仕掛人・藤枝梅安2のレビュー・感想・評価
全34件中、1~20件目を表示
過去の因縁を斬る第2部、ダークヒーローの物語は続く
前作から待つこと2か月。第1部が面白かったので心配はしていなかったが、場所と面子を変えてまた違う緊張感が味わえた2時間だった。
エピソード自体は1部とほとんど繋がっていないので、細かいことを気にしなければ2部だけ見ても楽しめるのではないだろうか。
クライマックスは2度やってくる。彦次郎の因縁の相手井坂惣市への仕掛、そして梅安を恨む井上半十郎との対決。
椎名桔平の無造作ロングヘアは違和感が絶妙でちょっと笑ってしまったが、井坂とその仲間達の狼藉は恐怖の一言。双子の兄が起りになってしまうのも仕方ない。お金と女は借りるから、はいこれ手形ね(血糊べったり)……いやいや。
彦次郎が勘違いした峰山の素性をうまいこと手を回して確認し、井坂の件を自分の仕掛けとして引き受ける梅安の冷静さと懐の大きさ、彦次郎へのバディ愛に改めて惚れた。
梅安の殺しのやり方はあんな感じなので、チャンチャンバラバラの目まぐるしいアクションは少ないが、その分仕掛直前の緊張感で魅せる。また、彦次郎と二人でぴったり息のあった仕掛をする場面は見ていて気持ちいい。
静かな闘いの場面の合間に語られる、それぞれの悲しい過去。人を救いつつ、人を殺めるという矛盾を孕んだダークヒーロー・梅安の、苦い過去を消化しきれないまま生きる姿は、時代を超えて人間臭さを感じさせる。回想シーンの梅安と彦次郎の若作り感はご愛嬌。
それにしても、梅安と彦次郎の旅姿はかっこいい。顎が隠れるほど首回りをおおって、がっしりとした長身で道中合羽の裾をなびかせるさまが特によい。
前作同様ほぼ隙のない配役の本作だが、個人的には石橋蓮司と高畑淳子を推したい。
石橋蓮司……いいですね。仕掛における扇の要、業界の掟の守護者の貫禄とアングラ感、得体の知れなさ、そういったものを全て体現していて。半十郎と対峙するシーンの気迫がたまらない。
高畑淳子のコメディリリーフ的な役におけるバランス感覚は完璧。ひとりだけ異質のテンションなのに、作品のトーンから悪い意味で浮くようなことがない。出てくるなり、瞬時にほっとさせる空気感を作り、短時間ですっと去る。これがぜんざいに添えられた塩昆布のように、作品のシリアスな雰囲気を引き立てている。
ところで、なんと言ってもエンドロールの後の映像。前回は「侍・椎名桔平?わかんなかったんだけど……」からのおまけ映像でびっくりしたのだが、また同じ仕掛けに引っかかってしまった。「長谷川平蔵・松本幸四郎?でも2部で終わりだからもうおまけはないだろ……」いや、あるんかい。
これは、3部もやるってこと?と思ったら、鬼平犯科帳なんですね。楽しみにしてます。
今回のMVPは篠原ゆき子で。
前作が江戸編なら、こちらは京都編。今回も街を俯瞰で見せる絵が効いている。別に特別な演出ではないが、ちゃんと地理を感じさせてくれるのがいい。
原作のエピソードをいくつか織り交ぜるのは今回も同じだが、彦次郎がメインの話が入ったこともあって、こっちのほうが詰め込んだ感はある。一本の映画としてのまとまりには欠けるが、よくいえば盛りだくさん。ゲスト扱いのキャラもみんな良く、おるい役の篠原ゆき子が、前作の天海祐希に続いて梅安のミソジニーに影響するファムファタルを思わぬ角度から演じていて、ステレオタイプに収まらない佇まいや表情が素晴らしい。
椎名桔平は正反対の兄弟役を一人二役で。極悪非道な弟よりも、一件真人間風だがろくでもない小物感を醸している兄の演技が印象的。
役の大小に限らず、役者ひとりひとりが腕を振るう余地があるシリーズだと思うので、一作目の時も書いたことだがずっと続けてほしいし、このクオリティを保つことは時代劇の延命にもつながるのではないかしら。
いやん梅安、激しい色事沙汰の成れの果て~仕掛人危機一髪!
