「できるできないではなく、やるかやらないか」線は、僕を描く haginoさんの映画レビュー(感想・評価)
できるできないではなく、やるかやらないか
原作がすごく好きで映画化と聞いて、しかも流星くんが演じると知り一番見たかった作品。
もともと水墨画をしていた父が買ってきた本でした。
水墨画展にも何度か行ったし、モノクロの中で描かれる世界観がとても美しく、生きるとは何かを考えさせられた。
映画は、いきなり流星のアップで始まり、ちょっと違和感。しかも長い、、。
展示会場が神社だったのにもびっくり。そしてそこでタバコを吸うのも違和感。ちょっと神様に失礼では?
そして展示の方法も建物に立て掛けてるだけ、というのは作品の扱いが雑では?剥き出しなのに、倒れたり雨が降ったりしたらどうするの?
やはりここは原作に沿った展示会場の方がよかったかな。
原作ではタバコを吸うのも深い意味があったが、映画では感じられなかったのが残念。
でも湖山、湖峰のライブパフォーマンスはよかった!
流星はすべて自分で描いたといっていたが、二人はどうだったのかな。
でも、三浦さんの繊細なタッチ、江口さんの大胆な筆さばきには、ワクワクした。
霜介の過去も原作とは異なっていた。自然災害?妹いたっけ?と考えてしまった。人生何があるかわからないが、「家族を失ってから能面のようだったけど霜介変わったね」と言われているのも少し違和感。そんなに喪失してるようには感じなかった。多分、いきなり水墨画に出会うところから始まってるからかもしれない。だから、喪失感のある霜介のイメージがなかった。
本を読む以上に絵を見ることで、水墨画の繊細さがよりリアルになり、私も線を描いてみたいと思った。
終わり方は少し物足りなかったかな。
千瑛はイメージ通りでした。美しかった、着物もよく似合ってますね。で、最後納得のいく作品描けたんだっけ?印象にない、、あれ?
挿入歌「LOST」は霜介の気持ちを表していてよかった。もっと聴きたいと思った。