「切羽詰まったロキタと賢いトリ」トリとロキタ てつさんの映画レビュー(感想・評価)
切羽詰まったロキタと賢いトリ
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冒頭からロキタは、度々事情聴取で上手く答えられず、ビザ申請が認められないようだった。仕事先でも良いように搾取され続け、母国の母親からも仕送りをひたすら頼りにされ、入国時の仲介人からも返金を迫られて非常に切羽詰まり、トリとの連絡が途切れるとパニックになるほど依存的な情況だった。トリの方は、施設に引き取られ、自転車を借りたり、様々な言い訳を咄嗟に考えつき、ロキタの救出にも立ち回れる賢さを如何なく発揮していたので、入国後の境遇や行動力がかなり対照的な描き方になったように感じた。さらに、ロキタのビザが下りないからといって、不審な死に方を遂げたにもかかわらず、事件性が捜査されることなく身柄が教会での葬儀に届けられるのも不自然に感じた。
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