X エックスのレビュー・感想・評価
全49件中、21~40件目を表示
なんだかすごく変な映画
バカな若者が次々殺される血まみれホラーかと思いきや、全然違う。
超常現象ものでもなく、サスペンスでもなく、もちろん人間ドラマでもない。
ジャンル分けが難しい。
ベトナム戦争直後のヒッピームーブメント全盛期なのか、新しい価値観を(迷いつつ?)受け入れてる若者たち。一方農場の老婆は戦争(第一次大戦第二次大戦)で若いときの夢が叶えられずくすぶって老いている。そして、老夫婦は時代を憎み若者を憎み、なぜか殺人鬼になってる。そんなところへ今時の若者たちがポルノ映画の撮影のために農場に滞在しにくる(もちろん老夫婦には内緒)
さて、ホラー映画のセオリー、来るぞ来るぞ来たー!もあれば、いきなりざくっ、もあり、来るかな来るかなセーフ!もあり。監督は感情を揺さぶるのがお上手。ワニもサービス。
お婆さんは監禁されてるのかな?と思わせて、実は自由にさせたらやばい奴だったのね、という引っ掛けとか。
お爺さんがちょくちょく心臓弱ってるアピールしたり、車の銃には弾込めてないと最初に言わせてたり、金持ちになりたい自由になりたいと言うやさぐれたマキシンがヤクの力を借りないと芝居ができなかったり。
なにより、現場でつけっぱなしのテレビから流れるカルト宗教っぽい演説。途中のドライブインでも同じ映像(つまり、この地域はカルト宗教に染まってる?)それがラストで誰なのか分かるわけで、これで突然一気に世界が広がりいろんな解釈がわーっとわき上がって、でも映画は終了。残された映画フィルムも、ポルノシーンばかりで事件の手がかりにはなりそうにない(とはいえ、マキシンが映ってるから指名手配されるかも?)
彼女が父親曰わく悪魔に誘われ家出したというけど、それはつまり、彼女が特別な力を持っている(映画の仲間たちも具体的ではないがほめそやしてた)ということの証拠?老婆と対峙したときに銃が暴発して彼女は撃たれずに済むのもそのためか?
しかも最後に老婆と対決シーンになって顔のアップで、この2人同じ人?と気づかせる。となると、老婆のせりふがストレート過ぎ。
マリーの歌は有名な曲なのかなあ?疑問のまま。
『クソッタレなホラー映画』という自虐
元々鑑賞予定がなかったのだが"ムービーウォッチメン"の聴取で急に鑑賞意欲。
但し、エンドクレジット後のサービスカットが無かったので訝しく思いながら劇場を後にしたが、公式サイトには
2週間限定との文言・・・ 残念である、と同時にスタッフロール時に帰る人を親切心で引き留めなくて良かったと胸をなで下ろす始末w
今作の一番の恐怖カットは、主人公がお婆さんからレモネードを振るまわれた後の逃げるように離れに戻る際に、プロデューサーから叱責された場面。あれが一番驚いた
基本的にはルッキズムを白日の下にさらす事で観客の居心地の悪さを引出す演出だろうと・・・
こういう内容も、現在のエクスプロイテーション進化形映画の一つとして大変興味を抱く作品である。
伝道師の娘だったというオチも又、ルッキズム。 但し、偏見が悪となると、ドラマに於けるキャラクター像という概念自体が悪となり、視聴する観客も意識が変わらないと疲労感を強いられることに成りかねないのだが、これも乗り越える壁なのかも知れない。。。
爆笑する観客
映画としての評価は、惜しい、でした。
ワニが迫る上空からのシーンや、穴を順番に覗き込むシーンなど、良い焦らしがありました。緊張感が高まりました。ただ、もっと欲しかったですね。
時折お婆さん視点になるので、追われる側としての緊張感が削がれてしまうところがありました。
それならばお婆さんの異常さをもう少し深掘りして欲しかったです。荒れているキッチンがありましたが、レモネードではなくグロい食事のシーンがあっても良さそうでしたね。性欲、つまりもはや得ることのできない若さと美しさという承認欲求に取り憑かれて、他の欲求が欠落しているという感じの描写があると良かったかなと。それか単純に昔の犠牲者を弄んでるとか。ビッチを極端に恨んでいるとかでも良いんですけど。なぜあそこまで殺しまくるのか不明でしたね。
