「【ネタバレうすめ】高評価だけ見て行くと肩すかしをくらう…」かがみの孤城 Izumiさんの映画レビュー(感想・評価)
【ネタバレうすめ】高評価だけ見て行くと肩すかしをくらう…
原作は未読です。ちょっと肩すかしをくらった感が否めませんでした。映画やアニメなどに辛口だという方は★4、5以外のレビューも参考にどうぞ。
【総合】
つまらない訳じゃなかったけど映画は1回で十分。あとは原作を読んでみたいかな。パンフレットは興味が沸かず買ってません。 個人的に評価は高くないものの、観て損する内容でもないので、気になるなら行って大丈夫かと。
ただし、とにかく突出した名作を!と思う方にはコレジャナイとだけ。同じ原作未読でも某バスケ作品の方が希望にそえるかもしれません。
ストーリー★4
構成★3
キャラデザ★5
作画★4
演出★3
演技★3
音楽(BGM・SE)★2
主題歌★3
【ストーリー・構成】
正直この話は映画でなくテレビシリーズで、キャラそれぞれに焦点を当てじっくりと見たかったなあと思います。その方がちゃんと話題作になったんじゃないかとも
・人の悪意、善意にリアリティがあったのが良かった。メインキャラからモブまで、個々人の持つ人間としての特性が見られた
・全体としては楽しめたしある程度まとまっていた
・原作未読でも駆け足なのがわかった。
・ストーリーの見せ方で先が読めてしまった。
・謎解きの答えを示すために各所に走るが、その行動の尺が必要だったのか疑問。まっすぐ答えに行って回想の部分をもっと取っても良かったような?
【キャラデザ】
イメージに合っていたし、それぞれの服装が細かく変わるところに感心した。メインキャラがちゃんとかわいい&かっこいい
【作画・演出】
映画としての魅せ方がやや足りなかった。もう少し没入感が欲しかった
・繊細な動作は綺麗で作画も丁寧だった。各動作ではリアリティを出そうとしたのがわかった。
・「メインキャラ達の視点から見た他人(モブ)」の表現で心情が強く伝わった。
・ファンタジーの部分で派手なシーンに今一歩、画的な物足りなさがあった。
・こころが鏡の世界に引き込まれるシーンが静かすぎたり、盛り上がるところで入り込めない
・迫力のあるシーンなど緩急が足りなかった印象がある
【演技】
技量の差が目立ちすぎたのがきつかった。メインの7人はもうちょっとキャストのバランスを吟味して欲しかったなと。俳優で揃えるか、声優で揃えるか、混ぜてはいけないところで混ざってしまっている。
・マサムネやリオン少年期のリアルな少年声に脱帽。マサムネの声はちゃんと癖を抑え気味にしリアルなテンションに寄せてきていて、少年リオンに至ってはエンドロールまで気づかなかった
・こころ母の母らしさが絶妙で助演女優賞もの
・オオカミ少女(オオカミさま)は演じ分けが素晴らしかったものの、癖のあるキャラ故に声優さんを起用すべきだったように思えた
・梶裕貴がどうしても梶裕貴だった
・アキは単体ではそれぞれとても良かった。ただ声質の差が少し気になった。
・主人公のこころ、フウカ、スバルはキャラクターとしての特徴、性格、心情が声にのっておらず残念
・キャラの口は動いているのに声や息遣いが聞こえないシーンがある
・某声優のネタは完全にスベっていたし、必要なかったので無駄打ちさせないで欲しかった
【音楽(全体)】
なぜここでそう入る…みたいな違和感が多かった。こういう言い方は申し訳ないが、なんだか音楽の使い方が下手に感じた。
・音楽自体は悪くなかったとしても、挿入の仕方が妙
・効果音は全体的にのっぺりした感じになってしまっていたので、シーンによってもっと際立たせて欲しかった。
・印象に残ったのが既存のクラシック曲以外ひとつもなかった。
・ファンタジーであり、映画であり、アニメの音楽として、ファンタジー部分にもう少しそれらしいBGMが欲しかった
【主題歌】
単体で聞くといいけれど、気づいたら映画を置いて走っていってしまった
・メロディと歌は良かった
・EDでこれを聴いても余韻にひたれなかった。
・歌詞に映画のキーワードは入っているものの、実は内容とあまりマッチしていなかった
・いいんだけど、違う、そうじゃない
・全体として「愛」というワードを連呼していて、映画を知らず聞くとラブストーリーに向けて作られた曲にしか聴こえない。
・でもこの映画の主題は彼氏がどうのとかよく言うわりに、愛とか恋とかじゃなく「絆」や「人との関わり」のようなヒューマンドラマに見える
・歌詞は物語、キャラ、観客のどの視点でもない。(強いて言うならアキ)
・歌詞をよく見たらけっこう謎なことを言ってい(るように感じ)て、耳触りのいいワードばかりを並べた歌のようでがっかりしてしまった。(地雷女子のTwitterポエムかと思った)調べないことをおすすめします。