「月がドーン!!」ムーンフォール @花/王様のねこさんの映画レビュー(感想・評価)
月がドーン!!
月が落ちてくる既視感の塊の様な設定と馬鹿みたいに壮大なCGの無駄遣い。
地球に隕石が衝突してって内容は昨年度Netflixで配信された『ドント・ルック・アップ』や多次元宇宙を題材として人類滅亡の危機を救う『インター・ステラー』を連想させる。
『ドント・ルック・アップ』は隕石衝突の瞬間までの人間の心理を描き切った作品だった。
『インター・ステラー』は多次元宇宙をモールス信号や限られた空間で表現した秀作だった。
今作はと言うと、上記の2作品の様なテーマ性とは無縁の、頭を使わずに観られる娯楽映画に仕上がった。
amazon primeビデオのオリジナル作品であり、監督はあのローランドエメリッヒ監督。
人類滅亡やら世紀末を描くのが好きな監督だな。
滅亡するにしても、生き残るにしても、観客が納得できる答えを用意することは本当に難しい。
頭ではSFパニックを観ているんだから、非現実的なことも納得して鑑賞するべきだと分かってはいる。
分かってはいても、嘘の設定を納得させられてしまうなにか。そうだったら面白いよね、と思わせる魅力があるからこそ映画として物語が成立するのだと思う。
今作は説得力とかそういう次元にない。
落ちてくるものがあるからどうにかするぞ!気合いで!
って感じでした。
説得力の無い作品だから面白く無いかと言えば、そうでもない。
えー、あり得ないでしょーと薄ら笑いを浮かべながらもなんだかんだ2時間観られる。
時間を返せとは思う。
暇な時に観よう。
途中までレビューを書いていて、真面目に考察するのが馬鹿馬鹿しく思えてくるほど、頭空っぽでも楽しめる作品です。
アマプラで観られるので、お時間があって、人類滅亡の危機を気合いで乗り切る物語が観たいなって時にはおススメです。