早速、楽しみにしていた『仕掛人・藤枝梅安 弐』を
鑑賞しましたよ。
------
今回は、梅安さんと彦さんの 仕掛人コンビの第二弾!
彦さんの訳あり身の上話からの展開。
昔 所帯を持っていて妻も子供もいた。有るとき
暴漢魔に妻が乱暴を受け、妻が子を道連れし共に自殺。
”絶てぃ~許しちゃおけねぇ~”
復讐するべき相手を偶然旅先で見つけ 後を追いかける二人。
しかし どうやら人違い。
この人物は松平甲斐守の家臣・峯山又十郎であった。
内偵を入れると どうやら双子で
弟が井坂惣市と申し、この人物が妻の暴漢者のようだ。
なぜか 峯山は井坂を必殺するよう
元締“蔓”でもある白子屋菊右衛門にナケナシノの金で
依頼するのであった。
誰も依頼を受けない仕掛人達。梅安はその仕事を請け負い
彦さんと共に仕事を果たす~の展開
-----
今作ですが、前作1部と今作2部を比較したら
前作1部の話筋の方が 私は好きですね。
今作の 復讐してくる仕掛人
井上半十郎(役:佐藤浩市さん)と梅安との一騎打ちは
非常に見物でしたが、今回 剣豪井坂との対決で、
どうも 毒針と毒楊枝だけでは どうにも格好がつかないことが露呈してしまったと感じました。
(感想)
・桶の水に20両もするスペシャリティ~な毒を隠し入れ。
酒飲んで喉の渇きを癒やすのに 勝手に毒飲んで相手が死ぬという
どの辺が 必殺? 仕掛人の罠にちょいと疑問が。
最後はロ-プ引っ張って 首絞めも、あんまり観ていて
味気なかったかも。呆気に取られたな。
確かに嫁子自殺の復讐心は分かるが、
そこは 正面から堂々と名乗って闘って欲しかったかな。
・暴漢に襲われて犯される彦さんの嫁。
殆どAVですなコレは。もうちょっと違う演出にして欲しかった。
・今作 やたらと色事多し。非道な井坂達や、梅安さんまで。
人妻に恋に落ちるとは。そして 揉め事にハマってゆく~展開。
おもんを急に抱く梅安さんも 乱心多過ぎ。(^_^;)
井坂達の隠れ小屋描写も どうにもこうにも・・・
・雨雫に映像投影描写。流れの展開説明を写して見せてるが
絵がクッキリ出過ぎだったかもね。
霧の方が柔らかく出ると思うのだが。
でも 感じは良かったけど。
・妻を殺されたと勘違いし復讐心に燃える男、仕掛人
井上半十郎(役:佐藤浩市さん)。とにかく佐藤さんの表情は凄く凄く
良かった。この上ない程に、流石ですわ。
特に最後の 刀を首に切り込んだ構えた状態での毒による死。
目をグッと開けたままで梅安を睨んだままの死に顔。
時代劇始まって以来の 最高の死に顔と感じたわ。
ここの場面は 本当に素晴らしかった。
・他、俳優陣も豪華で 皆さん見せ場あり
意味ある役どころで どれも味のある演技
素晴らしい方ばかりでした。
高畑淳子さん、 小林薫さん、石橋蓮司さん
小林綾子さん、高橋ひとみさん、とにかく皆さん最高です。
・カメラ、照明共に前回に続き メッチャ良かったですよ。
ホントに蝋燭炎、明障子、森の中、竹林、蔭と日向。
良い色で撮れてたと感じます。
・今作も美味しそうに食べる卵飯が出てましたが
次回 第3弾も続き多分ありそう?