前半パートは何か効いてたんですかね、必要性を見出せず終わってしまいました。
所々入れているユーモアは、文化の違いでちょっと分かり辛かったですね。しょうがないんでしょうが。
全裸でドアを開けたり、パンツ一丁で裸足で外に出歩いたりと、それが普通なのか異常なのか分からず、置いてかれました。
最後の被害女性が自暴自棄になるシーンは、お約束頂きましたー感があり面白さを感じましたが。
シーンの切り替えで、統一的に次のシーンと交互に流れる手法が使われていましたが、若干くどかったですね。一回くらいその演出で油断させて、全く違うホラー映像に飛ばすというようなギミックがあっても良かった気がします。
ラストでテレビの中の宣教師っぽい人が娘が戻ってくることを祈っていたら、実はそれが主役だったという描写がありましたが、私には意図がよく分かりませんでした。
そして今回は違う角度からの恐怖がありました。
「お婆さんが欲情するシーンで大声を上げて笑う。」
というのはまだ理解できます。
「残虐なシーンで大声を上げて笑う。」
という完全にネジが外れた方が後方で見られていました。
別角度での恐怖があました。さらに後半になってくると「どんな顔をしているか見てみたい」が支配しました。
しかし明転してすぐ振り向くわけにもいかず、気がつくとパラパラと退出していったため結局分からず仕舞いとなってしまいました。。。
怖かったです。
物足りなかった
悪霊のいけにえ 死霊のはらわた ペットセメタリー サイコ ゾンビ シャイニング等々
往年の歴史的ホラー映画へのオマージュはよく分かったんだが何しろ敵である老婆パールが可愛くて。爺さんは身体イカついし銃持ってるから危険だったが心臓が悪いのなら映画班もっと戦える余地があったのでは。殺されるスキがありすぎ。しかしこれがパールの1人2役のパラドックスで最終的な自身の自由を叶える為の生贄として連れてきた体ならばわからないでもない。ホラーとしては要所の驚かせSEにびっくりするだけで怖さはない。ポルノも老人エロもあったがもっとイカレてても良かったな。
伝説のBBA映画になれたかも知れない!!
BBAが奇怪な動きで次々と「3本」奪取していったら伝説の映画になったと思いますが、折角のチャンスなのに惜しかったです。また、「昔々お爺さんとお婆さんがいました」というと日本の昔話を彷彿させますが、そのようなワクワク感も無いです。あまり中身の無い会話が続き、高齢女性の悲哀の描写もまだまだだと思いますが、同じスタジオの「ミッドサマー」よりは良かったと思います。続編も同じ調子なんでしょうね。若い女性の高くてきれいな声、BGMやSEの適度な音量や、場面への適切な乗せ方等、音に拘りやセンスを感じ、浸れるものはありました。レモネードのシーンが好きです。マンションの上の部屋に騒音老夫婦が住んでいて、四六時中ゴンゴンうるさいのですが、キチ〇イ度と結束感はこの夫婦のような感じなのだなと思いました。
2022年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️✨
作品の広告コピーにあるように、"史上最高齢"の殺人鬼夫婦が、漂(ただよ)うように、そして時に"気持ち悪い"ぐらいにセクシーに暴れます…笑
そして…、恐らく…
"史上最弱"かも知れません…笑
なんだかんだ言っても、所詮お年寄りですから…あぁ…。
そして…
爺さんよりも、婆さんが色々と笑かしてくれました…(主演は、この人ではなかろうか?ベッドシーンは凄かった笑)
ラスト、部屋の中で猟銃ブッ放し、その反動に耐え切れず、猟銃もろとも勢いよく戸外へ放り出されたと思ったら、顔面を車に轢かれて御陀仏(おだぶつ)です…お見事な最後でしたね(笑)
そして、そして…笑
長いエンドロールの後に、何と前日譚となるお話の予告編が!おお!
これが1番ドキドキしました!笑
*パンフは1000円もしますが、もちろん"買い"です(笑)
*前日譚(『Pearl(原題)』)の予告編は、本作公開後2週間だけの限定だったとのこと…おぉ!
そして、この作品、3部作とのこと…おぉ!
