「手品は見せてくれない。」ブラック・フォン なつさんの映画レビュー(感想・評価)
手品は見せてくれない。
行方不明の少年のチラシが増える中、いじめられっ子の少年フィニーと妹グェンちゃん←どっちもかわいい。
犯罪者の名前は「グラバー」
少し気の弱い兄より少し妹の方がアグレッシブ。
いじめっ子に岩で頭殴ってるのすごい。
そんなグェンちゃん、ちょっとスピった子なんで良く夢で行方不明の少年の手がかりを見るらしい。
その夢だけが頼りに刑事さんが話を聞きにくるのも謎だったし、お父さんのそんなグェンちゃんの発言にDV半端ない。ベルトはなぁ!叩くと痛いんだぜ!
そして事件発生!
フィニーくん誘拐監禁事件。
そこからが「ブラックフォン」
断線された黒電話が鳴り始める。ジリリリン!怖いよ。
まず、「黒電話」が不気味すぎる。
なぜ監禁部屋にポツンとあるのか?なぜ犯人の謎マスクはその黒電話の存在を許してるのか。その辺があやふやで逆に不安になる。
スマホ当たり前の現代だから、黒電話って余計怖い。
でも、藁にもすがる思い、電話線にすがる思いで受話器を持つとさまざまな少年たちの声がしてくる。
それは名前を忘れた少年たち、交わした言葉でお互いを認識できる少年たち。
最初は怯えるものの彼らのさまざまなヒントにより、一つずつ脱出方法を試してみるものの全てが失敗。
謎マスクの男は食事を持っていき、特に何もせず不気味な事だけを言い放つだけ。
フィニーはいつ殺されるのだろう。
焦りと不安を募らせるフィニー。
一方で妹ちゃんは、神に願い兄への手がかりの夢を見せてくれと願うがなかなか見せてもらえない。観ているこっちももどかしい…ほんと、ファックユ~だよ。
やっと手がかりの夢を掴んだグェンちゃん。しかもハッキリした居場所。早速ポリスメェンに電話する。
そこでフィニーにヒントを与えていた少年たちの死体をみつける。
フィニーはいつもかばってくれた喧嘩の強い親友と会話をし戦い方を教えてくれ、君がグラバーを倒すんだと強い励ましの言葉をかけられる。
ついに反撃の時がきた。
今までの彼らのヒントが全て生かされトラップとなりグラバーを倒す。
ここで初めてすべてが回収されるという素晴らしさよ。
一つやってはダメじゃん!どうすんのさってジリジリしてた気持ちがスッキリ!
そして、彼は1人でゆっくりとドアを開けて出ていく。
最後、今までの気弱そうな表情が強気な顔になり彼の成長のわかるラストでとても良かった。
黒い風船とかもっと活かせないものかな?