是非とも グルメ思考で魅せて欲しいなと感じます。
ちょっと今作の弐部は、色事多く
演出難を少し感じましたが
ベ-スの時代劇としては
十分に楽しめると思います。
是非、劇場へお越し下さい!!
たまごかけごはん対しょう油焼きおにぎり
2作めの公開をとっても楽しみにしていたのに、2週間も観られなかったのは、夜の上映がなかったから。公開翌週には、1日1回になっちゃった。時代劇はそんなに人気ないの〜? いち日本人として悲しいなぁ。若い人も時代劇をもっと観て欲しい!
トヨエツ梅安は、やはり色っぽくて、ちょっと苦味走っていて、哀愁もあり、本当にいい。おもんになりたい。1作めに引き続き、彦次郎と仲良しだが、屋根裏と下の部屋で、会話しながらごはん食べるところは、めっちゃ良かった。
短編を合体させ、うまいこと繋いでいる。井坂惣市にこき使われていた少年は、別のお話で梅安が故郷藤枝で見かけて引き取ろうと思った子かな。井筒に井上半十郎が訪ねるのは、ほんとはあっちゃいけないね。おもんに危害が及ばないよう、梅安は注意していたと思うので。ただ、おもんと半十郎の会話は、藤枝梅安の深部に触れていて、要所となっていた。文章でじわじわ積み重ねる部分を、映画では短い時間で表現するため、ここは見事な作戦でしたな。おもんがいじらしくて、かわいかった。
白子屋は、原作を読んでる時、「しらこや」と読んでいたが、映画では「しろこや」と発音してた。そーだったのかー。原作ではこの先、梅安と白子屋は敵対するのだが、トヨエツ梅安でそこも映画にしてくれないかな。小杉十五郎は誰がいいだろう。30前半で運動神経いい人。山本耕史がもうちょい若ければなあ。歌舞伎界とかで誰かいないかしら。原作は未完なので、梅安の末路はわからないのだが、映画なりの締め方で見せてもらいたい。ほんとお願い!制作して!
続けてほしい!!
コンプライアンスまみれのテレビでは
最早、観られない作品。
どうか、この正統な時代劇を次世代に
遺してほしい。
エンディングでキャストの名前を見て
これは、楽しみ!!!と、思っていたら
まさかの『長谷川平蔵』登場♪
次も必ずあると願っています。。。
終焉への一歩
梅安、彦次郎が仕掛人となる過程を描きつつ、その終焉に足を進めることも同時に描く。
鍼師として表で生かし、裏で殺めることで自身の医師としての人生を逸脱してることへの苦悩。
そして愛した女性を殺めたこと、人生を救ってくれた恩人への裏切りへの後悔の念が梅安を終焉へと誘っていく。
それぞれの背負ってるものの後悔の念により彼らの命を灯す蝋燭がゆらめく様がとても悲しく映る。
エンドロール後のご褒美にテンションあがる
時代劇、まだまだ捨てたもんじゃございません😆
めっきりTVドラマで時代劇が放送されることは
なくなったので、
次の時代劇を牽引する俳優に豊川悦司や佐藤浩市、片岡愛之助らが抜擢される時代になった事に
驚いたりもします。
若手俳優の一ノ瀬颯が見せる剣舞は美しかったです。
.
.
丸坊主になっても、仕掛人になってもトヨエツの
色気はムンムンのもれもれです🤣
彦さん(片岡愛之助)との掛け合いには、クスッと
笑えるユーモアもあって微笑ましく
池波正太郎の世界観で重要な要素でもある食事シーンも相変わらずで
日本食の素晴らしさを感じさせられます。
.
.
椎名桔平の極悪非道の浪人役と双児の武家役人、正反対の役どころでの表情や立ち振る舞いの違いにも圧倒されます。浪人役の時の目つきには
ホントに人をお菓子、564まくってる人にしか見えません🤣
.
.
