「3時間はあっという間だが・・・大丈夫だろうか?」RRR penさんの映画レビュー(感想・評価)
3時間はあっという間だが・・・大丈夫だろうか?
どこか違和感を感じました。何だろう。このざわざわ感は。
架空ではなく史実を多分誇張し、わかりやすくした二元論。重力を無視した驚異的なワイヤーアクションの浮遊感はそこからの解放とカタルシスをもたらしますが、どこか子ども時代の万能感にも通じているような・・・。
偉人たちの中にも非暴力主義で有名なガンジーは出てこなかったので、踏みにじられた自尊心を救うのは対話ではなく暴力しかないという主張なのでしょう。神話の世界との一体感で自己陶酔の中で執行されるのは容赦ない復讐です。
どこか今の分断の時代を象徴しているのかもしれませんが、大丈夫だろうか?と不安になりました。多分違和感の正体はそんなところにあったのでしょう。
被害者側から作られる映画だから成立するのでしょうが、同じような映画を日本が作ったら世界からは大ひんしゅくでしょう。
そんなことはさておき、音楽が、歌が、ダンスが、身にしみました。笑えるシーンもある。3時間はあっという間でした。今のインドの勢いを感じました。
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