劇場公開日 2022年7月1日

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「ホラーじゃないけど、緊張と解放が小気味良いサスペンス」ブラック・フォン ranitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ホラーじゃないけど、緊張と解放が小気味良いサスペンス

2022年11月6日
iPhoneアプリから投稿

予告編の出来が良くて楽しみにしていたのに、上映期間が存外短くて見逃した作品。Amazon primeの有料コンテンツで観られてよかった。
導入部とタイトルバックが不穏な空気感を盛り上げ、主人公の少年フィンが犯人の手に落ちるまでの展開も無駄がなくグイグイと引き込まれていき。イーサン・ホーク演じる犯人のキャラクターや行動に関しては、あれこれ疑問やツッコミポイントがあるものの、ラストの疾走感が悪くないので、面白かった!という印象で終われた。
ほんと、惜しむらくは、犯人グラバーがひたすら不気味なだけで、やってることはわきが色々甘く見えるのがねー。せっかくイーサン・ホークなんだから、もっともっと狂気も恐怖も出せたはず。また、なぜ少年ばかり狙うのかとか、過去の犠牲者がどんな恐怖を味わったのかとか、そのあたりがもう少し深く描かれていたら、さらに怖さや、フィンを助ける少年たちの思いが際立ったんじゃないかと思うけど。
でも全体のまとまりは良いし、ちょっと青春ものな味付けも嫌味なく効いていて、サスペンスとして楽しめると思います。
ちなみにラストで犯人と対峙したフィンの行動や台詞は、原作のエッセンスに結構忠実で、そこも良かったです。

りら