「リアリティが感じられない」ロストケア bionさんの映画レビュー(感想・評価)
リアリティが感じられない
作為的な演出というか、観客の感情を誘導しようとする意図を感じてしまう。
まず、引っかかったのは、斬波の父親が認知症の症状がかなり進んでいる段階で、「自分を殺せ」と息子に言っている点。リアリティを薄めるより、貧困と疲労の極限で父親を殺めた。その方が介護の現実として突き刺さる。
それと、後輩の若い介護士。斬波が逮捕されたことを聞いて、狂ったように暴れまくった上に、風俗に闇堕ちするってどういうこと?
斬波の殺人を知ったら、怒りじゃなくて、絶望で茫然自失でしょ。そこは百歩譲ったとして、風俗嬢の待機所でやさぐれた表情を見せる意味が全く理解できません。
高い評価に水を差すようですが、ノイズが多すぎて、自分には響かなかったです。
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