「とても清々しい気持ちになった心温まる映画。」二つの光 M.Joeさんの映画レビュー(感想・評価)
とても清々しい気持ちになった心温まる映画。
2017年韓国映画。30分という短編映画で、とても清々しい気持ちになった心温まる映画。
「このシーン」「この会話のやりとり」を見せるだけで本当は十分に伝わるのだ。そこが短編映画の良さだと思う。もし、これを2時間のドラマにすると登場人物の生い立ちや人生、人間関係、家族などをどうしても絡ませないといけなくなる。
視覚障碍者の写真同好会で出会う若い二人の恋愛映画なのであるが、同好会には中年夫婦や家族ぐるみでの参加者、健常者のボランティアがいて、若い二人が入ることで同好会がとてもワクワクしてくる。
何故カメラなのかと思うが、最近視覚障碍者と見る絵画展の体験を綴ったノンフクションの本が出ており、健常者が目の前の絵画を説明することで視覚障碍者のイマジネーションに感化されて、逆に健常者が気付かなかったところまで見えてしまうということなのだそうだ。目の見える人が逆にキチンと見ていないのである。
この映画で、何度が出てくる野外での写真撮影のシーンは、健常者の助けにより視覚障碍者が撮影するのであるが、そこには互いの支え合いと視覚障碍者の研ぎ澄まされた感覚で何かを見ている、または何かを捕らえようとしている「思い」が伝わってくる。
主人公の二人のハン・ジミンとパク・ヒョンシクの演技力と爽やかさで30分間見入ってしまった。
コメントする