「人生をかけた愛を貫く1350kmのロードムービー」君を想い、バスに乗る カイトさんの映画レビュー(感想・評価)
人生をかけた愛を貫く1350kmのロードムービー
ティモシースポール演じるトムハーパーが亡き妻との約束を果たすためイギリス最南部ランズエンドまでの1350kmをバスで横断する。
本作は題名にもある通り、路線バスということでイギリスの各地をゆったりと巡っており、トムと観客が一体化して各地の人々の違いに触れることができる人間にフォーカスしたロードムービーだった。
本作の主人公はハリーポッターのピーターペティグリュー役で知られるティモシースポールでこれまでのイメージと異なった最高に渋いおじいちゃんとなっていた。トムの持つ優しさが行く先々の人々に伝わっていく様子や巻き起こるトラブルや心温かくなる人情が丁寧に表現されていた。
トムが頑なに手放さなかった鞄の中身が明らかになった時、涙が止まらなくなった。
旅が進むにつれ、明らかになるトムが持つ悲しい過去や妻メアリーへの一生涯の愛を貫くため、信念を持って目的地を目指す姿は心からかっこよく憧れの生き方だと感じた。
エンドロールで行く先々の人がトムを讃えるSNSの様子は心が温かくなった。
人と人が密接に関わることが難しい今だからこそ観るべき映画だと感じた。
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