「難しいな」ロストケア まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
難しいな
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人間らしく死ぬって、どういう死に方なんだろうか。
歳をとって出来ていたことが出来なくなっていくのも、記憶から消えて行くことも、受け入れ難い苦しさがあるかもしれないが、その苦しみや情けなさも引っくるめて生命の一部だ。それ自体は悲惨な事ではない。
でも、そこに、日常生活が脅かされるという状況が発生すると、途端に悲壮感が出現する。衣食住が満たされない、衛生が保持されない、必要時に医療を受けられない、ろくに休息や余暇が取れない。かと言って、病院で管だらけになっているのも生き地獄である。野垂れ死が絵になるのは野生動物だけだが、人間の尊厳というのは色々塩梅が大事なのだ。
いずれ、近い将来、私はまずは親の介護に直面するタイミングが来るだろう。その頃高齢化社会は益々加速し、明るい展望は微塵もなく不安がつのる。他人事とは思えない。恐怖過ぎて、思わず本棚から「ペコロスの母に会いに行く」の原作を引っ張り出して読み直してしまった。ま、どうにかなるだろ。言い聞かせてみる。
柄本明は凄かったー、ちょっとしゃべらせ過ぎだけど。主演2人はなんか大袈裟な芝居だった。
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