恋に狂った恐怖の老婆
前情報で、今回のシネマは史上最高齢の殺し屋夫婦が若者たちを殺りくするストーリーであることを知りました。しかしポスターには何ともセクシーな娘がいて、「死ぬほど快感」とキャッチコピーが付いている。この奇妙なズレ感。
◉「農家の娘たち」
実用的?ポルノを目指す俳優ジャクソンと、芸術性高いポルノを標榜するRJが議論しながら撮影していくが、エロス満開の画面と土臭いタイトルの対比が抜群。女優も制作者も本気で、このポルノでスターダムを狙っている時点で、コメディーの香りさえ立ちましたけれど、油断はできない。血しぶきは突然、飛び散るものだから。
◉不安を募らせるもの
世の若者たちの「不道徳」な振舞いを、テレビの画面越しに非難している牧師と信者たち。こんなシーンが繰り返されることで、大きな恐怖を呼び起こされた。いつ画面の中の牧師が、これから起こる事件を大声でわめき立てないとも限らない。
そう言えば、話の序盤で画面を横切った雄鶏に牛たち。あのような動物の不協和音的な大写しも、小道具としてとっても怖い。
◉悪魔の巣窟に足を踏み入れた
ところが、第一の殺人で老婆がいきなりRJを刺殺しようとはせず、服を脱いでしなだれかかった瞬間、スラッシャーとは全く別の震撼を味わうことになる。
いや、恋に歳は関係ないのも事実だけれど、やはりおぞましい。そして抱いてもらえないと分かると刺しまくる、その横道振り。続いてウェインも一点突破で目を貫かれるが、心が更に凍ったのは、老婆が男への欲情に留まらず、マキシーンも抱こうとしたこと。冒頭でマキシーンを見つめていた老婆のあの視線は、恋心が芽生えたのだった。
若さへの憧憬に突き動かされて、自己陶酔的に半眼になって踊る老ダンサーの、拭いがたい、でも消し去ってしまいたい存在感。
そして、老人は己れが妻の情欲を満たせない代償として、若いロレインを地下室に閉じ込めて、バイセクシャルの妻の獲物にしようとした。これが初めての殺りくではなく、まるで巣を張り巡らした蜘蛛のような悪魔の雄雌。
◉しかし、Xは老婆を上回る
ほぼ老婆の一人勝ち状態で話は進みますが、ウェインがこの物語の前提として「マキシーン、君は持ってる」と告げていた通り、彼女は神にも悪魔にも選ばれし者だった。
鰐の一咬みをミリ単位で交わし、「二人だけの秘密」などと殺人鬼婆さんをたらし込んだ。そしてイエスキリストの力を借りて、殺人鬼を十字に斬り伏せ……はしなかったが、頭をしっかり潰した。マキシーンは牧師の娘だったし、やはり「持って」いた。
5人も殺した殺人鬼夫婦が、心臓発作とギックリ腰で命を落とすラストは、ぶっ飛びホラーの締め括りとして、拍手したかったです。妻にせがまれて営んだ老人に、余力はなかったと言うことですね。
血しぶきの怖さはさほどじゃなかった代わりに、「老い」への無力感と切なさを味わうことになりました。
エンドロールでは気がつかず、後情報で知りましたが、老婆とマキシーンがダ、ダブルキャストだぁ!
今度こそX斬りが炸裂するであろう、次回作が待てない。
Crocodile
孤立した古びた住宅、老夫婦、ポルノ映画撮影の生贄たち、予告の叫びっぷり。これは期待せざるを得ないと同時にどのタイミングでスプラッターが起きるか分からないドキドキにビクビクしながら鑑賞。こういうのに耐えれる強心臓が欲しい…。
中々に楽しく、それでいて恐ろしいテーマが秘められていたA24らしいスプラッターホラーでした。
良かったところ
・小刻みにやってくるスプラッター
正直前半は特に大きな変化がなく、エンジンがかかるのも中盤過ぎたあたりなので、そこまではスプラッターホラーではないなと思っていましたが、ギアが入ると首をナイフで遠慮なく刺し、扉の隙間から覗くプロデューサーの目に一突き、銃弾で思いっきりぶっ放し、ワニのいる川へ突き落とし、斧で指を削っては遠方からの狙撃で一撃、これをやっているのが爺さん婆さんというのも衝撃的ですが、自分の恐怖に打ち勝つために殺しを行う姿は清々しくも思えました。斧と扉はモロシャイニングですが笑
