「いやん梅安、激しい色事沙汰の成れの果て~仕掛人危機一髪!」仕掛人・藤枝梅安2 The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
いやん梅安、激しい色事沙汰の成れの果て~仕掛人危機一髪!
早速、楽しみにしていた『仕掛人・藤枝梅安 弐』を
鑑賞しましたよ。
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今回は、梅安さんと彦さんの 仕掛人コンビの第二弾!
彦さんの訳あり身の上話からの展開。
昔 所帯を持っていて妻も子供もいた。有るとき
暴漢魔に妻が乱暴を受け、妻が子を道連れし共に自殺。
”絶てぃ~許しちゃおけねぇ~”
復讐するべき相手を偶然旅先で見つけ 後を追いかける二人。
しかし どうやら人違い。
この人物は松平甲斐守の家臣・峯山又十郎であった。
内偵を入れると どうやら双子で
弟が井坂惣市と申し、この人物が妻の暴漢者のようだ。
なぜか 峯山は井坂を必殺するよう
元締“蔓”でもある白子屋菊右衛門にナケナシノの金で
依頼するのであった。
誰も依頼を受けない仕掛人達。梅安はその仕事を請け負い
彦さんと共に仕事を果たす~の展開
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今作ですが、前作1部と今作2部を比較したら
前作1部の話筋の方が 私は好きですね。
今作の 復讐してくる仕掛人
井上半十郎(役:佐藤浩市さん)と梅安との一騎打ちは
非常に見物でしたが、今回 剣豪井坂との対決で、
どうも 毒針と毒楊枝だけでは どうにも格好がつかないことが露呈してしまったと感じました。
(感想)
・桶の水に20両もするスペシャリティ~な毒を隠し入れ。
酒飲んで喉の渇きを癒やすのに 勝手に毒飲んで相手が死ぬという
どの辺が 必殺? 仕掛人の罠にちょいと疑問が。
最後はロ-プ引っ張って 首絞めも、あんまり観ていて
味気なかったかも。呆気に取られたな。
確かに嫁子自殺の復讐心は分かるが、
そこは 正面から堂々と名乗って闘って欲しかったかな。
・暴漢に襲われて犯される彦さんの嫁。
殆どAVですなコレは。もうちょっと違う演出にして欲しかった。
・今作 やたらと色事多し。非道な井坂達や、梅安さんまで。
人妻に恋に落ちるとは。そして 揉め事にハマってゆく~展開。
おもんを急に抱く梅安さんも 乱心多過ぎ。(^_^;)
井坂達の隠れ小屋描写も どうにもこうにも・・・
・雨雫に映像投影描写。流れの展開説明を写して見せてるが
絵がクッキリ出過ぎだったかもね。
霧の方が柔らかく出ると思うのだが。
でも 感じは良かったけど。
・妻を殺されたと勘違いし復讐心に燃える男、仕掛人
井上半十郎(役:佐藤浩市さん)。とにかく佐藤さんの表情は凄く凄く
良かった。この上ない程に、流石ですわ。
特に最後の 刀を首に切り込んだ構えた状態での毒による死。
目をグッと開けたままで梅安を睨んだままの死に顔。
時代劇始まって以来の 最高の死に顔と感じたわ。
ここの場面は 本当に素晴らしかった。
・他、俳優陣も豪華で 皆さん見せ場あり
意味ある役どころで どれも味のある演技
素晴らしい方ばかりでした。
高畑淳子さん、 小林薫さん、石橋蓮司さん
小林綾子さん、高橋ひとみさん、とにかく皆さん最高です。
・カメラ、照明共に前回に続き メッチャ良かったですよ。
ホントに蝋燭炎、明障子、森の中、竹林、蔭と日向。
良い色で撮れてたと感じます。
・今作も美味しそうに食べる卵飯が出てましたが
次回 第3弾も続き多分ありそう?
是非とも グルメ思考で魅せて欲しいなと感じます。
ちょっと今作の弐部は、色事多く
演出難を少し感じましたが
ベ-スの時代劇としては
十分に楽しめると思います。
是非、劇場へお越し下さい!!