「ミステリーでもサスペンスでもなく、制度の問題点を告発する社会派の映画」グッド・ナース tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリーでもサスペンスでもなく、制度の問題点を告発する社会派の映画
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怪しいと思われる人物について、驚愕の新事実や真犯人か明らかになるわけではなく、ミステリーとしては物足りない。
主人公が、心臓病の爆弾を抱えていたり、それをある時まで隠さなければならなかったり、あるいは、殺人犯(に違いない人物)と二人きりになったりと、サスペンスを盛り上げるシチュエーションもあるにはあるのだが、それも不発に終わっている。
一番の見どころは、やはり、2人のオスカー俳優の演技合戦ということになるか・・・
結局、この映画の作り手が一番やりたかったのは、自らの保身のために事実を隠蔽し、その結果として、殺人犯を野放しにし、犠牲者を増やしてしまった「病院の体質」を糾弾することだったのだろう。
それにしても、そうした病院の体質だけでなく、1年間勤めなければ保険が使えないとか、あからさまな隠蔽がまかり通ってしまうとか、アメリカの医療や保険や司法の制度は、いったいどうなっているのかとも思ってしまう。
と、そういうことを観客に思わせることこそが、作り手の狙いなのだろうが・・・
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