「「穴」をどれだけ狭く、深さを浅くすることができるのか」ロストケア sumさんの映画レビュー(感想・評価)
「穴」をどれだけ狭く、深さを浅くすることができるのか
【社会派】★★★★★(メインは介護だが、それ以外も小出しに表現)
【構 成】★★★★★(場面転換が素晴らしい)
全日本国民に見せるべきかと、特に子供に(子供には見せたくない派が多そうだなぁ…)。
ここまで脚本しっかりして真面目な映画なら、主人公を半白髪(ビジュアル派)じゃなくストレスで禿げ上がった容姿にしても良かったのでは?と言ったら「それはだめ」と苦笑される。そうか…ダメなのか。
現実だと、狭いコミュニティ(映画だとデイケア)ではなく広範囲のSNS上の「救い」委託とかで微塵も足が残らないような「救済」とかが行われているんじゃないかなぁと想像してしまうほど。
この社会問題はどんな世代も他人ごとではないし……
長生きか否かよりも自身の身の回りのクオリティオブライフ()に一喜一憂し、我先に「呆け」を遠ざけよと脳アンチエイジングに飛びつかざるを得ない世代が大半を占める現代。
それこそ
○十年後に「見たくない現実」に囲まれても「見ることができる現実」として社会全体で受け入れることが可能な社会とは何かを考えさせられる一作。
コメントする