおなじみの語ですね)、「宗教における、媒体物・巫女」という意味では通常の複数形をつくる(つまり、-sをつける)という特殊なルールがあります。
このあたり、原題タイトルがすこしわかりにくい(複数形 media がおなじみだが、「宗教における媒体物・巫女」の意味では mediums が正しい)ので、参考までに。
----------------------------------------