劇場公開日 2022年12月1日

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「奇癖はあっても美しい心の絵描き」ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5奇癖はあっても美しい心の絵描き

2022年12月2日
iPhoneアプリから投稿

何でも電気で説明しようとする科学オタクのような、猫の画家というよりもいい意味での「絵描き」のストーリーだが、ハンサムでなくても心が美しい。彼が生きている時代は電気が文明を開く時代だし、まだキツい身分社会だった当時の世相も知れる。世渡りは下手で金銭感覚に疎くても、沢山の妹がいる家で家長として頑張っているし、不器用でも恋をして、それについては人が何と言おうと貫く人柄が胸を打つ。こういう人が下請け的な挿絵画家から今日の職業としてのイラストレーターの道を切り開いたパイオニアなのではないかと思った。カンバーバッチはこの映画に限らず、一癖ある人物を演じさせると最高である。

Boncompagno da Tacaoca