赤い糸 輪廻のひみつのレビュー・感想・評価
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【”不思議なる輪廻転生の数々。”今作はホラー・コメディ・恋愛・ファンタジーなど多様なジャンルをミックスした怖かったり、クスクス笑ったり、そしてとても沁みる感情のジェットコースタームービーなのです。】
■サッカーを町のオジサンとしていた時に、雷が来て木の下に避難していた孝綸 シャオルン(クー・チェンドン)と小咪 シャオミー(ビビアン・ソン)。
けれども、その木に雷が落ちて、(小咪 シャオミーは奇跡的に助かったのだが)命を落とし冥界に連れてこられた 孝綸 シャオルンは、同じく冥界にやってきたピンキー(ワン・ジンとともに、〈 月老 ユエラオ 〉として現世で人々に赤い糸を結ぶ、縁結びをすることになる。
ある日、ふたりの前に1頭の犬が現れ、 孝綸 シャオルン は失っていた生前の記憶を取り戻す。それは初恋の相手、 小咪 シャオミー との、果たせぬままに終わってしまった約束だった。
<ゴメン。HPちょこっと借りました・・。>
◆感想<Caution!殆ど、内容に触れていません!>
・今作を観る前に、一番ビックリしたのはお客さんの数である。
私がお世話になっている西三河の映画を牽引するミニシアターは、土日でもお客さんは少ないと2名。多くても20名、平均10名位と言う安定した集客のようだが、私がいつもの席で踏ん反り返って上映を待っていると、ナント私の臨席にもお客さんが! 初めてである。(別に私が鋭い眼をしているからでは・・、ないわけではないが・・。)
で、後ろを振り向いたらナント、8割の入りでビックリ。
私は、フライヤーは手にはするが、中身を殆ど読まないために”こんな、台湾映画最近上映されたかなあ。けれど、台湾映画は大好きだから観ようっと!”位の軽ーい気持ちで座席を予約していたのだが、ビックリである。どうも、この作品はDVD化もされていない人気作であったようなのである。(”そんな事も知らなかったのか!”とか、言わないように。)
・んでもって、今作を観るとコメディタッチ、ホラー、恋愛、ファンタジーが絶妙に織りなされており、クスクス笑ったり、怖かったり、そして再後半は沁みてしまう作品だったのである。
隣席のお姉さんとその隣のおねえさん、途中から泣いてたもんな。釣られて私まで、目がウルウルしてしまったぞ!
・主演の二人が小学生の時からの出会いから始まり、男の子は女の子がずーっと好きで、けれど落雷で亡くなってしまうのだが、その女の子が実はずーっと男の子が好きで彼女にだけ成人した シャオルンが見えていたという展開なども、コミカルでありながら、とても沁みるのである。
・500年前に、仲間の裏切りで死んでしまい、その後牛頭になっていたために、天性出来なかった鬼頭成(マー・ジーシアン)が、悪霊と化すも、生前助けた蝉の懇願で成仏するシーンなども良かったなあ。
”生きモノの命は、どんなに小さい命でも大切にしなくちゃね!”と言うメッセージが、このシーンで、序盤はコミカルに描かれていた意味が分かるのである。巧いなあ、ギデンズ・コー監督。
<今作は、ホラー・コメディ・恋愛・ファンタジーなど様々な要素をミックスした怖かったり、ビックリしたり、そしてとても沁みる作品なのである。
つまりは、感情のジェットコースタームービーでもあるのである。
イヤー、映画ってヤッパリ良いなあと思った作品です。あれだけ、多くのお客さんがこの映画を観に来るのだからね。
たぶん遠くから初めて刈谷日劇に来た人が多かった気がする。上映後に刈谷日劇の外観写真を撮っている人が多数居たもんなあ。じゃーね!>
<2025年5月11日 刈谷日劇にて観賞>
泣く気はなかったが、泣ける映画だった。
クー・チェンドンがとても良い。
台湾では皆知っている赤い糸の話だそうだが、日本では知られていないので新鮮ないにしえの話。
途中の思い出の場面がとてもよく、あんなに頭の良い犬なら飼いたくなった。
最終的にはハッピーエンドという形式になって涙してエンドロール。
またクー・チェンドンの映画が見たい。
世界観を掴むのに時間がかかるけど、萌っぽさとかライノベ感があって親近感が湧きますな
