「ムーラボらしさと新しさ」ほとぼりメルトサウンズ たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
ムーラボらしさと新しさ
観ているときは気づかなかったけど、終わったときの清涼感が凄い気持ちよかった。可愛らしくて何処か儚い、刹那で優しい物語。舞台挨拶の話も交えながら記していく。
今回のムーラボはパッとしない…なんて思っていたけど、実はポテンシャルが高い作品が多いんじゃないかと思った。今作は、行き場のない少女と孤独な老人が家1つ囲うところから始まる。音を集めて土に還す…と意味が分からないことを言っているが、ちゃんと意味がある。家族を繕うように集まった、世代の違う彼らの行方は…。癒やされるような余韻が堪らない。
なんと言っても、xiangyu×鈴木慶一というアーティスト同士の化学反応が心地良い。自由奔放でセンスを感じるxiangyuに鈴木慶一が淡々と受け止める凸凹ぶりも魅力的。平井亜門も宇野うめのも皆ちょっとずつ馴染んでいくように溶け込んでいくから面白い。4人で人生ゲームをしたり、タピオカ飲んだり、そして音を撮ったり…凄く不思議だけど見応えがあった。
全国順次公開も決まってほしいと思えるほど良い作品。もっと色々な評判も聞いてみたいところ。監督の過去作も観てみたい。
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