今夜、世界からこの恋が消えてものレビュー・感想・評価
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明日の君も笑わせてあげる、珠玉の青春物
映画館で一人映画鑑賞。周りは若い女子が多かったけれど、アラサーでも楽しめる。女性向けかなという印象です。とにかく映像が綺麗で、原作未読の身からすれば、脚本も練られていたと個人的には思いました。
若手の躍動感と表情がとてもよかった。
道枝君は確か金田一も出ていたと思いますが、本作ではいい意味で彼が持つキラキラを消して、クラスの端っこにいそうな原石系男子を演じていたし、福本さんの儚げな雰囲気、古川さんの確かな演技力が作品を底上げしていました。主題歌がヨルシカだったことも、英断だったと思います。
以下ネタバレです。
透のお母さんが心臓病だったことや、お姉さんが痩せた?と聞くシーンなど、嫌な予感がしていたけど、まさかのヒーローが亡くなるとは…。日記の中に生きる弟を自らの手で書き換えていく、お姉さんがどれほど辛かったか。私はそのシーンが一番胸にのこりました。真織ちゃんが少しでも今後の人生で彼を思い出せますように。
ポロシャツとスカート
原作は未読です。この手のビジュアルの作品はもしや病気が絡んでるいるのかなと不安強目で鑑賞しました。
まぁ予想的中でした。前半の雰囲気が良かっただけに、後半のいつものと隠蔽工作に呆れてしまいました。
まず良いところ。
福本莉子さんの可愛らしさが抜群に出ていました。華奢な体型とポロシャツとスカート。完全に自分の好みになってはいますが、この可愛らしさをスクリーンで堪能できたので映画代の元は取れました。古川琴音さんも抜群に良い演技をされていました。主人公の友人という美味しいポジションでありながら、そのポジションの人が背負う荷の重さが他作品と段違いで、それらを一心に演じ切った古川さんに称賛を贈りたいです。
次に悪いところ。
主人公のどちらかが病気、というのはある程度予想できていましたが、いくらなんでも急すぎる&その後の処理の仕方に目がいってしまいました。道枝俊輔君演じる透が心臓の病気で、それを告白した数日後に死ぬという強引な次の展開への持って行き方、そしてその死を真織に知らせないように透含め多くの人で隠蔽しようとする流れを感動的に描いているところ、そこの描き方にはどうも共感できなくて、死と向き合えないというのは当然だと思いますが、それでも映画の中では泣き落としではなく前進して欲しかったなというのが本音です。
設定も仕方はないと思いますがガバガバで、記憶残ってるんだから残ってないんだか曖昧な部分が多々見られ、そこにも引っ掛かってしまいました。
どうもこの手の恋愛映画が苦手になってきたんだなぁと思うばかりです。もう少しクセのある恋愛映画お待ちしてます。
鑑賞日 8/1
鑑賞時間 13:40〜15:50
座席 K-3
つらい記憶も悲しい記憶も、その人の大切な一部なんだ。
いや泣いたわ。彼女の記憶障害が障壁かと思いきや彼が亡くなるのかな…という展開は予告からだいたい予想できたのにも関わらず、最初にまず「あ、彼がもういない時点から描くのね」となって、出会いから描くのかと思っていたから新鮮だったし意外とすごく巧みな作りだった。
絵の技術は「手続き記憶」だから残る、というのもお話に上手く取り入れたなあ、と。彼を見つめ、描いたという技術は眼や手や脳に残っている。
そしていい意味で派手さのない誠実な作りで、とても良作。彼の発病と死は唐突すぎる気もしたけど、萩原聖人や古川琴音や松本穂香などみんな良くて、しっかり泣かされた。そうなのよ、辛い記憶も悲しい記憶もその人の大切な一部なんだよね。
急展開すぎたなぁ😔
内容でよかったのはヒロインの子が可愛かったこと、ヒロインの友達役の人が演技上手かったこと、花火大会でのやり取りです。
透が亡くなるのが早すぎた。もっと透が苦しい描写を描くべきだったかなと思う。急すぎて追いつけなかった。なんぼ急な心臓発作でも早すぎるなと感じた。
真織の記憶障害でしんどい思いをしてる描写が長くだらだら進んんでいったんで、もう少し透にも苦しい描写を分けてあげるべきたったと思う。
しかし、トキメキポイントもしっかりあったので良かったです!
