「“バスの英雄”想いを貫く」君を想い、バスに乗る あささんの映画レビュー(感想・評価)
“バスの英雄”想いを貫く
じんわりと心が温まる優しさに溢れたヒューマンドラマ。
最愛の妻に先立たれた90歳のトム・ハーパーは、妻との約束を果たすため、ローカルバスのフリーパスを利用したイギリス縦断の旅に出る。
出発点の50年暮らした家のあるスコットランド最北端の村ジョン・オ・グローツから目的地のイギリス最南端の岬ランズ・エンドを目指して…。
90歳の老人が鞄一つでバスを乗り継ぎ、何千キロを横断するということさえ大変なのに、彼は体に“ある問題”も抱えているというからどれほど無茶なことか。
目的地に辿り着くまでには、数々のトラブルが待ち受けている。ただ、そんな中でも必ず手を差し伸べてくれる人がいる。出会っては別れての繰り返し…旅とは人生そのものなんだと。
愛する妻のために揺るがぬ信念を貫く勇敢なポールに喝采を送りたい。
ストーリーの最後の方で、ポールの悲しい過去が明らかになるが(これは見ていて非常に心が痛む)、だけどきっと幸せな人生だったんだよね!
それにしても本作の脚本が秀逸。脚本を手がけたジョー・エインズワースが、彼の父と義父の「高齢者向けの無料バス乗車券を使ってどこに旅をするか」という会話から着想を得て作られたとのこと(ちょっと実話であって欲しかったw)。
年齢より30歳近くの老人役に扮したティモシー・スポールの演技のうまさも光っていた(特殊メイクなしってことにも驚愕)!
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ニコさんのコメント
2022年6月4日
とてもあたたかいコメントありがとうございます!
本当に優しさあふれる映画でしたね。義理のお父さんとの何気ない会話から生み出されたものとは知りませんでした。
ティモシー・スポールのおじいちゃんぶりと表情がすごかったです。