「自分は前世の事、忘れちゃってるわ。」月の満ち欠け 涼介さんの映画レビュー(感想・評価)
自分は前世の事、忘れちゃってるわ。
妻と娘を事故で失った、大泉洋が演じる小山内(おさない)が、生まれ変わりの娘と出会い、家族をやり直す話かと思っていたら、ぜんぜん違ってました。
まずは7歳の瑠璃が、子供とは思えない行動をとり、両親が不思議に思う。こんな小さな子が、1人で電車に乗ったり、レコード屋で古い映画を観たり、小野ヨーコの歌を歌ったり、ライターの石を交換したりって、かなり不自然。
高校生の瑠璃は、会った事の無い目黒蓮が演じる三角(みすみ)の絵を描いちゃう。こりゃ変でしょ。
1人になってしまった小山内のもとへやってきた三角が、昔付き合っていた瑠璃という女性について話し始める。大人の瑠璃は有村架純だ。2人とも一目惚れっぼかったんだけど、瑠璃の行動が変。もしかして?って思ってたら、やはりダメなヤツだった。その事情は、分かりやすく説明してもらえます。
そうか!人は誰もが生まれ変わりなんですね。前世で不幸な死を迎えた人は、生まれ変わっても記憶が残っているんですね。つけてもらう名前も腹の中から指示できるんだ。
そんな事、全く憶えていない自分の前世は幸せだったって事かな。
このあり得ないフィクション、ずっと死が隣に居るのでジワジワ怖くてちょいウルウル。
行ったり来たりの時間の流れと別の人間なのに同じ人の記憶とセリフ。結構重い展開でしたが、伏線を全て回収してくれたので納得の最後でした。ストーリー的にはイマイチだったけど、設定や役者さん達のお陰で楽しめました。
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