タイトルの通りに、全ての記憶が失われたとき、主人公のふたりが生きた証に涙が止まりませんでした。
この手の作品を描かせば、当代随一の三木孝浩監督と、脚本が『君の膵臓をたべたい』などの月川翔監督が組んで青春映画の金字塔を打ち立てました。大袈裟ではなく、本当に大感激したのです。三木監督作品の最近作はちょっとイマイチが続いていただけに、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』以来の切なさ満点の王道が戻ってきたというのが率直な感想です。タイトルの通りに、全ての記憶が失われたとき、主人公のふたりが生きた証に涙が止まりませんでした。
物語は交通事故で、眠ると記憶を失ってしまう「前向性健忘」を患っていた日野真織(福本莉子)の健忘性の症状が緩和されて、壁一面に張っていた記憶メモを片付けはじめるところからはじまります。すると机と壁の間から一冊の古い記憶ノートが出てきます。ノートには「神谷透を別れないで」のメッセージと、男の子のスケッチが何枚も描かれていました。なんとなく見覚えのあるこの男の子は誰だったのか突き詰めようと、親友の綿矢泉(古川琴音)を呼びつけます。ノートを見た泉は、突然泣き出すのでした。
このプロローグの段階では、真織に恋人らしき存在もなく、男の子の正体もはっきりしません。少しでもあらすじを知っているものには、あれれ?と思わせ、本筋へ引き込む、大きな伏線となりました。
そしてお話しは、恋が始まる高校時代へ。クラスでのいじめを止めるため、真織に嘘の告白をする。
神谷透(道枝駿佑)は、真織に突然付き合ってくださいと告白します。それは嘘の告白でした。前の席の下川がいじめのターゲットにされており、透が止めさせようとすると、その首謀者である三枝から、「今日中に一組の日野真織に告白してくれば止めてやる」と言われたからなのです。
真織は嘘の告白と分かりながらも透にOKの返事をします。但し「放課後までお互い話しかけない」「連絡のやり取りは簡潔にする」「本気で好きにならない」という3つのルールを守ることを条件にしたのでした。
ふたりは付き合い始め、お互いに一緒に過ごす時間をとても幸せに思い、惹かれ合っていきます。透は恋を嘘に出来なくなり、真織に「好きになってもいいかな」と尋ねる。しかし、真織は迷いながらも「前向性健忘っていってね。夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」と自分の病気のことを打ち明けます。
新しい記憶が蓄積できず、寝ると毎日記憶がリセットされる真織は手帳や日記にその日一日の出来事を書き留め、翌朝に復習することで記憶をつなぎとめていたのです。透は、そんな彼女の日記を楽しいことで埋めたい、前向きに生きられるようにと献身的に向き合っていくのでした。明日が来ることを恐れながら生きる彼女と、一日限りの恋を積み重ねていく日々。
ただ透は真織に伝えていないことがひとつだけありました。そのことが発源したとき、この恋に突然のピリオドが打たれます。そして真織の記憶は断絶されて透の存在はなかったことに。
後半のプロローグで描かれる現在へと至るネタバレ展開は、ストーリーに感情移入しすぎて、号泣必至です(:_;)
それにしても三木監督は作品のミューズとなるヒロインを魅力的に描きだします。本作でも新しい東宝のシンデレラとなった福本莉子のいろんな表情を引っ張り出しました。デートの時の恋する表情と、毎朝記憶がリセットされたときの表情の落差は、まるで別人かと思えるくらいでした。これが映画初主演とは思えないほどのさりげない演技を見せたなにわ男子・道枝駿佑。役柄から優しさが滲み出ていました。どんなに尽くしても翌日には忘れられてしまう一日限りの恋。それでも毎日毎日真織に喜びを与え続けようとするには、見返りを求めないホンモノの愛が必要となります。それを苦もなく演じられるのは、道枝が地でいいヤツなんだろうと思いました。