ラストエンドロール後、個人的にはテンション爆上がりのおまけシーンがあります。
はぁ、長谷川さまLoveです💕←わかる人にだけ伝われw
仕掛人の王道で面白くはあったのですが‥
(完全ネタバレですので鑑賞後にお読み下さい)
※パート1は未見です。
映画『仕掛人・藤枝梅安』のパート1は時間の都合上見れなかったので、いきなりパート2を見ました。
しかしパート1から予告編が面白そうでかなり期待して見ました。
パート2の今作を見た感想は、さすが仕掛人の作品といった感じで面白く見ました。
藤枝梅安 役の豊川悦司さんの演技もさすがの渋さで、彦次郎 役の片岡愛之助さんとの2人の存在感だけでも映画に充実感をもたらしていると思われました。
井上半十郎 役の佐藤浩市さんや、白子屋菊右衛門 役の石橋蓮司さんもやはりさすがの存在感の演技で、井坂惣市 役の椎名桔平さんも嫌な役を厭わず演じ、おもん役の菅野美穂さんも深さあるやはり素晴らしい女優さんだなと改めて思われました。
驚きは佐々木八蔵 役の一ノ瀬颯さんで、立ち姿や声のトーンで鋭い美しさある浪人を表現していて印象に残りました。
ただ一方、作品としては期待を突き抜けた映画にもなってないようには感じました。
その理由は、藤枝梅安と彦次郎が対峙する、特に井坂惣市(椎名桔平さん)の人物背景がほとんど描かれていない所だと思われました。
この映画『仕掛人・藤枝梅安2』は、(個人的には勝手にパート1で済まされていると思われていた)藤枝梅安の生い立ちと、彦次郎の(自分の妻と子を死に追いやった)井坂惣市に対する復讐の背景は、きちんと描かれていたように思われます。
しかし一方で、井坂惣市の人物背景が(兄の峯山又十郎(椎名桔平さん2役)との関係でのにおわせはありましたが)きちんと描かれていないので、非道で傍若無人の井坂惣市への観客の複雑な思い入れがないまま、勧善懲悪のやや単純化された成敗物の映画にはなっているようには感じました。
仕掛人(あるいは復讐請負人)は、被害者と加害者の人物背景が色濃く描かれ、それに対して半ば神の視点である仕掛人(復讐請負人)が最後に加害者に死という決断を加え、観客にカタルシスを与えるというのが王道の構成だと思われます。
しかしこの映画『仕掛人・藤枝梅安2』は、(井坂惣市の悪事の)被害者の彦次郎は、仕掛人の藤枝梅安と初めから行動を共にしていて世界が狭いのです。
そして加害者の井坂惣市の人物描写がただただ非道で傍若無人という表層的な描き方だったので、人物描写の裏の複雑さを失っていたように思われました。
一方で、藤枝梅安に妻を殺された井上半十郎(佐藤浩市さん)と藤枝梅安の対立は見ごたえはあったのですが、この映画ではどうしても井上半十郎のエピソードはサイドストーリー的な構成になってしまっているとは思われました。
(なので井坂惣市を殺害した後は映画は一段落してしまい、その後はやや冗長に思われたりもしました。)
その結果、全体の面白さは最後まで感じながら、映画としての個人的な評価は今回の点数となりました。
ただこれはパート1を見ていないのが理由かもしれず、パート1を踏まえればまた違った感想があったかもとは思われました。
(勝手ながら、パート1を見れなかった観客に対して、パート2の今回上映時にパート1も1日1上映だけでももしくは配信で公開してくれればとは、勝手ながら思われたりもしました。)
"梅安と彦さんの旅はまだまだ続く…"な映画
仕掛人となった者、そして仕掛人を愛した者…彼らの人生は、なんとも刹那でいと哀しきものなんでしょうか…。
あの少年もきっと立派な仕掛人となることでしょう…笑
見応えのある2時間でございました。
オススメ!笑
*佐藤浩一演じる浪人ですが、もっと泥臭く人間臭かったら、もっと共感出来たのに…と思いました。
*エンドクレジットの後にオマケありです!
