劇場公開日 2022年9月1日

「ある程度ちゃんとした『キル・ビル』」ブレット・トレイン 今日は休館日さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ある程度ちゃんとした『キル・ビル』

2022年9月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

好きなものを、山ほど盛り込んで
撮りたいシーンを、たくさんつなげて
伝えたいことは、特になし。

こんだけお金かけてやりたいことやれるんだから、映画監督として成功して、ほんと良かったっすね。その恩恵を我々も預かれる訳ですから、製作者と鑑賞者のとても幸せな在り方です。そして今作が成功してくれれば、またいつかこんな“趣味な映画”が観れるかも。

東アジアの匂い漂うブレードランナー的な世界観とも、サイバーパンクな未来像ともちと違う。ギラギラといかがわしくてポップな『インチキニッポン』は、他にはない魅力があります。なんだか懐かしさすら感じる。あんなとこ、行ったことも見たこともないのにね。

日本映画大好き!趣味爆発!な感じや演出の類似から、どうしたって『キル・ビル』を思い出しますが、あちらがカルト寄りだったのに対して、こちらはあくまでポップス。作品としての体裁や見やすさは、『キル・ビル』よりも随分しっかりしてます。

そして映画の骨は世界観だけでなく、会話劇としての脚本の良さにもあります。この辺りは『デッドプール』同様、ちゃんとじっくり味わえる仕上がり。作品として分厚いです。

リボルバーのシリンダーを腕で回すアクションは、同作の発明品でしょうか。画期的ですね。今後色々な作品に受け継がれそう。

スシ・ゲイシャ・フジヤマ・シンカンセン。
日本では味わえない日本を、堪能させて頂きました。

今日は休館日