「ある意味、第一作目の復讐作品」鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー washikaoさんの映画レビュー(感想・評価)
ある意味、第一作目の復讐作品
原作・アニメ(未)です。
最近、漫画熱が上がったことにより、「今度ハガレン読もっかなー」のタイミングで公開すると聞いた前後編の二部作。悩んだ末、公開最終日のレイトショーに滑り込みました。
個人的には原作〜実写映画、の流れが良かったので悩みましたが、映画って観るのを逃すと必ず後悔するので…。とりあえず、アマプラで「鋼の錬金術師(2017)」を視聴し『ちょっとナニコレ感』を感じつつ、興行成績なんて調べたくらいにして1時間後に映画館へGO。
結果的にこちらはとても良かったです。けっこう色々削ってそうなので、原作も後で読みたいと思います。(感想変わりそうですが…)
冒頭、列車シーンで鬼滅感を感じつつも、2017年版よりもアクションが充実していました。充実しすぎててどこが見せ場なのかちょっとわからなかったけども。
復讐心って、その人物(スカー)の視点で捉えないとなかなか理解し難い感情だと思うのですが、全キャラの心情を360度グルリと観せていただいたので、麿赤兒さん演じるイシュヴァール人師父の「復讐は新たな復讐の芽を育てる。耐えねばならん」の台詞(特に「耐えねば〜の件」)がグサリと心臓に突き刺さりました。忍耐って心が強くないと相当無理。
あとけっこう刺さったのが、グラトニーがラストのことに執着するシーンの台詞。(グラトニーちょっとかわいいんですよね、ちょっとだけ)エドたちも最後飲み込まれているので、復讐の対象者は違えどこれもある意味『復讐』という回収に繋がっている印象を受けました。最後にグラトニーが登場しなければ、物語は展開しないので超重要キャラ→かわいい!という屈折した感情を持ってしまいました。
あと全体的にキャストがすごく良かったです。
物語の世界観では外国の舞台で外国人だと雰囲気が出るかもですが、配給、配役なんかについてはいろいろな絡みもあるだろうし、基本わたしは文句言いません、のスタイルです。
新田真剣佑さんについては『ブレイブ -群青戦記-』以来だったのですが、めちゃくちゃ芝居力がパワーアップしていて、ああ映画俳優なんだなー🥲(当たり前)って感動。
主演の山田涼介さんについては、言わずもがなです。彼のお芝居、好きです。二枚目と三枚目の行き来が面白くて、圧倒的な表現力。ビジュアル良くてお芝居も上手で、天はどれだけ二物も三物も与えるのでしょうか、何なのでしょうか、レベル。
あと自分でも意外だったけど、ディーン・フジオカさん、すごく良かった(笑)笑っちゃうレベルで良かった。単純に制服姿(そっち⁉︎)が、めちゃくちゃカッコいい。
後編『最後の錬成』では、個人的にメイ・チャンと行動を共にするシャオメイ🐼が鍵を握りそうな気がするのですが、どうでしょうか。違うかな(笑)
2017年版に比べて、制作陣は相当なブラッシュアップをしたのではないでしょうか。その血と涙と汗の結晶である努力が画面から伝わってきて、それだけで「最高のエンタメ届けてくださり、本当にありがとうございます」という感じです。後編!楽しみです!