昔語りが暗すぎる
三つどもえの闘いになるかとワクワクしてたけど、あれ、一番悪い奴があっけなく。最後の対決も。
彦さんが毒串吹けば向かうところ敵なしじやん。
見せ場はどこだ。
前作は天海祐希が出てくるだけでパッと華やいだが、今回は残念ながら女優さんたちに華がなかったような。
せっかくセクシー女優さんたちたくさん出てたのにね。
高畑淳子の出番も少なかったし。
天海祐希はさすがにスターですね。オーラが違う。
登場人物たちの昔語りが全部暗くって。一つ二つならいいけど。
池波正太郎はどう思うだろうな。
3作目は梅安vs鬼平か。(幸四郎太りすぎ)
それまで、お達者で。
ひたすらに暗い
見ながらに緒方拳さんを思い出してた。
物語はひたすらに暗い。
滅びの美学といおうか、どん詰まりにある人間の性のようなものを時代劇に落とし込んだような印象がある。それをやりたかったのかなぁと。
2面性とでも言うのかな?
梅安が女性に抱く救済と劣情みたいな事とか、正義でも信念でもなく、生業としての殺生とか。
…そんな思惑を無視したとしてもバランスが悪い印象ではある。主役の身長とか、声のトーンとか、犯される女性とか。
昨今のコンプライアンスを鑑みてあんな表現になってはいるのだが、作品としては必要だから削れずにいる。削れないのだけど、リアリズムを全面に押し出せない。梅安を描く上で、悲劇の女性が必要であってもあの様だ。…最大限やっても中途半端にしかならない昨今。
嘆かわしいったらない。
豊川梅安は単体で映されると雰囲気もあって、グッとくる事もあるのだけれどいかんせん、見栄えがありすぎる。いっその事、松竹お抱えの歌舞伎俳優を日活出身の監督に丸投げしてもいいんじゃないかと思う。
芝居場になってヨリばっかりの演出にもうんざりだ。もっとやれる事あんだろうがと思う。
単調だし、スクリーンによる圧迫感が増すばかりだ。
菅野さんのキャスティングにも疑問は残る。
物語の筋が暗くて暗くてどうしようもないので、アクセントが重要にも思うのだけど、どこにも無かったなぁ。
高畑さんだけが光ってた。
何やらしても上手いなぁというか、ピントを外さないなぁと感心する。
なんだろ。
藤枝梅安ってブランドとして悪くはなかったのだけど、足せるものも削るものもある状態で、芯は食わなかった感じだ。
まぁ、コンプライアンスが猛威をふるう昨今では、梅安自体をやるのに無理があるような気にもなる。
飯は相変わらず美味しそうだった
前回の伏線から綺麗にまとまったかと思ったら最後に鬼平が。
椎名桔平二役、双子はどうか。兄の方に含みとかもっと何かあるのかとも思ったけど。
飯は相変わらず慎ましやかなのに美味しそうだった。
トヨエツ最高
椎名桔平の極悪っぷり。彦二郎の嫁を犯すシーンで俺の怒りがスイッチON。とんでもない野郎だ💢
彦二郎の復讐
梅安が引き受ける仕事(仕掛け人)
それを追う佐藤浩一
ストーリーが見応えあった。初めて映画館で時代劇を観たんですが、かなり面白かった。キャスト陣も最高でした
とにかく豊川悦司が超絶絵になる。どの角度から見てもめちゃくちゃかっこいい。笑
次回作あるみたいな終わり方だったので絶対観に行きます。トヨエツ最高!
しかし美味しそう。
年齢的にこれくらいの人数でゆったりした流れは心地よく。
マーベルやら最近の日本の不良ものは人がいっぱい出すぎでそれだけで疲れてしまうので演技のできる役者さんを堪能できます。
本編とは関係ないのですがやはり池波作品。食べるものがシンプルながら実に美味しそう。😋
ラストエンドロールのあと鬼平出てきましたが? 次作品で戦うの?なんだろう?
