「安全基地にいるのか、穴の淵にいるのか」ロストケア ミツバチば~やさんの映画レビュー(感想・評価)
安全基地にいるのか、穴の淵にいるのか
介護制度ができてから、ずいぶんと時間が経っているというのに。
制度の穴はすぐに開くんだ。
介護サービスを受けない、受けられない人にとっては、なんの意味もないんだ。
介護、まさに目の前にある現実。
いや、それよりも自分の行く末を考えさせられたか。
家族が誰か分からなくなっても、それでも生きていたいか?そう問われているような。
厳しい現実の日々、汚物を素手で握り、食べたことすら忘れてしまう親を看ていて、それでもいつまでも面倒をみるからと、言い切れるだろうか?たとえ安全基地にいたとしても、罪悪感は否めないのでは?
いつまでつづくんだろう?
この問いが浮かばない介護者がいるのだろうか。
どんなにがんばっても、「これでよかった」と思える介護があるのか。
あっという間の114分。
松山ケンイチの演技に拍手。
それにしても、今どき、あんな生活保護担当いるかな〜?あれは、制度の穴じゃない。人災としかいいようがないでしょ。
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