・老いていく怖さと若さへの渇望
作中はポルノ映画を撮っている設定なので、ひたすら役者の全裸が拝める作品ですが、爺さん婆さんも性欲満開でベッドまで軋ませてしまって…。そこは観たくないんだけどなぁと思いつつ見入ってしまった自分がいました。
・ミア・ゴス、狂気の一人二役
エンドロールで知り、1番驚いたのが、ミア・ゴスが少女と老婆を一人二役という相反する大変な役をやってのけたことに拍手喝采。
・カメラワーク
目まぐるしく動き回るような派手なカメラワークではないんですが、ワニの接近を見下ろすカメラワークには超ドキドキしました。じわじわ〜っと恐怖を煽ってくるのも最高でした。
惜しかったところ
・エンジンがかかるのが遅い
前述した通り、メインの話へ突入するまではポルノ映画撮影が肝なのでそこは悪くないんですが長い…。いざエンジンがかかってもテンポが少し鈍いのも惜しいです。もっとパパっと殺戮を起こして欲しかったですし、生贄枠が少ないのも勿体なかったです。あと3人くらい欲しかったなぁ。
テンポの鈍さに目を瞑れば爽快で楽しめるスプラッターホラーでした。前日譚の公開も決まったようですし、首を長ーくして待ちます。前日譚はテンポ加速してそうで超楽しみです。
鑑賞日 7/12
鑑賞時間 21:00〜22:55
座席 H-11
エモいえろぐろ
ホラーとしては王道な流れですが、かなりハラハラさせられました。
そろそろくるかな…と思ったら来ない、かとおもったらくる!みたいなビックリ要素が結構あって、楽しめました。
ポルノ描写はホラーにやっぱり必要不可欠要素なのですね。老夫婦の演技も言葉通り体をはっていてコアなポルノとしても不気味さの演出としてもよかった。女優さんたちもみんな素晴らしい。綺麗だし、声がとにかくいい。
あとやっぱ強い主人公ってカッコいいですね。
元々はあんま強い子じゃないんでしょうけど最後の立場逆転は痺れました。急に覚醒した!?とは思いましたけど。
悪い点を挙げるとしたら、かなりありきたりかなってとこくらいですね。王道すぎて先が予想できてしまう。人によっては逆に高評価にもなる要素かもしれません。
しかしそれも最後の保安官の一言で「ありきたりなスプラッター映画だと思ってんでしょ?」って映画側に見透かされてる気持ちになりました。自虐ネタっぽい感じで。そのまま70年代っぽいガサついたエンドロールにはいっていくので悪趣味なコメディみたいで最高でした。この一言がなかったらもう少し評価変わってたかもしれないです。
衰えぬ欲望
70年代後半の雰囲気を醸し出しつつ、妄想と欲望に突き動かされた若者たち、そして訪れた先の老夫婦の欲望が絡み合うことで繰り広げられる悪夢の様な殺戮の数々。
エロさやグロさもあり、かなり好みは分かれると思う。
私的には老婆の欲望の深さを感じ、その点に人間の恐ろしさを感じた。
最後にこのシリーズは3部作として作られる様なので全部を観るとまた違った感覚になるのかなって思いました。
白いネグリジェ姿の老婆…それだけでホラー
「なんか…勝てそうなんだけど…」
悪魔でも幽霊でも無くはたまたオーバーオールの赤毛の人形でも無いのにあれよあれよと若者を殺して行く史上最高齢の殺人鬼夫婦…
野暮ったく非力な老人にしか見えないのに
多種多様であざとい手段を駆使して残忍な犯行を繰り返す
79年が舞台…まだまだ女性が表に出る時代では無いのだが
この作品は「いい子」のロレインをはじめ…女性達が性に積極的で解放的
そして、何よりも老夫婦の妻の方が物語の軸に
なっている事こそが2000年代の今に繋がる気がした
「ミッドサマー」同様
見終えてしばらくしてから何とも言えない奇妙なザワつきが湧き上がって来た
「もっと!もっと!」😁と、怖さの期待値を続編に求めちゃいます!!
老いは怖いが面白くない
老いに対する恐怖を視聴者に大いに思い知らせる
という点では恐怖を感じたが、それ以外は単純で
良さを感じなかった。
また、続編を見たいというほどの魅力が
この作品にあるかというと個人的にはないと
思う。
トビー・フーバーに捧ぐ?