このメンバーなら次作品も観てみたい
エンドロール後におまけカットあり
展開は比較的単純ではあるものの、テンポよく進むため退屈さを感じることはなかった。
エンドロールに英語の字幕が入っていたり、江戸のカットに富士山が大きく描かれていたりと、海外の観客を意識したと思われる部分がいくつかある。
一方、彼らが最も好むであろう刀を格好良く振るうサムライは全て敵役になっている。敵役の派手な殺陣に対して、主人公側の戦闘シーンはやや地味であり、主人公達の仕掛人というキャラクター設定を外すことなく描かれている。
人物を雨に投影させて回想を表現するなど、ところどころやりすぎと感じる演出もあるが、商業的な成功を意識しつつも原作を蔑ろにしない作品づくりには好感が持てる。
素晴らしかった
めちゃくちゃ面白い。今回はなかなか仕掛けの場面がなかったのだけど、なくても面白い。遅くに始まる仕掛けの場面がまた最高で、常々、殺し屋のアクションは一撃必殺か、多くても2~3手で完遂できなければ逃げるしかないのではないかと考えているのだけど、そんな気持ちに同調してくれるかのような仕掛け場面だ。梅安と彦次郎がスーパーマンではなく、凄腕の剣士とはまともに戦わない戦法をとるのが最高だ。梅安は手の内を誰にも見せないとか、すごい。また、一番の標的は毒殺という地味な仕掛けぶり。
気になるのは今回も兄弟での殺し合いだった。
修羅の連鎖がリアルで臨場感抜群
楽しみにしていたトヨエツ梅安の後編。バディを組む彦次郎(片岡愛之助)の妻の仇・井坂惣市(椎名桔平)を仕掛けたあと、妻を殺された・井上半十郎(佐藤浩市)に追われ迎え討つという修羅の連鎖が極めてリアルに描かれて臨場感が抜群。観ているこっち側も当事者になったように引き込まれる。鑑賞後、印象に残ったのは井上半十郎の亡き骸を地中に葬ったあとの『私たちもいつかはこうなるんだろうね』というセリフだ。仕掛け人であれば、いつかは仕掛けが失敗し葬られる側にならないと、この連鎖は続くのである。おもん(菅野美穂)が井上半十郎に対峙したとき、半十郎の問いに心当たりがあり、梅安が苦しみを抱えていると表現。その苦しみは妻のおるい(篠原ゆき子、名演でした)を殺され、仕掛け人に転じた半十郎の苦しみと極めて近しいものであったが、復讐せずにはいられない半十郎の悲しい性が表されていた。
仕掛け人なら尚更だが、誰しも生きていれば何かに捕われてその追求の連鎖から逃れられない。『いつかはこうなる』まで、それは続くので、ただの人は、なるべく因果や修羅に近づかず平穏を保ちたい。日ごろ浮ついた我が身を戒めたいと思わされる作品だ。
仕掛人っていうのは、罪を犯しておきながら、償っているような気になるから始末におけねえ。
トヨエツ梅安、端正で凄みがあって、渡辺謙に負けぬ貫禄。おまけに着こなしが地味ながらも粋。歳のわりには身ごなしの軽やかさもほれぼれ。相棒の愛之助彦さんとの息ぴったりだった。蔓役の石橋蓮司もよかったな。悪役じゃないよね?とびくびくしながら見る石橋蓮司ってちょっとドキドキする。
だけど、このストーリーで満足度はどうかな。いくら奉行所の手配が行き届かないとはいえ、あのくらいの無頼漢を放置ってどうなのよ?しかも根城の警戒の手薄なことったらない。捕り方が乗り込めば労なく召し捕れそう。それに、辛い思いをした彦さん、嫁さんと同じ凌辱を受けている娘たちを知りながら、そこに対する怒りが全くないってどうなの?あなたは当人や家族の痛みを知ってるんでしょ?と声を掛けたくなった。梅安だって若気の至りの不始末のあと、名も変えず江戸にいる不自然さ。
どうも、物語にどっぷり浸る気分にはなれなかった。仕掛けのあとのカタルシスのなさは、たぶんそんな違和感のせい。
ネタバレありなので追記。
