劇場公開日 2023年4月14日

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聖地には蜘蛛が巣を張るのレビュー・感想・評価

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3.5いつも叩かれるのは女性だ

2023年4月15日
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宗教と貧困の糸に絡め取られた女性たち。鬼才アリ・アッバシ監督が事件の顛末を(逮捕されてから少し疲れた…)、最後まで現実を見据えたトーンで描く。"そんなこと鵜呑みにするか?"ということを信じる犯人は、人間にとって妄信しがちな信仰心もまたそれくらい怪しく脆いものだと顕にしているようだった。そして、正義面して父の粛清を継ぎそうな息子に、父のいない中でこれから貧困によって"そうなる"可能性もある少女の眼差しは社会に向けられている。…なんていう終わり方だ。
身体的・社会的不利もあり食い物にされながら、痛みや叫び(あるいは功績をも)は無きものとかき消され、にも関わらず世間に出れば槍玉に上げられるのもまた彼女たちだ。乗れよ。お金は?自身もそうしたハラスメント男尊女卑・女性嫌悪社会の図式に絡め取られた過去のある女性ジャーナリストと、家庭のある犯人のパートが交互に描かれる作り。警察側の捜査のトップも端的にクソ過ぎた。

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とぽとぽ

4.0信仰と命

2023年4月15日
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鑑賞方法:映画館

結構な衝撃を受けた「ボーダー 2つの世界」のアリ・アッバシ監督の最新作と言うことで公開を心待ちにしていた作品。

アジアや中東には女性が学んだり、働いたりする事を良しとしない国があるというのは知っていたが、一人でホテルに泊まる事さえもできない、つまり女性は男性の所有物に過ぎないという考えが当たり前の国があるというのは正直言って驚いた。

宗教による戦争が絶えず、毎年多くの人が亡くなっていることからすれば、如何に貧困が理由であっても信仰に背き売春をする女性の命の重さなど虫ケラ同然と言ったところか。

主人公の女性ジャーナリストが自らの危険を犯してまでも犯人を捕らえたいと思ったのは、女性が生きにくいこの国の制度や慣習に対しての強い怒りからで、それはそのままイランで生まれ育ち、北欧を生活の拠点としているアリ・アッバシが抱いている感情そのものであり、彼だからこそこの映画を製作し世に発信できるのだと思った。

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カツベン二郎

5.0 実話のもつ現実の複雑さが素晴らしかった。ジャーナリスト自身がハラ...

2023年4月15日
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鑑賞方法:映画館

 実話のもつ現実の複雑さが素晴らしかった。ジャーナリスト自身がハラスメントに会い、女の二分法の中で警察のトップに貶められ誘惑されるシーンは最も怖い。
 犯人自身が、聖戦イデオロギーの犠牲者でもあるが、父がどういう関わりをしていたのか、否認に加担する妻戸子の異常性も怖い。
 また被害者がほぼ貧困者であること。

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えみり

5.0歪んだ正義感が暴走する時

2023年4月15日
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鑑賞方法:映画館

 アッバシ監督さん、何てもの見せてくれるんだ。この残酷な世界を見なかったことにするのか、それとも監督が提示した難題に頭を悩ませ続けなければならないのか。

 聖地マシュハドの聖廟近くで客を待つ売春婦に対して憎悪を抱くサイード。彼が売春婦を殺すきっかけは語られていない。些細なことで怒りを爆発させるシーンで、兵士時代になんらかのトラウマを持つに至ったことが窺い知ることができる。
 サイードの連続殺人が明るみに出ても、聖地を浄化した英雄として崇める民衆が多く、サイードの裁判は政治的な側面を見せ始める。

 警察、検察、裁判官は心情的には、サイード寄りだと思うが、国際的、政治的に公正な裁判であることが要求されていて、下手なことはできない。特に裁判官はイスラム法学者として、後世に汚名を残したくないのだろう。微妙な表情から、そう感じた。

 イスラム共和制という名の元で、制限される女性の人権、虐げられる女性。それを当然と思う男社会。それをテーマにしながら、先が読めないサスペンスフルなストーリーで、ラストは二段構えの強烈なパンチで、心が折れます。なんか『ダンサーインザダーク』を思い出してしまった。

 ドラマ『The Last of Us』で、エンタメ作品を撮らせても文学性が滲み出てしまうアッバシ監督。今回は、テーマ性があるのにエンタメ性を発揮する異能ぶりでございます。

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bion

4.0久しぶりに魅惑的な邦題と映画ポスター。内容は、さしずめイラン版『フレンジー』?

2023年4月14日
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鑑賞方法:映画館
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もーさん

4.0震撼としました

2023年4月14日
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鑑賞方法:映画館

殺人も厭わない究極のミソジニー(女性蔑視)に震撼としました。狂ってる、と思っても本人は正しいと思っているなんて、一体どういう思想?実話だなんてこの世にはまだまだ知らない事&価値感があるのか、と恐怖を覚えました!
決して楽しい作品ではありませんが、多くの人に観て欲しい。。

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tomoboop

3.5深い

2023年4月14日
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鑑賞方法:映画館

内容が宗教なので、感想コメントは控えさせていただきます。

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aki007

5.0偽善の社会

2023年4月14日
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神の名のもとに犯罪まで正当化する社会 英雄視する民衆 カルトだけど本人達は気づかない こんな国には住みたくない

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鬼太郎だぞ

3.0イラン映画が世界を席巻する日も近い

2023年4月14日
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鑑賞方法:映画館

珍しく違和感ない邦題。
中東の人々の顔は肌色・シワ・髭・濃いメイクまで 総て画になる色気がある。
邦人にはなかなか肌感覚で掴めない厳しい規律と退廃の差異こそ魅力だ。 映画越しでないとなかなか触れない異邦地の匂いや湿気に身を置ける生々しさが楽しい。

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すったもんだだよ

3.5正視できない

2023年4月14日
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鑑賞方法:映画館

怖い

まともな男性はあの人だけ?
後味もわるい。
あの子はどうなるんだろう。

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マリエル

3.5イランで実際に起きた娼婦連続殺人事件を基に 描かれた作品 「街を浄...

2023年3月21日
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鑑賞方法:試写会

イランで実際に起きた娼婦連続殺人事件を基に
描かれた作品
「街を浄化」という誤った正義感
犯人を英雄視する一部の人々
事件解決に向けて尽力してるとは思えない警察
その上の不穏な力
事件を追う女性ジャーナリストの目線で描く

聖地マシュハドで実際に起きた事件
差別や偏見、見えてくる人間の本性
善悪の境界もわからなくなる
潜在的にもつ狂気を増長させる恐怖
犯人は敬虔な信者で
人生で何かを成し遂げたい
宗教的な務めを果たしただけという。
宗教とはなんなのか…
文化の違い
まざまざと見せつけられた

(嬉々として)
父の行いを語る
息子の姿
ものすごく怖かった

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lily

3.5負の連鎖

2023年3月20日
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鑑賞方法:試写会

2023年3月19日
映画 #聖地には蜘蛛が巣を張る (2022年)鑑賞

イランで実際にあった娼婦連続殺人事件をモチーフにした作品

女性蔑視、宗教、貧困、麻薬⋯とこの国に巣食う社会病理を浮き彫りにしていきます

明るい未来が見えないラストでした

@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました

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とし