シング・ア・ソング! 笑顔を咲かす歌声のレビュー・感想・評価
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戦争で身内を失う悲しみ
オリジナルの歌は歌詞もグッとくるし、バラバラになりかけた仲間が最後には一つになるという王道パターン。ジーンとくるが、大感動まではいかない。
銃後を守る妻達が夫の無事を祈って始めた合唱団という時点で、古臭さを感じる。タイトルでごまかしても始まればすぐわかる。第二次世界大戦中だったら、まだ理解できるんだけど、大義なきアフガン戦争中じゃあね。
イギリス軍の広報ムービー的な側面はあるにしろ、戦争で身内を失う悲しみが深く心にささる。「アヴェマリア」のシーンでは、涙をこらえることができない。
最後のパートは完全な脚色だと思うが、鉄板の「ギリギリ間に合いました」ってやつで、素直に感動できますよ。
ロッキーの精神
アフガン戦争下、イギリスの駐屯地で暮らす出兵した兵士の妻達が合唱団を結成する話。
駐屯地に残った妻達の親交とレクリエーションのとして、朝のコーヒー会の場で何をするか話し合いが行われて、合唱を始めることになり巻き起こるストーリー。
楽譜も読めないリーダーのリサに、大佐の妻で息子を亡くした経験を持つケイトという噛み合わない2人が啀み合いつつ引っ張るド素人合唱団という始まりだけど、あれよあれよとキレイな唄が聞こえる様に…まあ、尺の都合もあるしそこは仕方ないところもあるけれど、いつの間に曲と歌詞が出来ていつの間に練習したの?
電話や呼び鈴におののく妻達や、団結の切っ掛けの悲しい展開はなかなか考えさせられるし、カモンデイヴはお約束過ぎたりもしたけれど、やはり美しい音楽は盛り上がりますね。
時に哀しく時に下品で時に温かく、共により強くちょっと慌ただしさはあったけれどなかなか面白かった。
心温まる映画だった。しかし、ちょっと惜しい。
久しぶりに観た心温まる映画だった。心地よい気分にさせてくれる。けれど、この映画に手を加えたらもっと良い映画になるのではと思った。
実話をもとにしているから、あえて手を入れなかったかもしれない。例えば、大佐夫人は1人息子をアフガン派遣で亡くしている。つとめて平静を装っているが、その喪失感が私に伝わってこない。
でも、これを映画にしようとした製作者の目のつけどころがいい。自衛隊の家族を題材にした映画が日本で製作されているだろうか。反戦をテーマにしたものばかりのような気がする。自衛隊員だって私と同じ人間だ。特別変わっていないはずだ。特殊な仕事環境だけにそれを利用して面白い映画が出来るのではないか。反戦一本槍では深みがない。
放映されている映画館は少ないものの、今週は対抗以上。
今年144本目(合計418本目/今月(2022年5月度)21本目)。
もともと実話をベースにした映画であり(公式HPに非常に背景知識など書かれています)、あることないこと書けない、というタイプの映画です。
ストーリー的には公式HPやここの特集などに書いてある通りに「しか」進まないし、逆にそうでないほうが変なので(あることないこと書けない)、そこはすき好みあるかなというところです。
実話をベースにしているといっても、イギリスの軍隊を応援する合唱団、という扱いで、特定の固有名詞の知識が求められるわけではないですが、合唱団という事情がら、一定程度の音楽一般の知識がないとところどころわかりにくいところはあります(エレクトーン6級でも十分いけましたが、中学音楽の範囲でもいけると思います)。
なお、やはり実話ものである以上あることないこと書けない事情もあるのですが、突然天文ネタが出るので注意です。
日本に置き換えて考えると、北海道と沖縄では、太陽や月、星が見える時間は少しずれます。それはなぜでしょうか?
このことを知っていれば(小学4年で習います)、セリフの中でちょっとわかりにくい点、合唱団が何を伝えたかったのかもわかってきます(天文はやはり苦手な方が多いですよね…)。
※ この意味で、天文のこの知識がないと、彼女らの合唱団の合唱の歌詞の一部が理解できないところがありますのでご注意を。
また、本当にイギリスで作られたという事情からイギリス英語の聞き取りとしても良い作品だし、一部に本当にイギリス英語の話をし始めたりするシーンがあります(「Tを強く発音する」という部分。子音なので通常は強く発音しませんが、明示的に発音を意識することもあります)。
正直、こちらはやはり史実ベースで、公式HPを見ると大半ストーリーが書いてあるので、あれこれ書き始めるとネタバレどころか著作権上好ましくないので、あまり書けないところはあります(何を書こうがネタバレになる)。
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(減点なし/参考/趣旨が理解しがたい)
ということで、合唱団がテーマのこの映画なのですが、この映画、なぜかしら、テレビショッピングの話題が3回も出てきます。
(1回目) キッチンで使う道具セット。「今日中に購入するとナイフセットもプレゼント!」という発言とセリフも出る
(2回目) 「200kgのゴリラが出ても壊れない」というソファー。このあと、着ぐるみをきたゴリラが、金属板か何かを持ったままソファーに乗って壊れないことを証明する
(3回目) 内容はよくわからないが(明示されない)、家事道具のお話。
合唱団の話と無関係な割に、なぜか「2回目」の「ゴリラが乗っても壊れないソファーの話」は映画内でももう一度参照される(「あのソファーで寝たい」みたいな趣旨の発言)のですが、別にゴリラであろうが200kgであろうがあまり関係はないんですよね…。
この辺も含めて全部実話ベースなのか(当時、そういう「変な」テレビショッピングがイギリスで流行っていたのか)、そこだけは作話の範囲なのかは微妙ですが、理解に妨げは出ないし、まさかこの映画を「テレビショッピングの推進映画」と解釈するのは無理な話だし、おそらく「あろうがなかろうが同じ」な、ただ単に「イギリスの一文化」という扱いなのだろうと思います。
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