劇場公開日 2022年9月1日

「評価に、戸惑う作品。面白いと退屈だと感ずる人に二分化されそう。」ブレット・トレイン いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5評価に、戸惑う作品。面白いと退屈だと感ずる人に二分化されそう。

2022年9月7日
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鑑賞方法:映画館

 朝のラジオ番組、生島ヒロシのおはよう定食で、生島が笑える映画だと褒めていたので、急遽鑑賞することにした。

 正直、残虐な場面が多いのに、閉口した。血液検査で自分の血が採取されるを見るのも嫌な私だ。例により薄目で見た。

 話の展開の速さについて行けない。面白さを感じはじめたのは終盤に入ってからだ。黒幕もだいたい判明し、最終決着をどのようにするのか、その期待で一気に結末へ運んでゆく。同時に前半に貼られた付箋の回収も行われる。

 上手いと思ったのは、音楽の取り扱いだ。新幹線が舞台なので、日本の歌が使用されている。その選曲のうまいこと。引退同然となってしまった山本潤子の歌を聴くことができる。「500マイル離れて」の歌唱。私は彼女のファンクラブ会員だった。今でも会員証を大事に取ってある。

 原作は伊坂幸太郎の小説。原作を読んでいないので即断はできないが、脚本は良くできている。力技で押さえ込んだ感想を持ったが、なかなかできることではない。私は2箇所でしか笑えなかった。アメリカ人には受けるだろうと思う場面は多々あったが、会場で笑っているのは、私ぐらいだった。日本人とはユーモアの感性が違うのだろう。まぁ、小ネタでも大笑いするのがアメリカ人だ。その楽天さを羨ましいと感ずる時がある。

 皆さんに鑑賞してもらって判断してほしい。

いなかびと