70年代テキサス州といえば『悪魔のいけにえ』シリーズ、2003年にリメイクされた『テキサス・チェーンソー』を思い出してしまいます。アート的な作風で知られるA24製作ということもあり、期待は高まるものの、ホラー全盛期の雰囲気そのままで斬新な映像は特に見られなかったところが残念なところ。ワニを登場させたのも『悪魔の沼』(1976)をオマージュしたものだろうか。
特徴といえば、サイコキラーが老夫婦といった点のみ。残忍な殺し方も普通の殺人のごとく特筆すべきところはなく、若さを羨み、ほぼ80歳なのに性欲がある老婆なのだ。アラサー、アラフォーといった年齢略称で言えば、アラエイ・・・
前半はグダグダとポルノ映画撮影ばかりで、恐怖シーンはほとんどない。もしかしたらホラーじゃなかったのか?と勘違いしそうにもなった。ミア・ゴスの顔の右半分がシミ・ソバカスだらけだったというこだわりもありました。もうミア・ゴスじゃなく「ミス・ゴア」でいいんじゃない?!てな感じに思っていたら、エンドクレジットではマキシーン役とパール役の二役??と驚かされ、ポストクレジット映像でさらに衝撃!実は『パール』の後日譚だったと・・・わけわからん。あーあーあん、やんなっちゃった・・・と牧伸二ネタも入れておきます。ウクレレじゃなく、ジャクソンがギターを弾くシーンもあり。
なんだかんだと言っても、ジェナ・オルテガの恐怖顔が『ヘレティタリー』のトニ・コレットのように印象に残るし、前日譚『パール』の期待度が高まった。それにしても老婆を演じていたのはミア・ゴスだったのか気になります。ひょっとすると、マキシーンがパールの孫だというオチがついて、サイコキラーの遺伝子を受け継いでいたのかもしれないと大胆予想してみます。
けっこうよかった
あんまり怖くないけど面白い。老婆の煮えたぎった性欲が怖い。一番悪そうなおじいちゃんが実は一番苦労しているのではないだろうか。悲しいそうにやったら心臓がやばいというのが気の毒だ。その上、死体だと思ったら生きていてびっくりして死ぬという、ホラー映画の悪者とは思えない最期。
ベトナム帰りの黒人を頼りにしているとあっさり死ぬ。好きな子がポルノに急に出演して失意の映画監督が真っ先に死ぬ。「お前らで勝手に撮れ」と作品を放り出す。プロデューサーは足に釘が刺さって死ぬよりつらい。
ワニがいて怖いけど、私有地に池があって羨ましい物件だ。
リアリティの一線を守る姿勢は、あまり怖くないけど大事なことだ。白黒のテレビでずっと宗教番組が放送されていて、統一教会の映像みたいだ。
A24
見やすいけど爺さん婆さんの動機がよくわからなかった。殺すシーンはテンポが良すぎて興醒めする…。あまり怖くなかった。
ミッドサマーと同じスタジオが制作してるとのことで裸の男女がいっぱい出てくるのかと思ったのに出てこなかった、残念。
結局最初にでできた牛の轢き殺されたシーンと、地下にいた男の人は何だったんだろう…。謎が残る…。
あれ?これってロードムービー風のポルノ映画やったっけ?
と思っていたら大間違い!
中盤以降はスプラッターなホラー映画となりました。
女優陣はチャーミングで、ポルノとしても充分見応えが有ります(笑)
そして、エンドロール後の衝撃のラスト!
実はこの話には前日譚があった‼️
あの老夫婦の殺人鬼に至った謎が解き明かされるのか!?
次回作も見るしかないですね!
なんと魅力的なジジイとババアか
シチュエーションは古典的で所謂ホラーとしてはビックリ系に当たる。
ただとにかくまともからかけ離れた位置からぶっ放していく爺さんと婆さんのキャラ立ちが凄い。登場から被害妄想が激しく思い込みの強い爺さんと窓からじっとこちらを見つめる干からびた婆さんはそこにいるだけで背筋をゾクッとさせてくる。
特に婆さんのいい具合にみすぼらしい格好とシミだらけの顔にボサボサの白髪頭は非常に感情を掻き立ててくる。
若さへの執着と異様なまでの愛への渇望が衝動へと移り変わっていく様は見ていて恐ろしくもありつつ、何故かワクワク感も引き出された。
それもこれもやはりキャラクターのインパクトによるものか。
ただ老いへの恐怖というのは誰しも共通で、どこかシンパシーも覚えてしまった。好き勝手に振る舞い、若さにあぐらをかきながら欲に溺れる男女を前に本能が暴走するのも無理ないか と思えてしまうからまあ困ったものである。
またゴア描写もそれなりに激しくもあるが、A24だけあって色彩と場面の描き方が美しい。特に婆さんが血飛沫の飛んだヘッドライトに照らされ踊るシーンは何故か妙な高揚感を覚えてしまった。
前日譚も描かれるようだが、今作によって婆さんが若さを謳歌していた過去というのがより引き立つ構造にもなっており非常に楽しみ。
全49件中、21~40件目を表示