「どうしてもくらべてしまう」アイ・アム まきもと 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
どうしてもくらべてしまう
どうしてもオリジナルとくらべてしまう。
オリジナルの英国映画「お見送りの作法(Still Life)」のラストシーンは、「ニューシネマパラダイス」のラストと同じくらい心が震えて暖かい涙が出た覚えがある。
今作は予告編から、オリジナルの主人公の設定だけを活かしたコメディかと思っていた。
あのファンタジックなラストシーンをもってくるなら、途中のディテールはリアルに描いてほしかった。
蕪木のひととなりや越し方に違和感がある。愛する妻と娘を捨てて、他でまた人を愛してまた捨てるって?
30年前の路上生活者仲間すぐ見つかるの? いつもあそこに座ってたって、そのベンチいつからあるの?
宮沢りえ年合わないでしょ。娘に孫までいるし、4、5年前の話かと思ってたけど、店の客までよく覚えてるね。
路上生活者仲間や店の客が覚えてるくらいなら、助けてもらった会社の人たち、もっといるだろ。
自分と母を捨てて、知らないところで別に作った家族に初めて会って仲良くなれる?
あんな立派な家で生活して、訳ありでもなさそうな蕪木の娘に、自分のために用意していた墓地を譲るのは何故? また何故そこまでしてもらうの?
そもそも刑務所の面会記録から見つけ出すより、戸籍に載ってないの?
がんばった、がんばった、は良かったけどよく考えたら、疲れたの代わりにがんばったを言うんだったから、あそこは本人にがんばったって言わせちゃいけないのかな。
ラストも葬儀が同時に行われるのはドラマチックだけどどうしても無理がある。仲の良かった葬儀屋さんはマキモトの方へ行くよね。
どうしても「川っぺりムコリッタ」とくらべてしまう。
阿部サダヲはとても良かったけど、「川っぺりムコリッタ」でお見送り係?役だった柄本祐がマキモトを演じてたらどうだったろう。
富山の川っぺりや空はとても美しく撮られていたけど、庄内の美しい山々や田園風景が全然きれいに撮られていなかった。劇場の大画面で映画を観るファンにとって、映像が美しくあることは最低条件です。
いろいろと不満な点を書き連ねましたが、好きな作品です。最初のいろんな形の葬儀とか勉強になったな。
生きた証は残してあげたいけど、生きてる間の時間を大切にしなきゃ。
エンディングの宇崎竜童のOver the Rainbowにはしびれました。
がんばった、がんばった。
私もつい「おみおくりの作法」と比べてしまいました。あの最後は、大吉さんの言われる通りでしたね。
この作品もいいのですが、元の作品を知っているからこそ、物足りなさを感じてしまいます。
失礼します。ある程度の飛躍、例えば蕪木のやぶれかぶれ人生、まきもとの描き方、役所の同僚上司が牧本の死をガン無視までは私的にはギリギリ許容範囲でしたが、確かに譲ったとはいえ、なんで蕪木と牧本さん同時に葬儀、納骨しないの?みんななんでまきもとさんの死をスルーしてるの??は恩知らずの自分勝手もいいとこでガッカリしました。👻幽霊が手を合わさなくていいので、生きてる蕪木の関係者が涙を流し同時に弔い、納骨→お見送り係の復活を、県庁から出向役人が衝撃に心揺すぶられ君子豹変、決定する というプロットで良かったような気がします。イイねありがとうございました😊。極めて共感です❗️\( ˆoˆ )/