「殺人を浄化として英雄視する社会にゾッとする」聖地には蜘蛛が巣を張る エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
殺人を浄化として英雄視する社会にゾッとする
アリ・アッバシ監督作。
前作の「ボーダー 二つの世界」は普通とは異なる人間を描きマイノリティの孤独と悲劇をデフォルメした北欧テイストの傑作だった。
そして今作の舞台はイラン🇮🇷。
2000年代初頭に実在した殺人鬼による娼婦連続殺人事件に着想を得たとのこと。
ボーダーのときは全く意識しなかったけど、アッバシ監督って学生時代にイラン🇮🇷からスウェーデン🇸🇪に移住していたのですね。
そう、ここ🇮🇷には娼婦の殺人を罪と認識しない多くの人々がいた。「殺人」を「浄化」として英雄視する社会があった。法社会として成熟していない国家があった。
その事にゾッとするインパクトの強い作品だった。
そして、自らを危険にさらす女性ジャーナリストを演じたザーラ・アミール・エブラヒミの美貌とインテリジェンスに💕(㊗️カンヌ国際映画祭女優賞)
彼女もまた性的なバッシングによりイラン🇮🇷からフランス🇫🇷に亡命していた。
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