さらに本作のキーマンとなる存在が、真織の記憶の穴を埋めて、透と真織の恋をつなぎ止めていた泉の存在です。なぜ全ての記憶が失われ、ふたりの恋にピリオドが打たれてしまったのか、その全ての真実をしり、ずっと沈黙を守り続けてきた泉は、どんなに辛かったことでしょうか。そんな複雑な役柄を古川琴音が好演していました。
最後に本作のポイントは「手続き記憶」の存在です。
人の名前や昨日の朝食の内容は忘れてしまうことがあっても、自転車の乗り方は忘れませんよね?それは、記憶の種類がちがうからなのです。
手続き記憶というのは、たとえばピアノの演奏や自転車の乗り方、スキーの技術、けん玉のコツなど、からだで覚えた「動作や技能の記憶」。大脳基底核と小脳をつかうため、記憶障害になっても失われにくいと考えられます。
透から手続き記憶で才能というのは忘れないものだと励まされた真織はやがて美大受験を決意します。手続き記憶が真織にとって希望となっていくのでした。そして失われた恋の記憶も反復していくことで手続き記憶となり、潜在意識下に蓄積していくものではないかと思わしめるストーリーでした。やはり愛というものは不滅なんですね。
消えていく記憶の一つとして、過去世の記憶があります。おぎゃあと生まれた時、何のために生まれてきたのかという大切な記憶すら吹っ飛んでしまいます。でも誰かから愛された記憶というものは、ずっとずっと永遠に潜在意識下で残っていくものなのかもしれません。
「本当に死ぬのは忘れ去られたとき」
「本当に死ぬのは忘れ去られたとき」
この映画を見ながら、リメンバーミーの言葉を思い出した。
記憶がなくなる系の恋愛映画はたくさんあるし、泣かせにくるのが分かっている&展開も読めるからあまり期待はしていなかった。
ただ道枝くんが観たいがために観に行った笑
しかしこの映画は違った。
ただの恋愛映画じゃなくて、人の優しさや温もり、儚さもありグッと心にくるものがあった。
登場する役者さんも本当に素敵な演技をしてくれたと思う。
主役2人の、滲み出るはかなさ、優しい表情がすごくよかった。
日野ちゃんのスマホに収められた動画の中の透は、道枝くんではなく透そのもので、あどけない笑顔、優しさが滲み出ていて本当に素敵だった。
あと、日野ちゃんと出会ってからの表情の変化も分かりやすかった。
心に残ったシーンをいくつか。
花火大会のシーン
3つ目の条件を破っていい?と聞いた日野ちゃんに対して
"とっくに破ってるよ"
と答えた透くん。
このセリフベタだけど好きだなぁ。
透くんから本当の気持ちを言わなかったのは、日野のことを大切に思っていたからだと思う。
綺麗だけど一瞬にして消えてしまう花火と相まって、
より泣けた。
泉ちゃんが「神谷透くんを忘れないで」というメモを見つけ号泣するシーン。
本当に心が痛かった。
大切な人の1番大切なものを消してしまう、そんなことができようか。
透くんがお願いした任務は、とっても辛いことだけど、
自分の存在を日野の世界から消し去ってでも、日野の未来を明るく素敵なものにしてあげたい。
そう思ったからなんだろうな。
そして序盤で言ったこのセリフ
「僕が明日の日野も楽しませてあげるよ」
明日だけじゃなくてずっとずっと日野を大切に守ってあげてるんだね。
透くんは、自分の母親のことを「太陽みたいな人」と言っていたけど、
きっと日野ちゃんのことも、自分を笑顔にさせてくれる太陽みたいな人だと思っていたはず。
そしてそれは日野ちゃんも一緒。
最後の日野ちゃんが透くんをキャンバスに描いているシーン
透くんを白と黒だけじゃなくてピンクや黄色、緑などのたくさんの色を使って鮮やかに描いていて
記憶にはないけれど
想像の中の透くんを日野ちゃんはこう見ているんだなぁ
と感じた。
あわよくば
大学入学して社会人になってからも、
日野ちゃんがどうなったのか知りたかった。
映画では描かれなかったシーンが原作にはあると知り、
買おうかなと思う。
本当に素敵な映画だった。
もう一回見たい
思い出は忘れるべきか、大切にするべきか
