「【”医療機関の誰も、僕を止めなかった。”アメリカで”優しい看護師”が起こした事を、緊迫感横溢するトーンで描いた作品。ジェシカ・チャステインとエディ・レッドメインは、矢張り素晴らしい演者である。】」グッド・ナース NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”医療機関の誰も、僕を止めなかった。”アメリカで”優しい看護師”が起こした事を、緊迫感横溢するトーンで描いた作品。ジェシカ・チャステインとエディ・レッドメインは、矢張り素晴らしい演者である。】
ー 本作は、チャールズ・エドモンド・カレンが1995年から2003年までに”9つの病院”で起こした、薬物投与により400人もの患者を死に至らしめた事実をベースに描いている。-
◆感想
・今作では、病院の保身体質を強烈に批判している。チャールズの手口は、ジゴキシンや、インスリンを、点滴に混入させていたため、患者が発作を起こし、死の瞬間には冒頭のシーン意外は、彼はその場に居ない。
ー 彼を捜査する刑事が、彼に”実に巧い手口だ”と言っている。
だが、一番問題なのは、彼が患者を薬の投入により殺害しているのでは・・、と気付きつつ病院側が、警察に協力もせずに一方的に彼を解雇している、病院の隠蔽、保身体質である。
この作品は、その点を激しく糾弾している。ー
・見どころとしては、心臓に病を抱えつつ夜勤もこなす親切なナースを演じたシングルマザーのエイミーを演じたジェシカ・チャステインと、チャールズを演じたエディ・レッドメインの病院での交流から、徐々にエイミーが次々に突然死するアナ・マルティネスを始めとする入院患者の姿を見て、徐々にチャールズに対し、疑念を抱いていく過程であろう。
ー 名優2人の演技合戦とも言えるが、エイミーが苦悩しながらもチャールズが以前働いていた病院の中の良かった女性看護師と会うシーン。
”彼が居た時は、週に一人は亡くなっていたのに、彼が辞めた後は月に一人くらい・・。病院では有名よ・・。”-
・エディ・レッドメインは、チャールズをあくまで”良い看護師”として演じ続ける。精神的な破綻も見せない。それが、逆に見る側には怖いのである。
・警察に協力したエイミーが、チャールズをランチに誘うシーン。そして、チャールズは警察に逮捕されるも、罪を頑なに認めない姿。
そこに現れたエイミーがチャールズに上着を羽織らせ、”貴方は私に優しかった・・。”と言って、説得するシーン。
緊迫感が横溢するシーンであるが、ジェシカ・チャステインとエディ・レッドメインの演技に魅入られる名シーンである。
そして、チャールズは漸く、手をかけた人の名を語りだす・・。
<エンドロールのテロップで流れた事実と言葉。
”彼は、9つの病院を転々として、29名を殺害。だが、実際には400名を殺害したと言われている。
だが、彼を雇った病院に対しては、何の司法裁判も起こされていない・・。”
という言葉が、シリアルキラー、チャールズを生み出し、多くの犠牲者を出したのは、保身に走り彼の犯罪行為に目をつぶっていた多くの医療機関なのだ!という製作者たちの怒りのメッセージとして、突き刺さる作品である。>
イイねコメントありがとうございました😊。おっしゃるとおり「死ぬところを見ない」善人ヅラした犯人ほど恐ろしい、身勝手なものはないですね。病院の隠蔽体質もおっしゃるとおりです。2人の演技の緊迫感を味わう「大人の作品」でした。でも「百戦錬磨の猛者」が映画館に集っていたのは事実です。相違ありません。またよろしくお願いいたします🙇♂️