かがみの孤城のレビュー・感想・評価
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良かった。是非とも学校の道徳授業とかで取り入れてほしい作品。ほんと...
良かった。是非とも学校の道徳授業とかで取り入れてほしい作品。ほんと残念なのは例に漏れずキャスト陣。
内容に関してはファンタジーかと思いきや現実の生々しい辛さと年代の違いのミスリード、集められた子供達のそれぞれの後の関係性、オオカミと七匹の仔山羊の童話に準えた謎解きがしっかりと絡んでて綺麗に収まっていた。主人公に対するイジメ描写が引くくらいヤバかったのはちょっとアレだったけど…謎解きも簡単と言えばそうだけどメインはそこでは無く、集められた子供達が境遇を分かち合いしっかりと前に進むまでの過程の物語だと思うのでこれくらいの謎解きで十分に思えた。ただリオンの姉がどうしてあの世界を創れる力を持っていたのかは謎だが病床での「神様にお願い〜」が絡んだファンタジーご都合だと納得 笑
真実はいつも1つ!で笑ってしまった
久しぶりにいい映画を観ました
問題提起とエンタメの融合
優しい童話みたい
アニメとして…
原作既読です。読んで久々に号泣しました。なのでストーリーはもちろん問答無用に素晴らしいです。ただし…アニメとしては、私好みではなかった…なんというかキャラクターが生きていない、活きていない。いちばん無いなと思ったのは、こころの中学校の靴箱。すべての靴が整然と並んでるんですよ。現実の学校を思い出してみてください、性格によってきっちり並べる子もいれば突っ込んだだけみたいにバラッバラに入れる子もいる、綺麗な靴もあれば、べこべこに破履きつぶされた靴もある、のが当然。なのに…このアニメでは、ぜんぶ踵合わせてきっちり。あまりの現実味のなさに、無いなと思ってしまいました。さらに、映画の尺の問題でしょうが、それぞれのキャラの掘り下げがない…それならむしろキャラを減らしてもよかった。
あと、動きがいちいち作り物っぽくてリアリティが感じられない。
もしかして一番最近見たアニメ映画が『君たちはどう生きるか』だからかな?やはり宮崎アニメの動きのリアリティー人間のリアリティーは凄いと感激した直後だから、全体的なアニメーションと画面の拙さが気になって気になって仕方がなかった。
というわけで、評価低めになってしまいました。
孤独でもひとりじゃなければ
られ活
悩める中学生とタイムリープの組み合わせは、最高興行収入邦画『すずめの戸締り』を想起させる。アニメーションの動きもどこかカクカクしていて、新海アニメのようなヌケ感のあるリアリティを背景画に感じないものの、原恵一監督のアニメにはドラマがある。累計100万部を売り上げている辻村深月の原作小説のもつポテンシャルもさることながら、やはり原監督の演出力がただ者ではない証拠だろう。
筆者は原監督が過去に手掛けた『カラフル』、『河童のクゥと夏休み』、『クレヨンしんちゃん、モーレツ!おとな帝国の逆襲』の3作品を鑑賞済なのだが、主人公はすべて子供ながら、実社会でもこういう奴絶対いるよね、という脇役になんともいえない魅力を感じたのである。それは、スーツ姿の小生意気な天使だったり、犬生?斜めにみているやさぐれ犬だったり、昭和ノスタルジーに浸りまくる誘拐犯夫婦だったりするのである。
本作では、主人公のこころちゃんをハズす同級生のいじめが妙にリアルで、教師の前でネコを被るところなんか、当社にいるゴマすり社員と瓜二つ。コロナ禍の在宅勤務が仇となり、そのまま引きこもりになってしまった社会人が日本全国に150万人近くいるらしく、引きこもりがなにも中学生の特権ではなくなってしまっている日本の現状なのである。そんな社会現象を上手にアニメの中に取り込んでみせている原監督なのである。
同じ中学校に通う(はずだった)7人の子供たち。それぞれの理由で学校に通えなくなってしまった子供たちがある日、不思議な光を放つ鏡を通して“かがみの孤城”に招かれるファンタジー。ベースになっているのは、『オオカミと7匹の子やぎ』や『赤ずきんちゃん』といったグリム童話なのだが、複雑化した現代社会にあって子供たちの苦悩も人それぞれ、現実世界では(そのままの姿で)出会うことができない、というルールが伏線になっている。
