「余りにも奇抜なシチュエーション」ほとぼりメルトサウンズ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
余りにも奇抜なシチュエーション
クリックして本文を読む
冒頭から照明のない暗い映像が5分近く続くのでホラー映画かと思った。癖の強い監督さんですね。町中を録音して回るしょぼくれたホームレスの老人とおばさん顔の少女の出会い、いったい何が起こるんでしょう・・。
老人は土砂崩れで死んだ妹に聞かせようと町の音をとったカセットレコーダーを地中に埋めて音の墓を作っている。おばあちゃんの家は立ち退きを迫られ、電気、ガス、水道も止められる中、少女と老人、立ち退きを迫る会社の社員との奇妙な共同生活の模様をタラタラと描いているだけ、音をとり終えたからだろうか、ある日老人の姿は消えていた・・。
エンドクレジットでクラウドファンディングの謝意があったから募金で作られたのだろうが観光誘致映画でもなく余りにもシュールで意味不明、確かに耳を澄ませば様々な音、ただ、鳥のさえずりや小川のせせらぎなら分かるが暮らしの音はノイズもあり癒しとは程遠いでしょう、確かに夕暮れの町内放送の童謡などは幼少期の記憶やふるさと回帰のノスタルジックな意味とはなるでしょう・・。何かしら感じるものが無い訳ではないが、余りにも奇抜なシチュエーションで物語としては作家性が強すぎて愉しめませんでした。
コメントする