「淡々と進む旅路が呼ぶもの」君を想い、バスに乗る yukarinさんの映画レビュー(感想・評価)
淡々と進む旅路が呼ぶもの
感動のロードムービー、というようなものではない
けれど、彼の進める一歩一歩が、人々を静かに巻き込んでいく
彼はただその目的のためだけに、残された多くはない時間と体力の中で、必死でその歩みを進めるのみ
言ってしまえば、周囲なんてどうでもよいのだ
それでも、彼のその不器用でまっすぐで善良な心が物語を紡ぎ出す
彼のその目的は、彼の抱えた焦りは、ひどく胸を痛めるけれど、その旅に同行するかのようなこの作品は、見終わった後で、彼の歩みが紡ぎ出した物語とあいまって、心になにかあたたかなものを残してくれる
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