劇場公開日 2022年9月1日

「アッパレ、トンデモ日本」ブレット・トレイン せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5アッパレ、トンデモ日本

2022年9月19日
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鑑賞方法:映画館

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東京から京都に向かう一夜の高速鉄道の中でアタッシュケースを盗む任務を任された殺し屋がその他色んな目的を持った人物たちに翻弄されていく話。

アクションとかストーリーとかもう全然どうでも良くて今作の面白さはやっぱり、ハリウッド流トンデモ日本描写に限るよね。真面目風な映画でトンデモ日本だと冷めるけど、こういう映画はコレで良い、もはやこの日本じゃないとダメ。

トンデモ日本って、夜の光るネオン街!日本家屋!桜!富士山!刀!アニメ!という「知ってる日本」をとにかく誇張してそれしか出てこないから面白い。今作も東京と京都違う時代ですかぐらい京都が古代日本だし、名古屋を通り越した後に現れる巨大富士山、半グレ集団みたいなのが何故か日本刀持ってる、完璧です。100点満点です。

でも昔からずっと進歩しない日本描写でも徐々に変わってきてるなと思うのは、日本人の描き方。この手の映画だと日本人がカタコト日本語で喋りやがるけど、今作キムラ以外(それでもほぼちゃんと発音はできてる)、車掌に客室乗務員にお客さんちゃんと日本語。それに加えてブラピも言うけど皆そんなに優しくないし口も悪い。

日本人は「クソッ」てあんまり言わないかもしれないけどこの映画の世界線なら絶対日本人も言う。いわゆるアメリカ様をもてなす何でもする日本じゃない、対等な日本って感じで好感が持てた。礼儀はあれど過剰なおもてなしはしない。これ逆に普通の日本人出来てないんじゃないか?と思った(笑)

あとはJ-POPを日本人よりもセンス良くかっこよく使ってくれたことが嬉しい。

東京から京都まで一夜かかる今作ですが、上映時間は新幹線のぞみの東京-京都間と同じぐらい。配信来たら絶対新幹線で京都行く時これ見るって決めた。

せつこん