静かに泣ける作品でした。この作品の大事なテーマは、人間にとって思い出とは忘れ去ることが大事なのか、それとも大切にすることが良いのかを、観る人に問うものかもしれません。道枝は心臓の病気を持った青年であり、ヒロインは交通事故で子供を救ったのですが、記憶障害を起こします。この記憶障害の設定は「50回目のファーストキス」被りますが、特に既視感はありません。ヒロインは寝てしまうと前の日の記憶はありません。だから道枝は彼女を楽しませるために尽くし抜くのです。彼の行為はまさに菩薩のような行為なのです。ヒロインは彼から生きることの素晴らしさ、人生を学びます。そして道枝は突然死してしまいますが、その彼の思い出を記憶障害の彼女から取り去ってしまうのか、残してあげるのかで、周りが悩み続けます。しかし、結局あるがままの記憶を無くさないことが正解だったのです。つまり、記憶がなくなるとしても、ヒロインの魂はちゃんと覚えていたのでした。その落とし所に泣けました。ヒロインは彼を魂で思い出すことで、前を向いて歩き始めるのです。役者の上手い下手は別にして、人間にとって大事な記憶や思い出に対して、丁寧に考えている名作だと思います。そして恋愛ストーリーの三木名監督の面目躍如と言った作品と言えるかもしれません。追記 道枝の姉の芥川賞作家役も印象に残りました。ヒロインの福本は、浜辺美波と雰囲気がよく似ています。それから全編を通じた映像の淡い感じが、とてもしっくりと合っていました。
若い人にはウケると
若い美男美女の2人が主演で演出などもよく綺麗にまとまっているが、中年の私には今ひとつ重みに欠けるかな。映画を観る層で思考や人生感が違うのでなんとも言えないと思う。ただラストの明るい記憶が蘇った様な情景は感動的でした。
やはりこういう感動する恋愛ものには美しい男女が映えますね。
涙が止まりませんでした。
中盤から涙が出てきてエンディング終わってからも
涙してました。
真織ちゃんは毎日透くんのことを忘れてしまうのに
「明日の日野も僕が楽しませてあげるよ」と
真織ちゃんの事を一途に思い続ける透くんの姿
透くんが亡くなる前、泉ちゃんに
「もし僕に何かあったら日野とは何も無かったことにして欲しい」と頼んだことから透くんが亡くなった後
泉ちゃんと透くんのお姉さんが
真織ちゃんの日記、スマホから透くんを消していく場面
特にこの2つで涙が止まりませんでした。
透くんさえ亡くならなければ透くんと真織ちゃんは…
と考えてしまいますが
この映画で
一途に人を思う素敵さ、一日一日の大切さ、
当たり前がいつの日か突然当たり前じゃなくなってしまうかもしれない
ということを改めて教えてもらいました。
主題歌の左右盲も映画ととてもマッチしてて素敵でした。
3つ目の約束はだいぶ前から破ってる。
「前向性健忘」という、ある時点から以降の記憶がなくなる少女と恋愛をする映画。
自転車に乗ることや、絵を描くことなどの無意識に覚えた感覚は長期記憶といって忘れることがないらしい。
主人公が透の葬式で透の顔写真を見た時、何も思い出せないのに悲しい気持ちになって泣いてしまったり、透の絵を無意識に描いてしまったり、透の何かが長期記憶として残っているとわかった時に涙が止まらなかった。
他にも泣き所は沢山あったが、自分的には親友が嘘を隠しきれなくて吐露する所が一番泣けたかな。演技がとても上手でした。
あと、ヨルシカの「左右盲」という曲がこの映画の雰囲気にとても合っていた。
最近観た映画の中で1番好き
原作のあとがきにあった「悲しい物語ではありますが、悲劇ではありません。」を見事に映像化している作品。
切なくて泣けるけど、鑑賞後は悲しい気持ちだけが残るわけではなく温かい気持ちになれる。
もともと主演2人は消えた初恋で共演していて、いいなと思っていたけど今回は恋仲としての2人が見れて、やはりお似合いの2人でした。2人とも透明感がすごかった、その透明感が映像美と相まってさらに良かった。
また、古川琴音さん、最高です。なんならいちばん印象に残っている登場人物は彼女。私は泉の目線に近い感覚でこの作品を観ていたため、視線の使い方や台詞の発し方がとても感情移入させられて泣いてしまった。特に真織の部屋の張り紙を剥がすシーンは台詞がないのに印象的。
