「仕事のように殺しは続いた」バイオレンスアクション Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
仕事のように殺しは続いた
◉ドッグファイトなら任せてと言える日を
原作マンガは読んでいませんでしたが、ちょっと見たら、マンガのヒロインもキュートでポップですね。環奈ちゃんのVFX第一作とのこと。ぎごちないストップモーションが目立ちましたが、ピンクのワンピの肩先が素敵過ぎたので、まぁ良しです。
銃撃も格闘技もこれから磨きをかけて、ドッグファイトのヒロインを標榜してください。はなから銃を構えず、本当の至近距離からの騙し打ちも欲しいところでしたが、イメージもあったんでしょうかね。ただ如何なる場合でも、「ギャップ」は最高の魅力になります。
しかし、オープニングで一仕事終えて引き上げる後ろ姿の、上着とスカートとソックスのバランスが何か変で、プレデターみたいに見えました。ゴメンなさい。いや、実力プレデターならば最高ですが。
◉サバイバーは誰か?
ヒロイン以外では、この作品のキモは筋書より、誰がヤクザレースで生き残るかだった。
組長(佐藤二朗)はギャグをほざきつつ殺されるかと思いきや、貫禄で生き残った。みちたか(城田優)も派手に散ったはずが復活。彼のスピンオフはあってもよいかなと思いました。
狙撃者ダリア(太田夢莉)はかつての恋人金子(森崎ウィン)を道連れに死ぬかと思いましたが、傷つきながらも残った。
極め付けはアヤベ(大東駿介)。自虐的に哄笑しながら絶対に死んでいくと思ったのですが、ニヤケて生き残ってグッドポジションを獲得した。癖の強い生き方をするであろうアヤベの今後に、凄く注目したい。
結局、二枚目テラノ(杉野遥亮)始めほとんどが残留した。続編があるかどうかは別として、面白可笑しい物語はどこかで続くのだ感を匂わせて、ある意味、身勝手とも言えるエンディング。(文中敬称略)