「変わらず好きなままでいる才能」さかなのこ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
変わらず好きなままでいる才能
さかなクンを強く意識したのはテレビに出演している姿を観たときでも、大学の客員准教授になったときでもない。氷結のCMに出て、スカパラのアルバムに参加し、スカパラのライブにゲスト出演したときだ。ただテンションの高いうるさい人ではなく、マルチな才能を持った人なんだなと。
そんなさかなクンの自伝映画にのんが主演すると聞いて驚いた。なんてキャスティング!でも、たしかにアリといえばアリかと思っていたが、実際観てみるとやはり若干の違和感が。でも、冒頭に映し出されるテロップで先手を打たれた感じ。これはうまい手法。
少し調べようと思ってWikipediaを見たら、さかなクンのお父さんは囲碁棋士だそうだ。それもすごい!TVチャンピオンの話とかもまったくなかったけど、伝えたいのはそれじゃないってことなんだな。
実際、エジソンの伝記を読んでいるかのようなお話だった。普通って何?人と違うことは悪いこと?ってメッセージを散りばめながら、好きなことを変わらず好きでい続けることの凄さが伝わってきた。そうなんだよな。好きなものを好きでい続けるって、もうそれだけで才能なんだよ。周りの協力もあって、今のさかなクンが出来上がる流れはとても微笑ましい。
若干気になっていた(道徳的にではなく、どうやったのかという興味で)のは原チャリをノーヘルで乗っていたこと。最初のシーンが公道ではなかったからアリかと思っていたら、普通に公道でもノーヘルだった。と思っていたらエンドロールでそのメッセージが!最初と最後のメッセージが効いている。