お城の中で“鍵”を探すというミッションを与えられるものの、子供たちは実に呑気にお城生活をエンジョイしている。時間さえ守れば来城帰宅も自由自在のフレックス制、ゲームをしたりお茶を飲んだり悩みを打ち明けあったり....私達が子供の頃は普段の学校生活の中で普通にできたことが、現代の子供たちにとっては、こんな亜空間を与えられなければままならない、夢のまた夢の日常と化してしまっているのである。○○○がオオカミの仮面を被っていたように、状況に応じたペルソナを被らなければ直ぐにハズされてしまうせちがらい小社会に生きているのである。
そんなリラックスできる夢のようなお城生活をまるで現実世界で実現したような“フリースクール”が現在脚光を浴びているとか、いないとか。学校と家庭のちょうと中間に位置する、オヤジ社会でいう“一杯飲屋”のような場所なのである。勉強は2の次で、ただ同じような境遇の子供たちが一緒にいるだけで自然となごめる場所だという。常日頃猛烈な競争にさらされている子供たちとって、すでに家庭も“ON”の場と化しており、彼ら彼女たちに必要なのは何よりも“OFF”を味わえる空間と時間らしいのである。
フリースクールの喜多島先生の正体がミステリーとなって展開していくストーリーは、途中でかなりネタバレ状態なのだが、ラストのカタルシスへのもっていき方はまずまずの出来。ゲームつながりのスバルとマサムネはともかく、ウレシノとフウカの年の差カップルはその後どうなったのだろう?不登校の説明以外にも、メンバー4人の後日談をエンドロールの中にしっかりいれるべきだったと思うのだがどうだろう?
2度目は良かった
映画館で見た時は、子供向けだと思った。でもテレビで2回目見たら、思いの外いい話だった。一回目に読み取れなかったものが多いのか、精神状態が違ったのか。。なので星だけ3つ付けてたのを3.5に更新。
1度目は謎解きみたいなつもりで見たらその点がややわかりやすくて残念に感じてしまったのが、2度目は単純にいじめ問題と人間関係にフォーカスできたからかも。
より深刻な人権と戦うアキとかの問題に比べ、嬉野くんはいじめられていても自己肯定感が高いように見える。いじめはなくならなくてもきっと少しずつ世間が変わっていくという期待が込められているのかなと思った。
こころちゃんのお母さんの闘い方が素敵。
しかしオオカミ様があまりに芦田愛菜ちゃん。。
一人やや浮いていて、ここも声優さんの方が違和感なかった気はする。。
展開は早めで弛まずに観れた 伏線の回収テンポも良いし、ばら撒き過ぎ...
素晴らしい!
悩める中学生男女7人が鏡の世界の城に招かれ、願い事を何でも1つ叶え...
名作。素晴らしい物語、演出、配役。
宇多丸さんがとても評価しているのを読んで、2回観ました。
すごくいい映画だと思いました。
ここまで丁寧に作られたアニメは、そうはないと思います。
絵と声の演技がすごく細やかで、主人公含め、登場人物の心の動きが伝わってきて、痛みを覚えます。
母親の「行かないのね。・・わかった。」という言葉や、「マジ死ね!」という言葉が、本当にこちらの胸に突き刺さるように感じました。
主人公は設定上、セリフも多くなく、感情表現の幅も大きくないのですが、細かな絵の表情や声の感じでそれが伝わり、見事でした。
「心」役の當真あみさんは声優初挑戦とのことですが、「心」そのものという感じで、よく見つけたなあと、キャスティングした監督はすごいと思います。
子どもが置かれた過酷な状況を、エンタテインメントの枠の中で、ただの物語のネタにとどめずにここまでちゃんと描こうとした映画は稀だと思います(現実のサバイバーにとっては、それでも現実はもっと過酷だと感じるとは思いますが・・・)。
例えば『竜とそばかすの姫』などは、その点が不十分だったと感じます。
この映画というより、この物語に対して、現実の問題が何も解決されていないとの批判があるようです。
でも、たとえ城での記憶が消えたとしても、皆で過ごした1年の間に、それぞれの生活に現実の変化を与えたと思うし、それにより影響を受けた性格や考え方まて消えるわけではないと思います。
誰かを信じる、頼ることができるという気持は、残り続けるのだと思います。
また、謎解きの部分が批判されることもあるようですが、そもそもファンタジーなのだし、論理的整合性のあら捜しをしてこういう映画を楽しめないとしたら、不幸なことだと思います。
それを言ったら、ほとんどの名作にだってご都合主義での展開はあります。
ひとつだけ不満があるとすれば、音楽。
控えめで繊細な演出に比べ、張り切りすぎ、盛り上げすぎに感じました。
インタビューを読むと、監督は大変満足しているようですが・・・。
でも、観るべき素晴らしいアニメだと思いました。
原作も読もうと思います。
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