サウンドトラックも主題歌の左右盲もとてもよかった、パンフレットに楽曲制作の裏話が掲載されているので読んでない人は是非読んで欲しい。
君の膵臓をたべたい が好きな私としては、最後の真織の日記を読みながらの回想シーンが君の膵臓をたべたいと重なるところがあった、三木さん×月川さんの作品をまた観たいと思いました。
古川琴音が良かった
高校生の神谷透は同級生を助けるため、日野真織に嘘の告白をした。彼女は、お互い本気で好きにならないこと、など3つの条件にその告白を受け入れ、2人は付き合うことになった。真織は自分が事故による後遺症で、夜に眠るとその日の出来事をすべて忘れてしまう前向性健忘症だと透に打ち明けた。彼女は毎朝、前日までの日記を読み返しなんとか記憶をつなぎ止めていた。透はそんな真織と1日限りの恋を積み重ねていき・・・てな話。
悲しい結末だった。
真織の友達、泉が意地の悪い女かとミスリードさせられて観てたが、凄い良い子で、古川琴音の演技も素晴らしく引き込まれた。
道枝駿佑のはにかんだ笑顔は魅力的だった。
福本莉子は可愛かったが、あまり印象に残らない感じ。
久々に水野真紀を観たが、相変わらず綺麗だった。
音楽、映像が綺麗で美しい
4分の3程はただ美男美女のカップルを見てる感じ。でもその残りの4分の1が感動系でいい。特に最後辺りがやばくて分かっていても涙が出る。これは音楽、映像が凄くいいバランスで組み合わさってるからこそだと思う。試写会と映画館で2回見たが2回目を見ると伏線がしっかり描かれていたり、音楽に集中できたりするから時間があったら2回見るのがおすすめ。
ひとことReview!
これはもう「キラキラ青春映画」の最高傑作ではないか。時系列は少々複雑だが、太陽光や照明など光の使い方、音楽、主演の二人(道枝駿佑、福本莉子)と古川琴音が実に秀逸。今後の映画作りはこれが基準になるのではないのか。三木孝浩監督の手腕の凄さを思い知らされた。
二人の演技が良かった!
予告から期待して観に行きました✨
みっちーが、全ての記憶が消えるわけではないというセリフや、りこちゃんが、心の中にいる透くんと生きていくと語っていたシーンが響きました😢
切ないですが、共感できる映画です✨
忘れられても構わない。忘れたくない。
レビューを投稿するのは初めてでそわそわしますが、、自分の心に正直に、今の気持ちを残せたらと思いこれを書いています。
ヨルシカの大ファンで、主題歌を劇場で聴きたくて観に行きました。
行ってよかった。心からそう思います。
キャスト、音楽、映像、世界観、ストーリー
全てが綺麗で、儚くて、暖かかったです。
緩やかに、けれども確かに、セカコイの世界に引き込まれていくのがわかりました。
真織が撮影する透の画面越しの表情、教室で向かい合って会話しているときの透の表情、、真織を見つめる目の演技が素敵だと感じました。主演のお二人はもちろんのこと、泉と早苗が本当に素晴らしかった。必要不可欠でした。
3つの条件と、果たされなかった3つ目の条件。
花火大会のシーンは映像の美しさも相まって見入ってしまいました。確かに2人の間には愛があったんだと。
そしてぜひ、主題歌の左右盲をじっくりと、歌詞を見ながら聴いてみてください。主題歌というだけあってセカコイの世界に通ずるものがあり、もっともっと余韻を楽しめるのではないかと思います。忘れられる方と忘れてしまう方。忘れられても構わない。忘れたくない。直接的ではない愛の表現、美しい言葉選びにきっと虜になります。
真織が花火大会で呟いた忘れたくないという言葉、私もです。忘れたくない。
この作品を見て涙を流したこと。真織と透の世界があったこと。大切な人を覚えていられること、大切な人に会えること、大切な人を愛せること。こうやって素敵な作品に触れられたこと。全ての尊さを、忘れたくないなと感じられる作品でした。忘れそうになったら何度でも観られる時代なのが有難いです。また映画館に行こうと思います。
伏線回収も見事な恋愛映画
