「仕掛けは一瞬」仕掛人・藤枝梅安2 TSさんの映画レビュー(感想・評価)
仕掛けは一瞬
待ってました第2弾(配信で観たので待ってましたは無いのだが・・・)。
第1弾の江戸から舞台を京に変えて、話の趣も変わっております。
飯テロ少なめ、チャンバラ多め、悪党のゲスさ強め、残虐成分多め、シリアス多めです。
治安の悪い京に着いて、「奉行所は何をしているんだ」という彦次郎(おまえが言うかよ)に対し「帝がいるから、取り締まりが緩い」と言う梅安。おっ、ちゃんと言うね。平安の世から明治まで京はずっと治安がよろしくない。強力な武力を持った勢力が長期間支配して安定した警察権を発揮するということが無かったことが理由だと思う。
そんな京でやりたい放題のゲス軍団を率いる突き抜けた悪役(弟)と、大名家中の真面目な武士(兄)を演じた椎名桔平の演技力の幅が素晴らしい。
今回は彦次郎の仇討ちが大きなテーマだけあって、彦次郎が活躍。梅安のピンチを救う。二人の愛情じゃなくて友情の深さを感じる。
それにしても、あれだけ暴れ回った悪党一味、刺客2人を長い立ち回りもなく、あっけなく仕留めるのはこの作品の妙味。仕掛けは見せ場であるが、仕掛けに至るまでの人間模様を描くのが話の中心で、仕掛けはあくまでお約束のポーズとも言うべき位置づけ。そしてちょっと意味深な後日談をチラッと描いて終わるのがアクセントが効いていてよい。
最後に鬼平が出てきたのは何故?と思ったけど、この後に鬼平の映画が公開されていたことを思い出した。なるほど。
続編を観たい。
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