2024.2.26 字幕 アップリンク京都
2021年の台湾映画(128分、G)
台湾の縁結びの伝説「月老」を描いたファンタジー映画
監督&脚本はギデンス・コー
原題は『月老(月下老人)』で伝説の名前、英題は『Till We Meet Again』で「また会う日まで」という意味
物語の舞台は台湾のとある街
友人達とバスケをしていたシャオルン(クー・チュンドン)は、突然の大雨によって木の下に避難したものの、運悪く雷に打たれて、この世を去ってしまう
冥界への入り口に連れてこられたシャオルンだったが、雷の影響で記憶が欠如していて、前世の記憶も呼び覚ますことができなかった
シャオルンの隣のブースには、彼氏アタン(ハー・ハオチェン)に殺されたピンキー(ワン・ジン)がいて、彼女も不本意な冥界送りになっていた
彼らは「下等動物に転生するか、徳を積んで人間に転生するか」という二択に迫られていて、数珠の白珠の数によって転生先が決まっていた
シャオルンもピンキーもカタツムリなどに転生する可能性が高く、月老となって徳を積んで、来世も人間になりたいと考えていた
月老は二人ペアになって、現世の人々を赤い糸で結ぶ役割を担っていて、残り物となったシャオルンとピンキーはペアを組まざるを得なくなるのである
一方その頃、500年前の盗賊時代の因果に憤りを覚えている鬼頭威(マー・ジーシァン)は、冥界を抜け出して、自分を殺した人々を探す旅に出ていた
閻魔(ラカ・マウア)の部下・牛頭(ホンジャラス&ルー・シンジェン)は鬼頭威を追う使命を帯び、現世と向かって行った
映画は、かなりファンタジー色が強い作品で、世界観を理解するのに時間を要する感じになっている
言葉多く説明されるのだが、ピンとこないところもあって、特に盗賊関連が暗躍する理由とか、行き来できる理由などもよくわからなかった
詰まるところ、鬼頭威を殺した妹(ユージェニー・リウ)が転生した先がシャオミー(ビビアン・ソン)で、彼女はシャオルンの小学校時代からの想い人だった
その因果の中でシャオミーを助けるために、シャオルンとピンキーが手を合わせるという流れになっている
記憶喪失だったシャオルンを元に戻したのはシャオミーで、実は彼女にはシャオルン達が見えていた、ということが後半になってわかる
そして、二人の恋愛を前にしてピンキーの心が揺らいでいく、という構図になっている
月老が何をする存在か分かりやすく、冥界は境界線で「ある条件が発動すると魂ごと消えてなくなる」という感じになっていて、この世界では「全ての命がいずれかの命になって転生を繰り返している」という法則がある
シャオルンの前世が「セミ」で、それを助けたのが前世の鬼頭威となっていて、わずかな善行が彼の根幹を揺るがすことにつながっていた
とは言え、このあたりのやりとりが瞬時にわかる感じではないのが難点で、パンフレットなどで「前世来世年表」みたいなものを作って欲しかった、というのが本音である
結局のところ、シャオミーとは別の人生を歩むことになったシャオルンだが、ピンキーとともに人間に転生できたのは十分な徳を積むことができたからだと思う
エンドロールには「黒珠の数」で何に転生するかが解説されていて、全てが白珠になれば「人間」になれるようだった
それだけの得を積んだからなのか、鬼頭威を倒したことでボーナスを得たのかはわからないが、とりあえずは大団円という感じになっていたように思える
いずれにせよ、日本だと確実に萌えアニメになるんだろうなあという内容で、原作が長いタイトルのライトノベルっぽさというものが見え隠れしていたように思う
七夕伝説が絡んでいたり、寂しくなった織姫の念が赤い糸になっているなんてロマンスも面白かった
主要キャラの相関関係はパンフレットに書かれているので参考になるので、記念品として購入するのはアリだろう
想い人は想われ弱いところがあるので、来世に行った二人がどのように結実していくのかは気になってしまう
これまでのシャオルンの立ち位置にピンキーが来ているので、意外とうまくいくのかなと感じた
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