「介護問題と法的殺人のジレンマ」ロストケア シネマスターさんの映画レビュー(感想・評価)
介護問題と法的殺人のジレンマ
クリックして本文を読む
松山ケンイチさん演じる訪問介護員による高齢者殺害による救い論と長澤まさみさん演じるサソリオー…検察官側の自己判断殺人の法違反論の対峙が本作の見どころ。介護という誰しもがする、される、を迎える事象に避けては通れない。現役世代の時間を奪い、生活の全面支援、認知症などの会話上のストレスなど老害という側面がある一方、それが肉親ともあれば自分を愛してくれた育ててくれた暖かな過去の側面もある。殺人は犯罪だし、ましては他人の家に入り老人を殺めるのはもってのほか。しかし、いつまでも停滞し続けていい問題ではない。
本作は現実社会訴え向け作品で、一度はどの世代にも見てほしい。松山×長澤の陳述調書のシーンはとても鮮烈された言葉、会話で見入ってしまいました。
劇場はざっと見ると60代以上が多かった印象。どういう心情で見ているのか時折気になりました。
コメントする