主演の福本莉子さん目当てで公開初日に鑑賞してきました。予告編を観ていたので、ざっくりとしたあらすじを知っている状態での鑑賞です。
結論ですが、めちゃくちゃ面白かった。
「意外」と言ってしまうと失礼かもしれませんが、単なる記憶喪失系の恋愛映画ではなく、ストーリー構成や伏線回収がしっかりした映画になっており、恋愛要素抜きにしても十分楽しめる作品でしたね。
序盤からところどころに散りばめられていた違和感が終盤に綺麗に回収される。非常にしっかりと練り上げられた脚本と構成で、普段恋愛映画を観ない映画マニアにも刺さる作品かと思います。
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高校一年生のGWに交通事故に巻き込まれ、寝ると記憶を失ってしまう前向性健忘という障害を負ってしまった日野真織(福本莉子)。毎日の出来事を日記に残し、それを毎朝読むことで周りに障害がバレないように生活をしていた。事故から3年後、症状の改善が見られ、寝ても記憶を失わなくなった真織だったが、障害を負っていた3年間の記憶は抜け落ちたままだった。実はその3年間には、日記の中には記されていない神谷透(道枝駿佑)とのかけがえのない思い出が隠されていた。
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まず役者が素晴らしい。
なにわ男子の道枝くんは若手アイドルではありますが意外に演技経験は豊富で、2020年公開の『461個のおべんとう』という映画でも主演を務めていました。
福本莉子さんは最近売れっ子の女優さんですので、当然演技はお手の物です。ビジュアルの可愛さも相まって最高です。『君が落とした青空』でもヒロイン役を完璧に演じていました。女子高生のヒロイン役やらせたら一番の女優さんではないでしょうか。
そしてなにより、古川琴音さんの演技は文句のつけようがないほど最高でした。『十二人の死にたい子供たち』『街の上で』など、前々から彼女の演技を観る機会があったのですが、私が鑑賞した映画はどちらも登場が少ない脇役でしたので、ここまでしっかりと彼女の演技を観たのは初めてでした。こんなに演技力が高く、観客の感情を揺さぶる素晴らしい女優さんだったとは……感動しました。本作を鑑賞していて、泣きそうになった場面が2か所ほどありましたが、それはどちらも古川さん演じる泉のシーンでした。今後も活躍を期待したい女優さんです。
そして、ストーリー構成が素晴らしい。
序盤から、ところどころに違和感のあるシーンが散見されます。
真織が日常を過ごすために無くてはならない日記はノートPCの中に記録されていますが、「そのノートPCが故障したらどうするんだ」という違和感があります。そして真織が朝起きて、両親から記憶障害の経緯を説明されるシーンでも「毎朝こんな会話やってんのか」と思います。
正直最初はこの違和感を脚本や設定の粗だと思っていたのですが、実はこれは伏線だったのだと映画の後半に差し掛かるころには気が付きます。序盤で感じた小さな違和感が実は伏線で、後半で綺麗に回収されるので、観ていて本当に気持ちが良いですね。
寝ると記憶が消えてしまうという設定は、新垣結衣主演でドラマ化もされた西尾維新の『掟上今日子』シリーズや、前向性健忘が作品のキーとなるクリストファー・ノーラン監督の『メメント』を想起します。しかし、作風として一番近いのはおそらく吉野耕平監督・中村倫也主演の隠れた名作『水曜日が消えた』ではないでしょうか。
『水曜日が消えた』は幼少期の交通事故をきっかけに、曜日ごとに人格が入れ替わるようになってしまった主人公の”僕”を描いたミステリー的な作品です。日記によって各曜日の人格たちが意思疎通を行う描写なんかは『今夜、世界からこの恋が消えても』にかなり近いように感じました。
どうしても私のような映画オタクはアイドルが主演を務める恋愛映画は敬遠しがちですが、本作に関しては映画オタクも十分楽しめるしっかりとした構成の作品ですので、ぜひ多くの方に観てほしいですね。オススメです!!
全66件中、41~60件目を表示