エンドロール、あれ?この役者いつ出てきた?の気づきは、前作同様最後の最後に。てことは、続編ありで、鬼平登場って流れか。池波アベンジャーズシリーズってか?終いには秋山小兵衛まで出てきたりして。
前半ちょっと
退屈な感もありましたが、最終盤の死闘で完全挽回! 食べ物もハゼの頭をすすって旨そう。ラストおまけは池波ユニヴァース? ま、有る訳ないか・・しかし、佐藤浩市の白髪頭は時代にそぐわない・・
外道にしか断てぬ外道がございます
藤枝梅安1に引き続き
これでもかと因果が絡み合った
ハードボイルドな世界観で
仕掛人藤枝梅安の鍼が光ります
今度は舞台は京都
前作で助けた剣士たちを
上方(大阪)でかくまう
ついでに師匠「津山悦堂」の
墓参りに彦次郎と旅をする
事になった梅安
その道すがら彦次郎は
忘れえぬ生涯の仇の顔を
見つけ目の色を変えます
梅安を巻き込むつもりはない
と彦次郎は言うものの
どんな事情があったか
聞くことになります
彦次郎は十で家出し
孤独の身ながら妻子を
もらいささやかな幸せを
つかんでいたものの
ある男達が突然現れ
彦次郎の目の前で
突然妻を犯しあえて彦次郎の
命をとらず見せつけるように
したという超外道
妻は乳飲み子を道連れに自殺
彦次郎は妻と子の仇を討つべく
仕掛人になっていったのです
梅安はそこで彦次郎が
自分と同じような境遇で
あったことを初めて知ります
梅安もその男は到底許せないが
道ですれ違った男は
確かに(彦次郎の断言する)
顔は同じでも
あまりに雰囲気が違う
奉公人の身なり
宿まで後をつけるとなんと
津山悦堂の墓参りをし始める
(この時空の狭さが池波ワールド)
そこで詳しく話を聞くと
名は「峯山又十郎」と言い
大名に使える剣術道場の
師範代の生まれ
父が津山先生に命を助けられ
年に一度必ず挨拶に来ていたが
父も亡くなり代わりに
訪れているとのこと
その話は梅安も聞いていたようで
どうやらこの男は彦次郎の
言っているような男では
ないと梅安は確信しますが
話の中で双生の弟がいることも
知りその名は「井坂惣市」
自分が養子に入ったことで
しばらく会っていないとの事
梅安は話の中で又十郎に
まだ隠している事が
あると感づき宿を張っていると
京都の蔓(仕掛の元締め)の大物
白子屋菊右衛門が又十郎を訪れます
白子屋には過去に仕掛を依頼された
事もありこれは何かあると梅安は
白子屋が出入りしている茶屋に
向かいます
又十郎は仕掛を依頼して
いたのはその弟(の一味)
井坂は剣の腕に溺れ太平の世で
持て余しごろつきと傍若無人の
限りを尽くし目が届かない
無法地帯の京都で略奪誘拐
好き放題とのこと
白子屋も知ってはいたが
又十郎の依頼金が要求の
半分以下で首を縦に振らず
それでも引かない又十郎
白子屋も井坂の一味が
街を脅かしている事は
承知しているからでしょう
しかもそいつらの腕が
相当立つことも
そこで白子屋は
手練の剣士「井上半十郎」と
仲間の若い剣士「佐々木八蔵」
にダメ元で依頼しますが
あまりに安い依頼金で話にならず
そのすれ違いでやってきた
梅安が詳しい話を聞き
その仕掛を請け負います
その途中ですれ違った
半十郎と梅安
ここにも何か因縁が
あるようです
(もーこんなんばっかり)
梅安はここで彦次郎に
委細を全部説明し
本当の仇が惣市であること
その仕掛けを自分が
請け負ったことを明かします
彦次郎は巻き込みたくない
と思いつつも力を貸してくれる
梅安に言葉にできない感謝を
しつつ仇討ちを改めて決意します
まず二人は惣市の取り巻きから
酒を飲んだ帰りを狙って
始末していきます
そして仲間が殺され最後にいた
酒場の店主を問い詰める
惣市の仲間を始末していきますが
鍼を使おうとした瞬間を
そこへ入ってきた半十郎に
見られかけたところで
とっさに逃げ出します
梅安に只ならぬ復讐心を持つ
半十郎と梅庵の間にある
ただならぬ関係とは?
