「スクラル人」破戒 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
スクラル人
最近MCUにハマってしまい、ついついVODで時系列で見直していたところ。人間はとかく弱いものだと思い知らされましたが、MCUにおいても若干の人種差別が描かれています。まぁ、それが最も感じられたのは『ファルコン&ウィンターソルジャー』だろうか。もちろん、部落問題と人種差別は違いますし、むしろ奴隷制度やカースト制度に近いのかもしれません。人間はとにかく自分よりも弱い立場の者を作りたがるという点では一緒かな。
レビュータイトルの「スクラル人」は適当につけました。『キャプテンマーベル』や『シークレット・インベージョン』に出てくる変身の得意なスクラル人。地球人の中に100万人も溶け込んでいるという。侵略とか平和共存とかの問題も提示しつつ、何とスクラル人と結婚していた地球人もいた・・・かの有名な○ック・フュー○ーだ。
さて、ここから本題です。
島崎藤村の『破戒』は多感な中学生時代に読みました。小説を読んで泣いたのは初めてでした。藤村の詩『初恋』に感銘を受けて信州に旅行に行った際にはその詩が刻まれているお土産をよく買いました。それを好きだった女の子にプレゼントしようと・・・結局渡せませんでしたが。
なぜか『破戒』は自分の愛読書となってしまい(とは言っても2回読んだだけ)、高木彬光の『破戒裁判』まで読んでしまいました。こちらの方が泣けました。こうしてまた文学を離れ、読書歴は推理小説ばかりになっていきました・・・日本初の法廷推理小説であるという特徴もあり、『破戒』の発刊から50年経っても日本人の差別意識がなくなっていないというテーマ。そして令和の現在に至る・・・
で、この映画は反戦意識も高めてくれてます。議員が軍国主義教育を推し進めていたり、志保が読んでいた与謝野晶子の『君死にたまふことなかれ』がいい例です。原作にあったかどうか覚えていません・・・
コメントしかけて 途中になっていました。
中学生で読破 素晴らしいです。
私もあの頃 暇過ぎて読んだりしてた中に川端康成の雪国とかあって 大人になってからまた暇過ぎた時に読んでみて「こんなもん子どもにわかるかいな」と憤慨した事がありました。これは差別を顕著に表現した作品なので思春期の心に沁みるものがあるのも理解できる気がします。
小学生の時学校の講堂で見た「らいびょう」題材の映画で込み上げる感情があった事も思い出しました。