雄獅少年 ライオン少年

劇場公開日:

雄獅少年 ライオン少年

解説

中国の伝統芸能である獅子舞の演者を夢見る少年たちの姿を描いた長編アニメーション。

2世紀ごろ魏晋南北朝時代の中国大陸が発祥とされる獅子舞。現代中国の獅子舞は、前足を担当する1人と、背中と後ろ足を担当するもう1人が獅子となり、そこに楽団も加わって、旧正月や店舗の開店祝いの場などで「招福駆邪」として演じられる。広東の田舎で暮らす少年チュンは家が貧しく、両親は長年にわたり都会の広州に出稼ぎしていた。ある時、自分と同じ名をもつ獅子舞の演者の女の子と知り合ったことをきっかけに、チュンは獅子舞の世界にあこがれを抱くようになる。かわいい女の子を目当てにチュンに誘われ参加したマオ、そしてマオの知り合いのゴウとともに獅子舞チームを結成したチュンは、若いころは町一番の獅子舞の踊り手だったという干物屋の店主チャンに師事し、獅子舞の演者として成長していく。

日本では2022年に「雄獅少年 少年とそらに舞う獅子」の邦題で字幕版が公開されて好評を博したことから、2023年5月、新たに日本語吹き替え版が制作され全国公開される。

2021年製作/104分/G/中国
原題または英題:雄獅少年 I Am What I Am
配給:ギャガ、泰閣映畫、面白映画、Open Culture Entertainment
劇場公開日:2023年5月26日

その他の公開日:2022年4月29日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

5.0キャラデザがいい。

2023年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

いまどき珍しいほどに真っすぐな少年の成長ものが成立するのが本当に羨ましい。この映画には、中国の事情は知らなくてもいろいろな点で懐かしさのようなものを覚える。落ちこぼれの少年たちが獅子舞大会に出場する夢を見て、かつての名人で今はしがない中年男に教えを乞う。貧しい田舎に暮らす主人公は、両親が都会に出稼ぎに出ており、経済成長の恩恵を受けた土地とそうでない土地がわかりやすく対比される。この映画に描かれている時代は、かつて日本が辿った道でもある。素直な上昇志向がこの映画にはあるのだ。
アニメーション的にも見どころたくさんだ。キャラクターデザインが良い。日本のアニメでもなければ、アメリカ的な3DCGとも異なるデザインを成立させているし、獅子舞のシーンの動きは躍動感たっぷりで何度でも観ていられる。題材が伝統芸能であるということも大きいが、物語にせよ、絵柄にせよ感性が借り物ではない。色使いもアメリカや日本とは異なる感性がある。ストレートなスポ根ものとしても面白いし、大きな魅力が詰まった一本。

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杉本穂高

5.0この作品の強み

2024年10月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

アニメーション作品には実写映画では難しいことができる強みがある(それを行使しない作品もあるが)。例えば、あり得ないカメラアングル、あり得ない風景など。つまりイマジネーションの全てを形にできるところだ。

この作品は部活頑張る系の青春映画にカテゴライズされると思うが、多くの同じカテゴリ作品の場合、主人公の目覚め、主人公のつまずき、修行、師の問題、ライバル、目指す頂き、仲間との絆、ロマンス、まわりを巻き込んでの高揚感、こういったもののいくつかが入っているものだ。しかし映画という尺の問題で全てを入れることは難しい。実写作品の場合は。

この作品は、すでに書いたアニメーションの強みを「あり得ないスピード感」として使い、本当ならば入りきれない青春映画のピースを全てぶち込むことに成功している。
つまり娯楽度マックスなのである。

全体的には「早い」のだが、近年のアクション映画かのようなスローモーションも効果的だ。
魅せるところはしっかり見せて、慌ただしさを軽減している。
もしかしたらスローモーションに見えるところがノーマルスピードなのかもしれない。それくらい全体のスピードは速い。

美しいアニメーションだったかと問われると、そうとは言えないだろうが、アニメーションの強みを存分に活かしたとても楽しい青春映画だった。
今年観たアニメ映画で一番良かったと言っている人をチラホラ見かけるが、似たような感覚になったことは間違いない。

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つとみ

4.0王道

2024年8月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

興奮

とても美しいCGで獅子舞が華やか。あんなに激しく踊るものなのか。
虐められっ子だった主人公の成長が凄いし、両親の帰郷に伴う闇落ち感(現実に飲まれ夢を棄てそうに)からラストに向けての盛り上がり!正に王道。徐々に増えていく太鼓の音、会場の一体感。凄かったな~!
実は歴史物かと思っていたら現代劇。豊かになったかに見えても拡がる格差社会。中国作品あまり観たことがなかったので学びも多かった。
続編なのか次回作もあるとの事。迫力の映像をぜひ映画館に観に行きたい。

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ぽちゃこ

3.0ストーリーもう一捻り欲しかった

2024年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映像(アニメーション)は美しい。

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mikyo