「人間臭く対立的」RRR てつさんの映画レビュー(感想・評価)
人間臭く対立的
クリックして本文を読む
先に観た人から知らされた題名の由来とは違う意味が、序盤の字幕で提示され、"FIRE"では、支配者の手先になる凄腕警官とは酷いと思い、続く"WATER"では、支配者から警戒されながら、実体が明らかになると、意外にそれほど超人的ではない感じを受けながらも、目配せで 007 ばりの飛び込みアクションの末、偉大な仕事をやってのけ、深い絆を感じながらも、歌の文句にあるように、どこで立場の違いに気づき、裏切りを感じるかに期待感が高まる思いがした。馬とバイクの乗り物は、それぞれの情況からすると、逆の方が良い気がしたけれど。少しほっとするような疑似恋愛的な設定と支配者側を虚仮にするような踊りが繰り広げられ、まさに絆を裏切りで返すような形で対決することになり、"FIRE"と"WATER"を司りつつ戦いを進めるが、"WATER"が敗れてしまう。しかし、"FIRE"は、"WATER"の民衆への魅力を認め、自分も協力しようと思い直す。それなら当初の場面でもそれはできたはずで、親友を失いたくない気持ちが大きかったのではないか。その後、"WATER"が"FIRE"への誤解を解き、助けに行くことになり、二人で力を合わせて反撃し、総督を倒した。そこまでいけば、わざわざ故郷に武器を届ける必要はなかったのではないかとも思った。『バーフバリ』よりは人間臭く、『英国総督最後の家』よりは対立的で権勢主義的な時期で、現地人の反乱は、セポイの乱だけではなかったことも窺い知ることができる。
コメントする