劇場公開日 2022年12月23日

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「声優さんがなんと豪華なことよ」かがみの孤城 ぽよのすけさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 声優さんがなんと豪華なことよ

2025年12月9日
iPhoneアプリから投稿

中学生という年齢は、世界がまだあまりにも狭い。
生活のほとんどが学校という閉じた空間に集約され、人間関係もまた、そこに一点集中してしまう。その均衡が一度崩れただけで、人生そのものが終わってまったかのように錯覚するほど、視界は容易に閉ざされる。

だから子どもたちは、まだ未熟なまま、必死に「調和」を演じる。場の空気を読み、笑顔を選び、言葉を飲み込み、周囲の歩調に自分をすり合わせながら。
だが、学生時代のグループや派閥はあまりに脆く、顔、持ち物、雰囲気、理由にもならない違和感だけで、容易に排除が生まれる。

そんな現実の重さに耐えきれなくなった子どもたちが、
逃げるように、導かれるように集うのが「孤城」だ。そこは傷を抱えたままの自分でいても否定されない、初めて息ができる場所のようにも映る。

けれど孤城は、ただの避難所では終わらない。彼らはそこで守られるだけでなく、それぞれが前を向いていくための力を少しずつ受け取り、やがて自分らしく現実に戻っていく選択をする。そうして、今置かれているような状況は自分だけではないし、周りの人の救いの手に気づき、握り返すことができるようになる。

孤城で得たのは、奇跡ではなく、自分を信じ直すための、ほんの小さな勇気だったのだと思う。

私は小説読破後、映画を視聴したがどのキャラクターもおおよそイメージ通りだった。一部美男美女すぎるなと思ったが。

ぽよのすけ
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