劇場公開日 2022年3月25日

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「斬新なカメラワークに感動」アンビュランス 悶さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0斬新なカメラワークに感動

2023年1月13日
PCから投稿

【鑑賞のきっかけ】
マイケル・ベイ監督のド派手なアクション映画として期待してはいたのですが、劇場鑑賞は逃してしまいました。
今回、動画配信で鑑賞してみることに。

【率直な感想】
<確かに、もの凄い迫力>
本作品は、物語展開自体にはインパクトはありませんでしたが、題名にもなっている「救急車」を使った、警察車両やヘリコプターからの逃走シーンが連続し、この迫力が想像以上のものでした。
この作品では、ほとんどCGは使っていないとのことで、そういう実写ならではの臨場感が十分に伝わってきます。
特に驚いたのは、カメラワーク。
疾走する車両の隙間を猛スピードでカメラが追っていく。
それは、地上近くだけでなく、遙か上空からのシーンも満載。
一体、どうやって撮影したのか?

この撮影方法の秘密を明かした特別映像がネットで見ることができるのですが、その記事によると、「<FPV ファースト・パーソン・ビュー(一人称視点)>と呼ばれるドローンを用いた最新技術によって多くのシーンが撮影されており、その操縦にドローン世界チャンピオンが起用されていることが明かされ、いままでの技術では到底不可能だった大胆な映像表現が実現した驚くべき撮影の裏側が映し出されている。」
また、「操縦にはヘッドマウントディスプレイが使用され、リアルタイムでの飛行映像を見ながら操縦することで、走る車の合間を縫うような繊細かつスピーディーな疾走感を表現。これまで撮影不可能だと考えられてきた映像を実現できるようになった。」

なるほど。
確かに、これまで観たことのない、カーアクションシーンに圧倒されました。
やはり、劇場鑑賞すべきだったかな、とちょっと後悔しています。

<人間ドラマも悪くないです>
物語展開はインパクトなし、と書きましたが、本作品は、ラスト近くになって、どんな形で物語を締めくくるのかな、と心配になりました。
すると、ここに至って、「人間ドラマ」、つまり、登場人物たちがどんな心根の人たちであったのか、ということをさりげなく示す形で物語は結末を迎えます。
あれだけ、ドキドキハラハラさせて、最後はヒューマンドラマで締めくくる。
何とも、巧みな脚本ではないですか。

【全体評価】
これまで観たことのないアクションシーンに手に汗を握らせ、最後は人間ドラマで、優しく締めくくる、とても印象的な仕上がりの作品でした。

悶