かつて
井上半十郎は妻「おるい」
のある腕の立つ剣士でしたが
津山悦堂亡き後医院を受け継いだ
梅安はおるいの元へ治療へ
行っていましたが
家を空けがちの半十郎に
よっておるいはあろうことか
劣情を抱いて梅庵を
押し倒してしまったのです
梅安はまんざらでも
なかったのですが
おるいはそこを半十郎に
詰められると自分が襲われたと
嘘をつき半十郎は梅安を
半殺しにしてしまいます
なぜ討ち捨てなかったのか?
おるいの不貞をかねてより
知っていたのだろうと梅安は
勘ぐっていました
その後医院へ謝りにくる
妻ですがそれでも好きだから
心中しようと匕首片手に
襲い掛かってきます
そこでとっさに鍼で急所を
突いて妻を殺してしまいます
これが梅庵が仕掛人になる
きっかけとなり
半十郎は鍼跡から
梅安を生涯の仇とし
探し求めていたのでした
さて
残り二人になった惣市一味は
金と女を漁りに行き
泥酔したところで飲んだかめの水に
仕込んだ「(前金の)20両する毒」
で弱らされ彦次郎の妻同様
首をくくられ無様な最期
しかしそこで半十郎と八蔵が
現れ梅安に襲い掛かろうとしますが
謎の暗殺者に囲まれます
半十郎も八蔵も凄腕で暗殺者を
さっさと片づけていきますが
梅安と彦次郎はその場をしのぎ
暗殺者が白子屋の手の者だと
確認し救い出した少年を
白子屋に預け江戸へ戻ることにしますが
半十郎に面も割れその後の展開は
わかっていました
医院へ戻るとおせきを早く帰し
彦次郎を屋根裏に忍び込ませ
半十郎と八蔵を待ち構えます
半十郎は事前に梅安の来店を
待ちに待つおもんがいる井筒屋に行き
梅庵の居場所を探りますが
アッサリ教えるおもんに
あの男を好いておるかと詰めると
おもんは正直に答えます
あいつはお前のことなど
何とも思っておらぬと
半十郎は看破しようとしますが
おもんはそれでもよいと
こうした自分の(おるいに対しての)
一途な思いを逆に思い知ったのです
「誰を許せないのですが」と
おもんに聞かれると
半十郎は混乱しながら
「許せないのは自分だ」と
吐き捨て井筒屋を去ります
梅安はどんぶりに卵かけご飯
彦次郎は醤油を塗った握り飯
(これがまたうまそう)
を食べて襲撃に備えます
案の定半十郎と八蔵は
襲撃してきますが
半十郎は彦十郎の毒矢を
二つも受けても暴れまわるも
梅安の首まであと一歩の
ところで絶命
梅安はこのまま斬られても
是非もなしと思うのでした
母に駆け落ちをされたことで
悲しみにも怒りにも混じった
感情しかなかった梅安には
片づけきれない感情
そんな気持ちをおもんに
ぶつけつつ梅安は再び
鍼医者と仕掛けの日々に
戻っていくのでした
いやー相変わらず渋い
やりすぎなくらいの
テンポの良さも120分に
ギッチリ詰まってて満足感
高かったと思います
どんな場面でも
梅安と彦次郎のいちゃいちゃが
楽しめて良かったです
あーあとね
ラストに大サービスがあるんですが
スタッフロールでネタバレするんですよ
あのへんはちょっと工夫がほしかった
ですねぇ
全34件中、1~20件目を表示