劇場公開日 2024年1月19日

「漫画を忠実に再現すると」ゴールデンカムイ じゅんぢさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0漫画を忠実に再現すると

2024年2月27日
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予告編を見た時は「つまらなそう」と言う印象。でもここでの高評価とアイヌ民族を真面目に描いた原作コミック、レルヒ大佐時代のスキーシーンもあると、期待が高まり大金叩いて映画館に行ったのだが、その感想は安っぽい「インディ・ジョーンズ」。
でも頑張った感はあった。
冒頭の203高地シーンは東映のそれには及ばないけど、陳腐さは少な目だったので及第点。
アイヌ民族文化を原作漫画なみに取り上げている事に関しては、この映画で一番良かった。ただそれが物語上機能しているかと言うと、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」のインディアン文化に触れて人として成長していく白人軍人のそれには全く及ばず、冗長さを感じてしまった。
スキーシーンは当時を全く再現出来ておらず、今のゲレンデスキーそのもののアクションだったのでガッカリ(これは俺だけ?)。
しかし一番のガッカリは演出と脚本。な~にこの説明セリフのオンパレードは!原作に忠実にするとTVドラマ以下のセリフのオンパレード。
まあ原作ファンは忠実なので良かったかもしれないけど、「映画」を観たかった俺としては不満爆発。
役者の中では山﨑賢人は頑張っているけど、他は酷すぎてとくに山田杏奈が原作通りにアイヌ文化を延々と説明しているのを見てると、役者として下手過ぎて物語への興味がすっかり薄れて来てしまった。
まあ演出も脚本も役者も原作に忠実にしようと頑張っている感はあったけど、これは映画ではない。
この先続編が何本作られるか分らないけど、俺はもういらない!

じゅんぢ